【DVD】『MSイグルー 一年戦争秘録』

別館でギレンの野望を始めたので、軽い気持ちで借りてみた
1本に1話30分なので、DVD三本分・・・

技術士官オリヴァー・マイ大尉を中心とする第603試験部隊が、一年戦争の戦場のなか、上層部の命令で過酷なテストを決行する。戦史の闇に消えていった珍兵器と、戦争の狂気に巻き込まれた悲しい男たちの物語・・・といっていいだろうか
たしか、ガンダム初の本格的オールCG作品だったはず(ハリウッドで作ったとかいうのは良く知らない)
いまは凍結したかに思われる富野新作『リング・オブ・ガンダム(ROG)』が、オールCGを予定していたので、一度は先達にあたるこの作品をみておきたいと思っていた
総括はあとにして、まずは1話ずつ見ていこう


<第1話 大蛇はルウムに消えた>

機動戦士ガンダム MSイグルー-1年戦争秘録- 1 大蛇はルウムに消えた [DVD]機動戦士ガンダム MSイグルー-1年戦争秘録- 1 大蛇はルウムに消えた [DVD]
(2008/06/25)
石川英郎、長沢美樹 他

商品詳細を見る

舞台は、一年戦争の序盤戦、コロニー落とし後の「ルウム戦役」。第603試験部隊は、戦艦の主砲を上回る超威力の砲艦ヨルムンガンドを艦隊戦のなか、テストする
思い切りネタバレしてしまうと、イグルーのストーリー構成は、時代から外れた兵器を不遇のパイロットが操り健闘し、最期は最後に残った敵と相討ちするというもの
第1話は、戦闘が始まってから時代遅れのものである気づくという悲劇である
しかし、一年戦争以前に艦隊戦すらない時代に、砲戦にこだわる「大砲屋」とは存在しうるのであろうか。戦艦にこだわるならわかるけども

ヨルムンガルドの元ネタは、おそらくはナチス・ドイツの秘密兵器とされたムカデ砲ではないだろうか
たしか、歴史読本の『ヒトラーの帝国・戦争編』で、V3として紹介されていて、連合軍の後方拠点を狙い撃つ大砲だったはずだ
なんのためか忘れたが、長い砲身の横にたくさんの枝がついていて、まさにムカデという形状だった
(うろ覚えなので、いずれ確認してみます)

*載っていた資料は正確には、『歴史群像 アドルフ・ヒトラー 権力編』でした

確認した記事 WW2ドイツ軍のV3兵器!? ムカデ砲

<第二話 遠吠えは落日に染まった>

機動戦士ガンダム MSイグルー-1年戦争秘録- 2 遠吠えは落日に染まった [DVD]機動戦士ガンダム MSイグルー-1年戦争秘録- 2 遠吠えは落日に染まった [DVD]
(2008/06/25)
石川英郎、長沢美樹 他

商品詳細を見る

地球降下作戦が成功し、地上での本格的な戦闘が始まった。戦力に乏しいジオンは、不採用とされたモビルタンク・ヒルドルブの実戦投入を決める。それに乗るのは、MSへの適性試験に失敗し不遇をかこっていた元戦車隊のソンネン少佐だった
ストーリーの流れは第1話に書いたとおり。まさにお約束
ヒルドルブは、なんで不採用になったか分からないぐらいに暴れる。むしろ、“足つき”の平野戦での不利を見せられて、ガンダムの世界観が壊された気さえした(笑)

ヒルドルブの元ネタは、さっぱり分からない
あえて探せば、ヒトラーが肝煎りで設計させたフェルディナンド戦車だろうか。あれは、対戦車用に特化するために機銃を取っ払ってしまったので、近づいた歩兵に対処できずおじゃんになった
大したミリオタでもないつもりだが、こういうことを書いていると人からはミリオタと見られるんだろうなあ


<第三話 軌道上に幻影は疾る>

機動戦士ガンダム MSイグルー-1年戦争秘録- 3 軌道上に幻影は疾る [DVD]機動戦士ガンダム MSイグルー-1年戦争秘録- 3 軌道上に幻影は疾る [DVD]
(2008/06/25)
石川英郎、長沢美樹 他

商品詳細を見る

試験輸送艦ヨーツンヘイムに初めて、試験MSが搭載されることになった。EMS-10ヅダ。かつてのザクとの競争に敗れた失敗作が改善されたというのだが・・・。オデッサ陥落後の軌道上での救出作戦が舞台
これまた流れは同じだが、軍需産業内の激しい競争を取り込んでいるのがひと味違う
しかし、ラストの競争(!)でジムが爆発するのが不可解。それではジムはヅタ以上の欠陥品ではないか
パターンなら隕石に当たるとかでしょ

ヅダのモデルは候補が多すぎて分からないが、ツィマッド社のモデルはドイツのメッサーシュミット社と凌ぎを削ったハインケル社だろう
ハインケル社は大戦末期にジェット機を開発し、メッサーシュミット社をはるかに上回る性能の戦闘機を作り出した。しかし、そのジェット機を開発する段階で、多くのテストパイロットを失っていた
ヅダはそうした試作機たちの総合したイメージなのだろう


さて、総括
オールCGのドラマに関しては、あえて個々に触れなかった
まとめて言うと、ゲームレベルとしてなら優秀なムービーというところだろうか。ゲームのムービーでは頑張ったように見えるが、アニメ、ハリウッド映画を標準にすると動きが苦しい
その点は製作者も分かっていて、あまり動かさせないように画面を頻発に切り換えさせているベタな様式美が似合うミリタリードラマで弱点をカヴァーしているのだ
それでも、第三話でワシヤが僚友の死を悲しむシーンは、かなり苦しかった。モーションキャプチャーなどの最新技術でどこまで人間的な動きをさせられるかが、やはり大きな課題
また、表現の上でもアニメの作法と映画の作法が入り混じっていて、混乱が見られた。CGのマネキン感を補う意味だろうか、ところどころでアニメ的な大げさ身振りが入った
どこまでアニメの手法で取り入れるのか、映画の手法で乗り切るのかも、視聴者側の経験との兼ね合いもあって難しい問題だろう


アニメか映画かという問題は、キャラクターにも表れている
モニク・キャデラックというハリウッド女優をモデルにしたようなヒロインが、ときたま日本のアイドルのような表情をとってしまうのである
イグルーの基調は、洋画の吹き替えに近いので、妙な感じなのである
可愛くしたいのなら、アニメでいいじゃないかという
ああ、アニメなら素直に好きになるんだろうなあ(笑)

11’10/9 加筆・修正

関連記事 【DVD】『MSイグルー 黙示録0079』
(この一行は、各記事の最後に固定表示するサンプルです。テンプレートを編集して削除もしくは非表示にしてください。)

コメント

コメントの投稿

非公開コメント


(この一行は、各ページ下部に固定表示するサンプルです。テンプレートを編集して削除もしくは非表示にしてください。)
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
カテゴリ
SF (25)
RSSリンクの表示
リンク
FC2 Blog Ranking
ランキング
アクセスアップ!?
検索フォーム
はてな
この日記のはてなブックマーク数
タグランキング

サイドバー背後固定表示サンプル

サイドバーの背後(下部)に固定表示して、スペースを有効活用できます。(ie6は非対応で固定されません。)

広告を固定表示させる場合、それぞれの規約に抵触しないようご注意ください。

テンプレートを編集すれば、この文章を消去できます。