『ローマ人の物語 19 悪名高き皇帝たち(三)』

本書は第4代皇帝クラウディウスの治世


ローマ人の物語〈19〉悪名高き皇帝たち(3) (新潮文庫)ローマ人の物語〈19〉悪名高き皇帝たち(3) (新潮文庫)
(2005/08)
塩野 七生

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歴史の研究に没頭していたクラウディウスは、政治生活とは無縁なまま五十代で最高権力者についてしまった。しかし、彼は書物を通して培った見識で、的確な判断力を持っていた。最初の官僚制とも言われる秘書集団を組織し、自らの足らざるところを補い、先帝カリグラが傾かせた国家財政の再建に成功する。彼の時代にグレートブリテンへの遠征に着手している
政治実績だけを見れば、非の打ち所のない治世の名君というところ。そんな、彼が何故、悪評を受けるのか

悪名の原因は家庭生活の失敗に尽きる。最初の皇后メッサリーナは、政治の世界に没頭する夫に愛想が尽かせて放蕩生活。わざわざ遊女に扮して男を求める有り様だ(史実だろうか?)。ひいては公人の身でありながら、元老議員と重婚の罪を犯してしまい獄殺されてしまう
今のイタリアでも「メッサリーナ」は「尻軽女」を意味で使うらしい
次の皇后アグリッピーナはあのカリグラの妹にしてゲルマニクス夫人アグリッピーナの娘(同名ばかりでややこしい)。母同様、アウグストゥスの血を意識する彼女には、恐るべき野心があった。息子ネロを皇帝にして自ら政治を執ることである。そのために秘書集団の有力者を味方につけ、元老院、近衛軍団に地固めをしていく
妻の意図を何も知らないクラウディウスは、ある日キノコ料理にあたって死んでしまう。当時からアグリッピーナを疑う噂はあったが、何事もなかったかのようにネロが第五代皇帝につく
クラウディウス自体が棚ぼたで皇帝になってしまっただけに、周囲も“中継ぎ皇帝”と見ていたということか
ナナミンも彼には人を「畏怖」させる素養が欠けていたとする。これだけの政治実績を残した人が“ただ者”なはずなわけはないが、周囲や妻たちから馬鹿にされた人という悪評を残す結果になってしまったのだ

しかし、真面目に仕事しているだけなのに、背後から刺されるとは可哀想。政治の世界は怖いな


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