【配信】『装甲騎兵ボトムズ』 第6話~第8話

毎回、次回予告のナレがかっこよすぎる


<第6話 素体>

バトリング、リアルバトルに姿を現す謎の貴婦人ファンタム・レディの秘密を探るべく、キリコイスクイ署長本人へアタックする
キリコから何も聞かされないゴウト、バニラ、ココナの三人は、独自にチヂリウムの保管庫への襲撃を図って、元軍の弾薬庫へ。そこには署長を人質にしたキリコが訪れる……というご都合が(笑)

キリコの目的は、ファンタム・レディ=「素体」と会うこと。彼女を奪取した作戦こそキリコが追われることになった原因なのだ
といっても、今回もみんなで裸を拝んだだけで、実体は掴めない。ただ、彼女はチヂリウムのシャワーを浴びていて、この惑星に「素体」がいるのはこのレアメタルを必要とするからのようだ
脱出はいくらヘリが銃弾を浴びても穴一つ開かない、と警備がポンコツ過ぎ。ヘリも4人乗りで定員オーバーとか、設定とアクションが大味な回であった


<第7話 襲撃>

こんな大騒ぎになっても、キリコは三人に「素体」のことは明かさない。警官を襲撃してチヂリウムの「運び出し」を聞き出すが、その日程はココナにも知られてしまう。ゴウトもバニラもチヂリウムの強奪に乗る気になるものの、キリコを追っていたココナが暴走族に拉致られて、「運び出し」の日程をバラしてしまう
酷い目にあったわりに(冷静に考えると、かなりぐへへな展開)、冷たい男性陣にココナは大泣き。同情はするわりに反省の色はなく(苦笑)、ほんと男の作品である

キリコは暴走族と警察がやりあってくれた方が、強奪に有利とクールな判断。暗黒街になれてしまって、ベテランのゴウトが形なしな頭のキレである
作戦的にはまんまと、キリコ様の言うとおりに。今回は本編よりも、「素体」に深く関わる神父(?)ボローイスクイ署長の、「素体」は絶対裏切らないというやり取り、メスキアのバッケンタイン将軍(珍しく、落ち着いた戸谷ボイス)にロッチナ大尉の久々の登場が見どころか


<第8話 取引>

チヂリウムを強奪したが、一夜にしてウドの街は治安警察に包囲されて、その売却が困難に。ゴウトは窮余の策として、イスクイ署長への売却をはかる。署長も上司に「素体」の投入を命じられるほど、追い込まれていた
イスクイはゴウトとの取引を反故にしようとする割りに、「黙って帰れば、命だけは」と許してしまうが(甘いよなあ)、そこへキリコがATへ乗りこんで来て大暴れを始める

署長に迫るキリコへ、色違いのATが姿を現す。それに乗っていたのは、例のファンタム・レディ!
キリコは善戦するものの、フルボッコにされてATを潰されてしまう
どうも「素体」はいわゆる超能力者ではなく(持っているかもしれないけど)、まずもってパイロットとして優れているのである。ガンダムの強化人間のように
さて、キリコはそのまま捕まってしまうのであろうか、あるいはすでにウドの街に降下したロッチナ大尉が介入するのであろうか。そろそろ派手にやらかしそうだが


キリコは何度もゴウト、バニラ、ココナと死線をくぐりながら、「仲間」とは認識しない。軍の追跡を意識して、巻き込むたくないのだろうか
ゴウト、バニラ、ココナの間にも、安易な「仲間」意識はなくて、最低限の義理人情はあるものの、いつ縁が切れても仕方がないというクールさがある。だから、ココナが酷いめにあっても、リアクションが薄い
キリコは自分の目的一直線だし、ゴウトもバニラも自分の利益と義理人情を秤にかけて揺れ動く。友情という言葉で言い表せない、独特な仲間関係なのである


前回 【配信】装甲騎兵ボトムズ 第3話~第5話

装甲騎兵ボトムズ DVD-BOXI
バンダイビジュアル (2010-02-23)
売り上げランキング: 11,773
(この一行は、各記事の最後に固定表示するサンプルです。テンプレートを編集して削除もしくは非表示にしてください。)

『原理主義とは何か』 西谷修 鵜飼哲 港千尋

ガンダムでいうと、Vガンあたりにつながる話です


原理主義とは何か
原理主義とは何か
posted with amazlet at 17.05.12
西谷 修
河出書房新社
売り上げランキング: 779,418


冷戦以後、世界は原理主義化している!? 三人の知識人が問う原理主義の正体
本書の鼎談は1995年・1996年の季刊誌『文藝』が初出。ちょうどオウム真理教の事件があったときで、ボスニア・ヘルツェゴビナやアルジェリアの内戦が議題に上っている
2001年の9・11後に「原理主義」を目の仇にして論ずる声は高まったが、本書ではそれ以前の様々な地域から、「原理主義」の出自や内実を視野に捉えることでより深く掘り下げられた議論が展開されている
原理主義は冷戦以後に、社会主義など近代国家を支えるイデオロギーが没落したことで、「宗教」がその代替物として浮上、アフリカや中東など欧米諸国が引いた国境で「民族」が分断された地域で台頭するものというのが一般的な理解だが、それのみに留まらない。実は相手を「原理主義」と非難する側も原理主義化している
冷戦以後、世界に壁はなくなり、タリバンやISは「外部」にいるわけではなく、原理主義は対岸の火事ではないのだ
単に政治的状況だけではなく、近代が終わることによる「死」と「生命」の意味の変化、それに対する原理主義的な社会の反応、そして原理主義の嵐を免れる処方箋を探ったりと、お腹ならぬ頭がいっぱいになる鼎談である

正直言って話される内容も参照される事例も、管理人の手に余る難解さなんだが、なんとか分かる部分だけでもまとめてみよう
冒頭に提起されるのは、冷戦が終わって1930年代に状況が近づいてきたということ。ボスニアにおける民族浄化が、単なる兵士の暴走ではなく旧共産の官僚組織による計画的犯罪であったことが念頭にある
核が角突き合わせる状況によって固定化していた問題が、冷戦終結によって再び表舞台に動き出し始めた
そもそも旧植民地からの独立した国にとって、資本主義諸国は帝国主義の元宗主国であり本来は戦うべき相手。反欧米のナショナリズムは、ソ連の支援とも結びついて社会主義が抵抗のイデオロギーとなっていた。日本でも「反米」をキーワードに、右翼と左翼が結びつく事例があり、左翼の背景にはナショナリズムが隠れている

冷戦の崩壊により社会主義の正当性が崩れて、宗教が代替物として浮上するが、実は先進国においても近代国家の枠組みが揺らいで、一種の宗教がそれを補うように役割を果たしている
欧米を範とする近代国家はキリスト教社会を母胎とするため、必然的にキリスト教を原型として背負う。政教分離も世俗と宗教を区分けしただけで宗教を消し去ったわけではなく、「信教の自由」も“ヴォルテールの寛容”、キリスト教社会内の寛容に過ぎない
鼎談では、ヨーロッパ社会内のムスリムには「世俗化」した社会も、キリスト教の変型にしか見えず、反発を招いているとする。一方、世俗化した欧州の反イスラムの動きも、原理主義的になっている(関連文献:『シャルリとは誰か?』
そして旧植民地の原理主義も、実は欧米が持ち込んだ近代国家の世俗性を基盤にした政治集団であり、イスラムであれヒンドゥーであれ伝統的なコミュニティを自己破壊していく。タリバンにしろISにしろ、伝統から飛躍した過激さを持ち、粗雑ながら官僚組織を築いて国家を志向していた
その意味で原理主義は、冷戦後に一つになった世界で浸透しきった欧米型近代の余波でありグローバリゼーションの産物なのである

では、日本における原理主義とは何だろうか
日本では政教分離が掲げられつつも、宗教を半ば手段にして政治的な動きをすることが平然と行われてきた社会」(鵜飼)であり、本書が出版された当時では、創価学会を味方につけた新進党が参院選で自民党の得票数を上回っていた
今では自民党が学会と連結する形で、第二次安倍政権を長期化させており、民進党サイドは反学会の宗教連合でそれに対抗している
20年前から宗教勢力とひっつかないと選挙に勝てないという、宗教の時代に突入していたのだ
そして、オウム真理教も、1990年に衆院選挙に打って出ていた。最近だと、幸福の科学が2009年に幸福実現党を結成している
近代国家の枠が揺らぐなか、宗教が国家を利用するのか、国家が宗教を利用しているのか判然としないが、安保法制、九条改憲、対テロ等準備罪などを巡るごり押しと頭から絶対反対が対峙する政治状況は、たしかに原理主義的である


関連記事 『シャルリとは誰か?』
(この一行は、各記事の最後に固定表示するサンプルです。テンプレートを編集して削除もしくは非表示にしてください。)

【配信】『装甲騎兵ボトムズ』 第3話~第5話

三ヶ月ぶりの視聴とか。冒頭で、一話からのあらすじをしゃべってくれるのは助かります


<第3話 出会い>

ボトムズのなかで眠るキリコは、ゴミ捨て場に住む親父ゴウトに助けられる。キリコの腕を見込んで、仕事で組みたいゴウトだったが、ボトムズを修理して街を出るという決意は固い。ゴウトの取引している売人バニラの手も借りて、なんとか動かせるように
しかし何でも屋(?)のココナの情報から、ブーン・ファミリーの脱走者狩りが知って……という流れ

量産機とはいえ、軍用のボトムズは暴走族を蹴散らしていくが、さすがに多勢に無勢。ロケット砲まで撃たれると、中のキリコはバーベーキューになってしまう
そこへ就任したばかりの新署長が、ブーン・ファミリーとの関係を終わらせようと、介入したことで戦況は一変。一個人の根性ではなく、諸勢力の駆け引きによって助かるというところにリアリティがある
ただし、キリコのATに消火液をかけた一団は治安警察ではないようで、第2話の最後の銃弾といい、謎めいた存在が主人公につきまとう。ロアッチの差し金とも思えないが……


<第4話 バトリング>

街から出られずゴウトに引き取られたキリコは、ウドの暗黒街で催されるボトムズ乗り同士の試合「バトリングを見学へ行く。戦場の殺気のなさに物足りなさを感じるキリコだったが、「バトリング」の先輩ファイターに目をつけられたことから早くも試合が組まれることとなる
しかしそこに、かつて隠密作戦を共にしたコニー少尉がいたところから、試合相手がすり替わり、実戦さながらのリアルバトルが組まれることに

治安が悪いとはいえ、戦争のない世界で人型兵器を動かすには口実がいる。毎回、市街戦を繰り広げては街がなくなってしまうので、「バトリング」は上手いアイデアだ
前話の最後に出てきた謎の美女“ファンタム・レディ”は、『明日のジョー』の白木葉子のようであり、ブーン・ファミリーの北斗ぶりといい、他作品の要素を存分に引用している
コニー少尉が連絡した先には、新署長ともに謎の神父、軍人もいて、謎は深まるばかりだ


<第5話 罠>

戦争のトラウマから動けないキリコを、治安警察は連れて行く。新署長はキリコの背後関係を知るべく、神父のマインド・コントロールと拷問を容赦なく仕掛ける
一方、“友情”が芽生えたバニラは、キリコを救出しようと看守まで買収。ゴウトココナを加えて、処刑ぎりぎりのところで奪取に成功する
ゴウトのアジトへ戻ったところに、「バトリング」の組織からリアルバトルのお誘いが……。あえてキリコは負傷を押して、出場する

罠と看破したとはいえ、2対1の戦いに負傷の身で完勝するとか、やっぱこの人は超人である(苦笑)
リアルバトルで戦ったオリヤ大尉もまた、「素体」を奪う作戦での上官であり、そんな彼がなぜウドの街に降り立っているのか。ウドの街と「素体」に深い関わりでもあるのだろうか
ラストにキリコの述懐や次回予告では、ファンタム・レディと素体のイメージが重なってくる
意味深なのが、神父の洗脳に対しての台詞「神は死んだ」。現実でいえばニーチェの名言だが、作品でいうと「戦場で信じられるもの(大義とか)がなくなった」という意味だろうか。作品のテーマにも関わってきそうだ


次回 『装甲騎兵ボトムズ』 第6話~第8話
前回 『装甲騎兵ボトムズ』 第1話・第2話

装甲騎兵ボトムズ DVD-BOXI
バンダイビジュアル (2010-02-23)
売り上げランキング: 8,690
(この一行は、各記事の最後に固定表示するサンプルです。テンプレートを編集して削除もしくは非表示にしてください。)

『多重人格探偵サイコ』 第9巻・第10巻

身内が入院したので、DVD週に一本計画は白紙


多重人格探偵サイコ (9) (角川コミックス・エース)
田島 昭宇 大塚 英志
角川書店
売り上げランキング: 217,968

多重人格探偵サイコ (10) (角川コミックス・エース)
田島 昭宇 大塚 英志
角川書店
売り上げランキング: 218,285


第9巻。雨宮一彦を失った伊園摩知は、警察の笹山天馬うらんに、ルーシー・モノストーンの甥と称する小池とともに、死体に天使の羽根の絵を残す猟奇殺人に挑む……というのが前巻までのあらすじ
西園弖虎は矯正施設に放り込まれ、ガクソの“キャンディマン”法務大臣鬼干潟によってこき使われており、天使の羽根とは別の猟奇事件に組織の少年たちと関わる。そこへ雨宮一彦の記憶を持つ弖虎に対して、ルーシー・モノストーンの再生を目指す小池がその記憶を奪おうと挑むという、ややこしい筋書きだ
本巻から新しいキーワードとなるのが「スペア。ガクソ脅威の科学力によって、単に遺伝子が同じクローン人間であるのみならず、指紋や虹彩までが同じという人間が用意されている。目的は要人が病気になったときに臓器を取り替えるためだが、なぜそんな科学力がありながら臓器だけをを作らずに、人間として育て社会に解き放っていたのかは謎である(爆)
で、天使の羽根の件は、あの看護婦が犯人でいいのだろうか。なんともやっつけな死に方だった

第10巻。法務大臣鬼干潟はついに、内閣総理大臣へ。優生学に基づくエリートによる統治を目指す
小池を返り討ちにし、“キャンディマン”をも撃ちぬいた弖虎は、矯正施設から脱走したらしい(キャンディはもう要らないのか?)。しかし鬼干潟の影響を脱したわけではないようで、反鬼干潟の議員の「スペア」を殺しまくっている。殺人鬼の人格を移す精神転移を使いこなしていて、目標の少年をサイコ化して自殺させる完全犯罪である
本巻の山場は公安課の鬼頭が、自身が鬼干潟の「スペア」であることに気づき、それを殺そうとするところ。それに弖虎も手を貸すが、実は主体的に行動しているようで、そう仕組まれていたのではないか……という、いかにも本作らしい余韻を残す
もっとも臓器だけ作る研究をしていれば、こんなリスク犯さなくて済んだろうが(苦笑)
そして、最後には摩知までが……これは次巻も読まざる得ない

眼球にバーコードを施すことから始まって、本作で強調され続けるのが管理社会の恐怖である
エリートが国民を管理しやすいために国民総背番号制や街頭に監視カメラを仕掛けて顔面認証するなどの例が挙げられている。近年スノーデンファイル日本がアメリカから個人監視のシステムを提供されていたことが発覚したりと、対テロ対策を口実に国家が個人情報を集め過ぎるのではないか、という問題意識は持つべきだろう
ただ警察情報をネットカフェからハッキングするとか(そんな機密データがインターネットにつなげられるパソコンにあるわけない)、本作のIT知識はかなり怪しい
センター試験で国民の指紋を集めるなども、ありえない想像だけど、(スマフォのタッチIDやら)指紋認証が一般化していく今となっては、それが個人情報に結び付けて集積されるのも時間の問題である。本作の陰謀論がリアリティを持つとか、嫌な時代である


前巻 『多重人格探偵サイコ』 第7巻・第8巻
(この一行は、各記事の最後に固定表示するサンプルです。テンプレートを編集して削除もしくは非表示にしてください。)
(この一行は、各ページ下部に固定表示するサンプルです。テンプレートを編集して削除もしくは非表示にしてください。)
カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
カテゴリ
SF (22)
RSSリンクの表示
リンク
FC2 Blog Ranking
ランキング
アクセスアップ!?
検索フォーム
はてな
この日記のはてなブックマーク数
タグランキング

サイドバー背後固定表示サンプル

サイドバーの背後(下部)に固定表示して、スペースを有効活用できます。(ie6は非対応で固定されません。)

広告を固定表示させる場合、それぞれの規約に抵触しないようご注意ください。

テンプレートを編集すれば、この文章を消去できます。