【DVD】『戦火のナージャ』

DVDのタイトルには「THE EXODUS」

戦火のナージャ [DVD]戦火のナージャ [DVD]
(2011/09/09)
ニキータ・ミハルコフ、オレグ・メンシコフ 他

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1941年6月、ドイツ軍がソ連へ侵攻した。収容所に囚われていた元師団長コトフ大佐(=ニキータ・ミハルコフ)は、空爆で収容所が破壊され逃亡することに。その娘のナージャ(=ナージャ・ミハルコフ)は父が死んだと聞かされ少年少女団に入れられていた。1943年1月、ドミトーリ・アエンティーフ大佐(=オレグ・メシーコフ)は独ソ戦中にスターリンからコトフの消息について指摘され、調査を乗り出す。ドミトーリとコトフには深すぎる因縁があった

映画『太陽に灼かれて』の続編。しまった! 二作目から観てしまった…
全体主義国家に全体主義国家が攻めてくるとどういうことになるのか。全編に渡って壮絶な光景が繰り返される
監督とその実娘が演じる親子は戦場を流転して悲劇を伝える視点キャラで、地獄の情景そのものが主役といえる映画だ
親子の逃避行である1941年と、ドミトーリが追跡する1943年を行ったり来たりと場面の時系列が複雑で、コトフとドミトーリの間柄も前作を前提に進むので背景をつかむのに時間がかかる
ラストの場面もここで終わるのか、という突然の幕!
おそらくは三部作と構想されていて、この作品は中継ぎ的な位置付けのようだ

2時間36分の尺に複雑な構成、それでも欠伸が出ることはない
悲惨な展開もすることながら、画面に力があるからだ
避難民が渡る橋を爆破する赤軍、ささいなことから空爆を受けて転覆する赤十字の船、機雷にしがみついての洗礼、ジプシーを皆殺しにするドイツ兵、報復に丸焼きにされる村人たち…
きわめて自然主義に、ときには宗教的に優れた映像感覚で描かれる
ドイツ兵の演技に関しては、いい役者が揃わなかったのか芋っぽさが否めず、コトフが重要人物を捕らえる場面などロシア流のユーモアなのか、まるでコントのように見えてしまったが、こと戦場描写には妥協がない
筆舌に尽くし難いのがコフトが配属された懲罰部隊の防衛戦で、しょっぱなに対戦車砲が破壊されてからは文字通りの蹂躙を許す
ドイツ戦車に追われる兵士は次々と轢死していき、生き残った兵士たちに止めの銃弾が見舞われる
両脚を失ってなお生きている隊長など、ハリウッドでも見られないグロ表現のオンパレードなので鑑賞には注意しよう
華麗な電撃戦の下では、このような惨劇が起きていたのだ

作品に貫かれているのは、独裁者と戦争に対する怒り
冒頭にコトフの夢としてスターリンの顔をケーキに押し込む場面があり、要所要所に白いスターリンの偶像が登場する
代表的なのが、ナージャが機雷に乗って沿岸まで漂った後、彼女を見捨てた船が離した機雷に触れて爆発するところで、党幹部の愛人が乗せたシャンデリアともにスターリンの像が落ちてくる
因果応報的な演出は手放しに褒められないが、爆弾で吹き飛ばしたいという製作者の怒りが伝わってくる
ナージャの所属した少年少女団では、彼女の反党的発言を友人が密告する場面があり、子どもにすら「党が真の親」と言わせて洗脳する病的な教育が行われていた
ベッドの上で死んだ独裁者を許さず、必ず映画で裁くという決意がうかがえる
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