エル・グレコ展に行ってみた

家族連れで

エル・グレコ展

エル・グレコは、地中海のクレタ島で生まれ、イタリアで修業をした後、フェリペ2世のスペイン王朝に仕えトレドの各聖堂に宗教画を提供するのみならず、祭壇のデザインなど建築も手がけたスペイン三大画家の一人
全盛期のスペインでウハウハだったかというとさにあらず、ギャラを巡る紛争で聖堂側が異端審問にかけようとするなど、生涯に渡って創作のち訴訟という忙しない人生を送ったようだ

毎週『日曜美術館』を見るということもない管理人が何を語っても、何を言う早見優なわけだが、想ったことを書いてみよう
エル・グレコは20代までクレタ島でイコン画家として飯を食っていて、当時のクレタ島がヴェネツィアの統治下であった関係でイタリアへ修業に出る
イタリア時代の「燃え木で蝋燭を灯す少年」(No.4)には、名も無き少年を画材にし写真のように精密に描いている

しかし、当時の画家は宗教画やルネサンスで一般化した(でいいのか?)肖像画を描かないと飯が食えない。というか、宗教画を描くのが存在理由という時代だ
宗教画というと、下から見上げる様式美、黄金律を維持することが要求され、肖像画もそれに準じるようだが、エル・グレコはそれを遵守しつつも、人物の顔など限られた部分で人間性を表現していく
肖像画ではそれが顕著で、顔に表現が集中していて服装や体格は穏当に収めていた

面白いのが、肌をさらした人間がやけにマッチョなこと
たとえば「聖ヒエロニムス」(No.10)では、隠遁生活を送っているはずの聖ヒエロニムスがどこかの伝承者のようなムキムキの筋肉を誇っている
同じ人物を描いた「枢機卿としての聖ヒエロニムス」(No.11)は、相応に痩せているにも関わらずだ
痩せている人間を描くのは、磔のイエスを題材にしたときなど例外的で、男はみな体格が良く、女はいい尻をしている
大らかに肉体美を誇るのは、言うまでもなくルネサンスが復興したローマ・ギリシャ的価値観
エル・グレコは宗教画の枠内でルネサンスを、あの異端審問時代のスペインで表現したという意味で偉大なのだろう


筋肉をつけすぎたのか、体のバランスがおかしく見える絵が多い。まるでどこかのサッカー漫画みたいに頭身が異常だったり(笑)
しかし、イタリア時代にあれだけの写実性を誇り、美の黄金律を語るエル・グレコが描けないという訳がない
どうやら、おかしく見えるのは視線の問題で、本来見上げて見ることを想定した絵を、ほぼ真っ正面から見ているためらしい
聖堂で飾られているところを見ると、全く高さが違う。天井に飾っているものすらある
天井に張りつけろとは言わないけど、ここはもう少し視線が上を向くように配置した方がいいんじゃないかな
まあ、付いていった甲斐はあった
クリスマス・イヴまでやっているし、ルネサンスに興味がある人は行って損はないのでは

国立国際美術館 エル・グレコ展 (大阪・中之島)

ちなみに、来年の7月27日から『貴婦人と一角獣展』が開かれるそうだ(東京は国立新美術館で4/24~7/15)
滅多に国外に出ることのない作品だそうで、あの『ガンダムUC』に出て来た一角獣のタペストリーがメインらしい
日本に来るのはハレー彗星レベルだし、是非行ってみたい
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