『ブラック・ムービー アメリカ映画と黒人社会』 井上一馬

米大統領選はオバマの再選で終わった
黒人大統領が誕生したのにも、ブラック・ムービーが関わっている

ブラック・ムービー―アメリカ映画と黒人社会 (講談社現代新書)ブラック・ムービー―アメリカ映画と黒人社会 (講談社現代新書)
(1998/11)
井上 一馬

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アメリカ映画界で黒人たちはどのように関わり、社会の変化とともに地位を高めていったか。著名人たちの生き様で振り返る黒人映画の歴史
シドニー・ポワチエ、パム・グリアー、エディ・マーフィー、ウーピー・ゴールドバーグ、スパイク・リー、ホイットニー・ニューストン、デンゼル・ワシントン、モーガン・フリーマン、ダニー・グローヴァー・・・
映画の歴史と実社会の変遷を押えつつも、各年代ごとにスターの履歴に触れて各々が果たした役割を分かりやすく説明していく
アメリカにおける黒人の人口は4000万人弱(2010年)で、全体の比率で12%に過ぎない
それゆえ自由と民主主義を標榜しながらも、人種差別が重くのしかかっていた
その突破口となったのが、音楽でありスポーツであり映画だったのだ
見なくてはならない映画がこれほどあるのか、と思わせられる一冊である

黒人と映画の関わりは、実は映画が生まれた当初から始まっている
1910年代に“黒人映画の父”オスカー・ミショーが撮り始め、人種差別に鋭く切り込んでいた
しかし、メジャー映画への進出は壁が高く、50年代を待たねばならなかった。なにせ、白人と黒人で映画館が分けられていた時代が長くて、映画の内容すら変わることがあったぐらいなのだ
キング牧師などの公民権運動がさかんになった50年代、黒人俳優として初めて第一線に立ったのがシドニー・ポワチエ
白人社会の優等生、「ショーウィンドゥーの中の黒人」と言われながらも、映画界に黒人のポジションを確立していく
この優等生路線は、今ではデンゼル・ワシントンなどに引き継がれ、そのイメージはオバマ大統領にも重なるものがある
映画史における最初の黒人大統領は『ディープ・インパクト』モーガン・フリーマンだそうだが、こちらは少しキャラが違うか

80年代に入って席巻したのがエディ・マーフィーウーピー・ゴールドバーグだった
もはや、ポワチエのように優等生ぶる必要もなく、自らの持ち味を思う存分発揮していく
では、黒人をめぐる社会問題が良くなったかというと、さにあらず。黒人内で貧富の差が生まれ、スラムに取り残される者と階級を上昇する者に二極化した
黒人映画も上流の白人を撃つのみで済まなくなり、黒人のミドル以上を扱うドラマが生まれる一方、黒人が黒人の問題を訴える挑発的な作品も生まれて、多様化が進んでいるようだ

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