【DVD】『ザ・ビーチ』

ディカプリオのキャリアにおいて、この映画は…

ザ・ビーチ (特別編) [DVD]ザ・ビーチ (特別編) [DVD]
(2012/09/28)
レオナルド・ディカプリオ、ティルダ・スウィントン 他

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リチャード(=レオナルド・ディカプリオ)は退屈な生活に飽き、東南アジアを旅していた。タイのバンコクで泊まった夜、わめき続ける男と知り合い、伝説の楽園“ザ・ビーチ”の存在を教えてもらう。しかし、その男、ダフィ(=ロバート・カーライル)は自ら命を絶ってしまう。一人で出かけるのが不安なリチャードは、隣の部屋に泊まったフランス人のカップル、フランソワーズ(=ヴィルジニー・ルドワイヤン)とエチエンヌ(=ギヨーヌ・カネ)を誘い島へ向かう

ちょっとしょっぱかったかな
ディカプリオのイメージを守るためか、ヤバい主題にも関わらず演出が軽く、怖さが足りないのである
序盤はスィーツな青春ドラマが続き、それは後のちゃぶ台返しにつながるわけなのだが、肝心のちゃぶ台返しに迫力が足りないので、全体的にヌルくなってしまった
絵的にもキレイなビーチに、野趣溢れる自然、そしてディカプリオの肉体が中心で、漢としては大事なものが足りない! さりげないポロリだけでは、満足できないぞ(笑)
ラストも大麻畑がバレてあれで済むのが不思議で、一部のシーンの美しさを除いて締まりのない映画であった

リチャードの人物造形が面白い
ディカプリオに、非モテのゲームオタクを演じさせているのだ
楽園にたどり着くまでは、一目ぼれしたフランソワーズにも笑われるヘボ男だが、“ザ・ビーチ”につくや一転、現地に適応したヒーローに変貌した
自分の素質に目覚めた彼はフランソワーズをエチエンヌから奪い、ビーチのリーダー、サル(=ティルダ・スウィントン)にも認められ関係を深める
しかし、島の掟を結果的に破ったことでサルから追放され、フランソワーズにもサルとの情事がバレて、絶頂から奈落に落とされる
孤独に陥った彼が心の拠所としたのは、空想的なゲーム。島の出来事を仮想現実として把握し、大麻畑を守る農民も島に侵入する観光客もゲームの駒として楽しむ
楽園のはずの島で一人のゲームオタクに戻ってしまうのだ
その狂気と妄想の世界で、リチャードはダフィと出会い、彼が狂った理由を知ることになる
結局、悩みなき楽園とは幻であり、死や病と無縁になることなどありえない。楽園の理想と現実の間でダフィは狂った

タイの酒場で『地獄の黙示録』が流され、幻覚のダフィも機関銃を撃ちまくって件のシーンをオマージュしている
欧米人が未開の地を旅して、その環境の違いに慄然し、狂気のなかに人間の裏側を見る
『闇の奥』などの植民地文学の系譜に属していて、未開の地(!?)に属している人間としては感覚的に戸惑うところがある
大麻畑を経営してその上前で楽園を維持していることは、植民地主義そのものであり、楽園ははなから楽園ではない
この映画を積極的に引用したFarCry3』というゲームがあり、こちらは容赦なく楽園の狂気を表現しているので、映画の世界をシビアに体験したいのならオススメである
また原作が大作であり、割愛、変更も多いようなので、そちらをチェックしてもいいだろう


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