【DVD】『レスラー』

安田忠夫はどうしてるかなあ


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かつて“ザ・ラム”で知られたプロレスラー、ランディ(=ミッキー・ローク)は、落ちぶれてインディーズ団体の興行にスポットで出る傍ら、トレーラーハウスの家賃をまかなうためにスーパーでのアルバイトをしている。ある日、ハードコアな試合の果てに心臓発作を起こし、引退を余儀なくされてしまう。なじみのストリッパー、キャシディ(=マリサ・トメイ)から、家族を大事にしろと疎遠になった娘ステファニー(=エヴァン・レイチェル・ウッド)を訪ねるが…

出だしから要所を除いて淡々とレスラーの日常が追われる
控え室でブッカーが対戦相手を発表し、レスラー同士が打ち合わせをし、流血演出に備えてカミソリを仕込む。ファンには周知のこととはいえ、ここまで堂々と内幕を描く映画も少ないだろう
主演のミッキー・ロークは、見事に役と一体になっている
というか、役がミッキーと一体なのである
この映画のプロモーションに来日した際、カメラが回っている最中に照明の女性スタッフを口説くという醜態(笑)を晒していた。その姿はこの映画のランディそのものであった
スーパーの仕事を逆切れして辞めるところなど、どこの安田忠夫だよ!、と思わず声をあげそうになったが、ここまで己を晒し表現者としての生き様を示したのだからたいしたもんだ

カメラワークがストイックに日常を表現している
登場人物の目線よりやや下からカメラを回し、ランディとの距離が非常に近い場面が多い。その距離、角度、視野は、人間が普通に過ごしている生活のそれである
これによって主人公と相手が演じている芝居が、自らの生活の延長にあるかのように錯覚させる
映画ならでは映像に慣れ親しみ期待するからこそ、日常に近い絵作りは新鮮でインパクトがある
また、音響にもこだわりがあって、会話していないところでは無音の場所が多い。芝居気のなさは、まるでロードムーヴィーのようだ
が、プロレスの場面になるや、そこから一転。テンションが斜め75度ぐらいで急浮上する
そのメリハリが快感で、痛々しいおっさんがリング上でヒーローに生まれ変わるのだ

相手役のキャシディは年増のストリッパーで、ランディに好意を持ちつつも、子持ちであることから関係をもつことを拒否する
「現実と店の中とは違う。同じに考えてはならない」と断る
このことはラストでランディとプロレスの関係にも響いて、表現する者とそれを受ける者との間の境界が意識されている
レスラーにとってレスラーでいる間、ファンが家族であり、ファンだけが「やめろ」と叫ぶことができ、ファンがいれば生きていられる
表現の世界にどこまで賭けるかはに人それぞれであるものの、ミッキー・ロークの決然たる宣言は清々しい
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