『精霊の守り人』 上橋菜穂子

アニメにもなったこのシリーズ。堅苦しい本ばかり読んでいたので、肩をほぐすつもりで読んでみた
舞台は、古代の日本をモデルにした架空世界だ。架空ではあるが、かなり日本の歴史や神話を意識して取り入れられている。ヨゴ人とヤクー人の関係は、縄文人と弥生人のそれだし、新ヨゴ皇国の創始者トルガルとナナイの逸話は神武東征を意識させるものだ
作者は文化人類学が専門であり、ヤクーたちの呪術についてもシャーマニズムの考え方を踏まえて描かれている。かなりの度合いで古代人の精神が再現されているのではないだろうか

設定だけでなくドラマもいい。30女バルサと皇子チャグムのバディものと言えるんだが、二人の関係がときに親子、ときに師弟、ときに兄弟のよう。ラストの別れは涙涙。ただ、後半になってチャグムが自己主張する印象があるので、もう少し彼視点での描写が多ければとは思う
展開も国の命運がかかっている割に地味なのだが、スピード感がある
驚いたのが戦闘の描写がしっかりしていること。女性の作者なのにという偏見を打ち壊すほど、バルサを中心とした戦闘シーンは颯爽として格好いい。時代劇が好きなんだろうなあ

シリーズはこの後10巻続くそうだが、この巻はこれだけで完結している。うまく収まっているので、続巻でバランスが崩れないか心配だが、作者の力量を考えるとそれも杞憂そう
いや、噂通りの良作だった

精霊の守り人 (新潮文庫 う 18-2)精霊の守り人 (新潮文庫 う 18-2)
(2007/03)
上橋 菜穂子

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