『最強のプロレス団体UWFインターの真実―夢と1億円』 鈴木健

タイソン戦も模索されていたそうで

最強のプロレス団体UWFインターの真実―夢と1億円 (BLOODY FIGHTING BOOKS)最強のプロレス団体UWFインターの真実―夢と1億円 (BLOODY FIGHTING BOOKS)
(2002/11)
鈴木 健

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日本の総合格闘技の礎となったUWFインターはいかなる集団だったのか。一億円の借金を背負った元フロントの告白
出版されたのが2002年12月で、PRIDEの全盛期、ちょうど高田延彦が総合のリングから退いた頃である
著者は第一次UWF時代からファンクラブを創設するなど高田と深く関わって、UWFインターでは経営の中核に携わり、プロレスマスコミからは同名のライターと区別して「悪いほうの鈴木健」と言われた人物だ
本書は一貫してUWFインターの立場、高田延彦を擁護する立場をとっており、プロレスにおける“ブック”の存在には触れず、団体同士の交渉の場面にはかなりオブラートに包んだような表現が目立った
著者の立ち位置ははっきり表明されているので、それなりにバイアスがかかったものとして受け取るべきだろう

一番興味深かったのは、UWFインター立ち上げの経緯だろうか
第二次UWFの末期には神社長ら経営陣と前田日明の対立が表面化し、前田が選手を集めて「黙ってオレについてこい」と言ったところ、すでに宮戸成夫(現・宮戸優光)が中心に話がまとまっていたというのは有名な話だが、そのとき高田自身は宮戸たちの意図を知らなかったらしい
この時点で藤原喜明SWSから資金援助を受けていて、船木誠勝鈴木みのるらと藤原組を旗揚げすることが決まっていたが、高田が山崎一夫中野龍雄に声をかけ前田と藤原組を除くメンバーでUWFインターがスタートしたという
著者も宮戸や安生洋二の動きに関わっていたようだが、まるで部外者のように書いている(苦笑)
スター選手だった前田のリーダーシップを嫌い、宮戸と安生が高田を担ぐという構図は典型的な日本の組織構造で、高田は象徴的存在であり続け、実務は宮戸、安生、鈴木が受け持っていたようだ

著者は気楽に振り返っているが、一億円トーナメントなど企画は奇抜でも、根回しを軽視した営業は褒められたものではないし、プロレスに対する素人さも酷い有様で(川田利明に対する評価ときたら!)、ご本人が凋落の一因に言わざる得ない(苦笑)
UWFインターは人気はあっても地方での興行で赤字を出し続けてしまい、高田が引退を表明し参院選に出馬したときに失望した宮戸は抜け、山崎一夫は新日本プロレスに引き抜かれた
1995年には新日本プロレスとの全面対抗戦で高田が武藤に負け、最強路線にキズがついてしまった。この際のことを著者は新日本プロレスの長州-永島ラインに上手くやり込められたとし、組織としての完成度の違いを認めている
グレイシー戦はインターの時代から模索されていて(安生による道場破り事件)、インターの末期には新団体「キングダム」を予定しながらも、高田にはグレイシー戦に集中させようとキングダムには加えず、仕事上での袂は分けた
本書は到底、客観的とはいえないが、当事者の証言からあの時代、あの団体の裏側を想像してもいいのでは
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