『軍靴のバルツァー』 第5巻 中島三千恒

騎兵たちの挽歌

軍靴のバルツァー 5 (BUNCH COMICS)軍靴のバルツァー 5 (BUNCH COMICS)
(2013/07/09)
中島 三千恒

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第5巻は第二次ノルデントラーテ戦争の続き
パルツァー少佐は上陸したホルベック軍の先鋒を撃退するも、次の襲撃には耐えられないと判断し駐屯していた村から撤退。ホルベック軍の好戦的な騎兵隊長ハウプトマン・ニールセン大尉が追撃する
今回は重装騎兵と近代歩兵の対抗戦がテーマ
ホルベック軍の騎兵は伝統的な槍騎兵で、歩兵の方陣に対し強行突破をはかる
ナポレオン戦争後の銃器に対し無謀にも思えるが、バーゼルラント側が退却中で、実戦経験が薄く混成部隊である弱みがあり、これに指揮官の性格を加えればなくもない展開だ

ナポレオン時代に騎兵はすでに正面兵力には使われず、後方撹乱、陽動、追撃といった役割を負っていた
槍騎兵は銃兵の横列隊形に対して一時期復活したそうだが、それでも育成の手間、維持費を考えると歩兵との相討ちは本来避けたいところだ
本巻でも有刺鉄線ガトリング砲が決め手となって、騎兵は一蹴されてしまう(あっ、ネタバレだ)
パルツァーの「騎兵無用論」が凄惨な形で現実化し、塹壕と機関銃の第一次大戦を予感させる結末だ

ドラマ的には騎兵とともに古参の兵士たちが犠牲になって、戦場のロマンに寄り添う箇所が少し気になった
そこをパルツァーのいけすかん性格(笑)が、かろうじてロマンへの没入を妨げている
普通の作品なら脇役に水を差させるものだが、本作は主人公にやらせる。略奪への言及など、主役に進んで泥を被らせるのが、この作品の特徴
軍事テクノラートという死神のような職分に踏み込めてしまう彼だからこそ、華麗で悲惨な近代戦を語れるのだろう


次巻 『軍靴のバルツァー』 第6巻
前巻 『軍靴のパルツァー』 第4巻

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(2011/06/01)
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