『「俺様国家」中国の大経済』 山本一郎

数字はうそをつかない。その数字が本当かが問題だが

”俺様国家”中国の大経済”俺様国家”中国の大経済
(2005/10/20)
切込隊長・山本一郎

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人気ブロガー、切り込み隊長こと山本一郎による中国経済レポート
本書は2005年(平成17年)出版で、当時の日本は小泉政権、靖国参拝や大規模な反日デモが日中間の問題となっていた
リーマンショックに、歴史的な円高、尖閣問題の長期化と、あれからいろいろあり過ぎたものの、経済面から見た著者の見立てはかなり当たっているし、今でも色あせない
切り込み隊長の文章というと、全方位ボロクソで知られているが、本書ではいつもの軽快な“けなし”より情報の密度が目立ち、外国のコラムニストを意識したような文章になっている
ある程度の予備知識は必要で、ブログを読むつもりで手に取るには、ゴツい内容と覚悟すべし

けなしのターゲットが中国であるけれど、全体的には中国の経済を各方面から評価し、正しく影響力を測ろうとするものだ
マスコミが流す中国の経済成長は、中国政府の発表した大本営発表であり、輸出入統計や民間が調査した投資効率、不良債券などの指標を探りを入れると違う顔が見えてくる
おそらく中国の経済成長率は発表より高くない。2005年時点でもペキン五輪や大規模な公共事業を割り引くと、「高度成長」といえないところまで落ちてしまう
中国政府が高い成長率を演じなくてはならない理由は、外国からの投資を呼びこむためであり、自国民の希望をつなげるため
奇怪ともいうべきは、不良債権が処理されない金融行政である
銀行の貸出金利が低い水準に固定されているためにリスクの高い融資先にも簡単に金が回り、貸し倒れの引き当てよりも政府による資金投入を期待して、審査が考えられないほど甘くなる
政府の対応も開き直っていて、不良債権の比率を減らすために融資を増やすという斜め上の手法をとってしまった
これで経済がもつのだから、不思議なもんである

読み通して思うのは、赤い資本主義と言いつつも、普通の資本主義とはかけ離れていることである
党と政府によって強いられた市場経済であり、人民元が持ち出せないなどの規制があり、経済活動は党と党員の利権と複雑に結びついている
賄賂などの非合法な領域も大きく、中国で商売しようとすれば袖の下はかかせない。規模こそ大きいものの、外国の投資で依存している他のアジアの国々とあまり変わらないのだ
著者は日本の経済的地位を奪う点で、中国を脅威と見る。「世界の工場」の地位を奪われても、生活水準を切り下げて自殺者の増加ぐらいで我慢できてしまうのが日本人という洞察は、せつない的中である
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