『ティターンズの旗のもとに ADVANCE OF Z』 今野敏

新モビルスーツの登場に作者もノリノリ


ティターンズの旗のもとに〈上〉―ADVANCE OF Z (メディアワークス文庫)ティターンズの旗のもとに〈上〉―ADVANCE OF Z (メディアワークス文庫)
(2010/07/24)
今野 敏、矢立 肇 他

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ティターンズの旗のもとに〈下〉―ADVANCE OF Z (メディアワークス文庫)ティターンズの旗のもとに〈下〉―ADVANCE OF Z (メディアワークス文庫)
(2010/07/24)
今野 敏、矢立 肇 他

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宇宙世紀0088。ティターンズに参加したエリアルド・ハンターは、連邦政府から幾つもの嫌疑をかけられ、軍法会議に処せられようとしていた。極刑は免れない裁判に、法務局の弁護士コンラッド・モリスはエリアルドの無実を信じて、かつて同じチームにいたスタッフ達を探し始める。ガンダム小説初の法廷サスペンス

ミステリー作家にして空手道場を営む異色の小説家、今野敏のガンダム小説
主人公がティターンズのパイロットで、ティターンズの結成からコロニーレーザーをめぐる最終決戦まで関わっていた
戦中のパートと法廷闘争のパートが交互に入れ替わる構成になっていて、戦争の渦中にいるパイロットと戦後から冷静に振り返る二つの視点で、敗者から見たグリプス戦役が語られていく
ジオン残党がエゥーゴに転じるなど、アニメで表現されない戦役の裏側を忠実に表現されている貴重な作品である。「デラーズ戦役」「30バンチ事件」「ニューディサイズ」と、年表の整合性への配慮もファンには嬉しい
他の小説を読んだことがないので作者の特徴かは分からないが、文体はガンダムUCと対照的に写実的な描写がなく装飾も少なく、いわゆるアニメのノベライズ小説に近い
しかしその無骨な文章で積み上げられたドラマは、最後に熱い感動をもたらす

出てくる登場人物は、揺らぎが少なく非常に安定している。理想小説的で、いたらぬ人間同士のぶつかり合いは余り起こらない
こうした大人すぎるドラマは、良く悪くもエキセントリックなキャラクターに親しむガンダムファンには、寂しく感じられるかもしれない
管理人がひとつ気になったのは、主人公を弁護する側が「軍人だから組織の命令に従うの仕方ない」で押し通すところだ
エリアルドが生き残るために法廷でそうした論理が使われるのは当然だし、それそのものはひとつの理屈ではあるのだが、人間としての良心」はどこに行くのか
ナチスやベトナム戦争を題材とした映画などでは、命令だから仕方ないではすまされず、一人の人間としての良心が問われる
作者も当然、この点は分かっていて、毒ガスを運んでいたと知らなかったエリアルドは「30バンチ事件」の結果に罪悪感にさいなまれるのだが、コンラッドに諭されて以後、その悩みには触れられない
もちろん、主人公は不当な裁判で死ぬべきではない。ただそれを潜り抜けた後に、「人間としての良心」がどう果たされるのか、ちゃんと示唆してほしかった


HGUC 1/144 ORX-005 ギャプランTR-5 [フライルー] (ADVANCE OF Z ティターンズの旗のもとに)HGUC 1/144 ORX-005 ギャプランTR-5 [フライルー] (ADVANCE OF Z ティターンズの旗のもとに)
(2006/12/24)
バンダイ

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