『AKB48白熱論争』 小林よしのり 中森明夫 宇野常寬 濱野智史

ノリで買ってみた

AKB48白熱論争 (幻冬舎新書)AKB48白熱論争 (幻冬舎新書)
(2012/08/26)
小林 よしのり、中森 明夫 他

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AKB48にハマッた四人の論客が、AKBの魅力、秋元康の戦略を分析し、現代社会や日本人まで論じる
4者4様にAKBへ関わるスタンスが違って面白かった
中森明夫はアイドル評論家としてアイドルの伝統のなかでAKBを評価し、小林よしのりは一介のファンとして批評性をかなぐり捨てて観客側に立ち、宇野常寬はAKBという現象から自説に誘導しようとし、濱野智史もその予定のはずが、逆にAKBに絡め取られミイラ取りがミイラになった格好だ
出だしがいきなり特定メンバーや総選挙内の出来事といった、ローカルな話で入るのが少し面食らう
これは地雷を掴んだかと思われたが、中盤以降は要所で中森明夫がアイドル史や日本文化論へと落としてくれるので、論争としての格好はついている。さすが古豪で、ほぼ無双状態である
宇野常寬が持論を展開するなか、中森「宮台真司がしゃっべているような感じだね」→宇野「僕は宮台さんの帯でデビューした人間ですよ」なんてやり取りもあり、論客のファンなら楽しめるのでは

AKB48の魅力はテレビでは分からないという。ライブや握手会に行ってみなければ、ソーシャルメディアをやらなければ分からない

中森 さらにはテレビの場合は時間的な占有率も大事で、ドラマでは端役だとちょっとしか映らないけど、歌えるアイドルは確実に2~3分間は画面を独り占めにできますよね。だから今は、フィギュアスケートの選手がアイドルになれる。リンクで演技しているあいだは、ひたすら浅田真央やキム・ヨナだけがテレビに映っているわけですよ。そうやって、きれいなコスチュームを着た女の子が歌って踊るのがアイドルの完成形になった。しかし、その長く続いたテレビ時代も、もう終わったんです。
濱野 テレビでは画面上の占有率が大事ですが、AKBの場合は握手会や劇場によって、生活における占有率を高めたところがポイントですね
中森 それに、今は生活における占有率を携帯やネットに取られている。そもそもテレビを見る時間が減ってるからね。
(p91-92)

AKBが興隆して、J-POPがイマイチなのはこれが理由だろう。テレビを占有しているようで、実はそれほど依存していないところに強みがある
ライブが生歌か口パクかについて本書では言及しないが、強調されるのは総選挙の挨拶ファンはそこで「ガチ」を感じ取り、親身になって推すようになるという
握手会が人気になるのは分かる。おっさんになると、年ごろの少女と手が触れ合う機会など当然なくなる。無理に頑張れば、犯罪につながりかねない(笑)。いろんな事情があれ、触れ合う機会がなかった人には、非常に魅力的であろう
もう一つの強みがアイドル“グループ”ではなく、“団体であること。エースが突然抜けても格好がついてしまう
ももクロはグループなので、メンバーの一人に何かあればそう簡単にはいかない
処女性を演じるアイドルはスキャンダルが致命傷だが、元が大所帯で下部組織もあるのでなんとかできてしまうのだ

AKB48が国民的アイドルというには実感が湧かない
そもそも国民的アイドルというものが成立しない時代の、一番有名な“アイドル団体”という立ち位置だと思う
昔のアイドルというと流星のごとく現われて、多くはいつのまにか消えているイメージで、個々のメンバー単位では今もそうだろう
AKBの場合は、飛び抜けた存在を出てこない前提で組織され、一人一人の人気を束ねて支えられている。ネット社会に適応したロングテール戦略といおうか
いかに気の良い顧客に何万円もはたいてもらうか、というスタイルもオンラインゲームの戦略と似たところがある
本書で物足りないのは、若者がAKBをどう思うかという分析だ(面子と紙数的に仕方ないが)
総選挙では金を使った客がより多くの投票券を得て、影響力を及ぼす。収入の少ない青少年では、大人にはまず敵わない
おっさんにとってのアイドルが上位に来てしまう構造があるとすれば、国民的アイドルとは到底言えないと思う

*2012’09/21 誤解されそうな部分は削除しました
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