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【DVD】『ストレンヂア -無皇刃譚-』

週刊『プレイボーイ』の広告に載っていて、前から気になっていた作品。TOKIOの長瀬智也が声優に初挑戦することで話題になっていたらしい

ストレンヂア -無皇刃譚- 通常版ストレンヂア -無皇刃譚- 通常版
(2008/04/11)
山寺宏一長瀬智也

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始まるなりとにかくシーンの切り替えが多い。タイトルが出るまでに、坊さんと小太郎が逃げるところや、羅狼たちが山賊に襲われる場面が詰め込まれている。正直、話は見えないが、アクションは初っ端から全開で見せてくれる。血が派手に吹き出るところなど、一昔前の映画時代劇のようだ
このテンポの速さと爽快感が全編に渡って続く

お話は、身よりない子供と、主人を持たない浪人という“strager”二人の逃亡劇といったところか。アクション重視でドラマの部分では舌足らずだったり、雑な部分も目につく
まず、小太郎を守る犬が出てくるんだけど、なんで人を食い殺すほど強いか説明がない
また、小太郎が刀を差した大の大人に偉そうに口を聞くのだが、ちょっと無謀すぎる。どこかの御曹司かと思ったがそういう設定でもないようだ。口八丁の割に守られてばかりなので、かなり印象が悪い。なにか取り柄が欲しかった
アクションを魅せるための、お約束では済まないところだろう
主人公名無し(=長瀬智也)に縁がありそうな虎杖将監(=大塚明夫)が出てくるが、名無しと接触することはないし、冒頭で出てきた坊さん(=竹中直人)は情けなく退場する。せっかく伏線があるのに、どうにも生かしてきれていない感じ。特に坊さんは竹中直人を使っておいて、これはないだろうという役回りだ
テンポが速すぎてアクションはいいが、ドラマ部分はじっと見ることができない。もう少しメリハリが欲しかった

が、活劇の部分は見どころたっぷり。敵方は明国から来た武術の達人たちで、ムチに青竜刀に鎖がま(?)と多彩な得物を用いるアクションは目を奪われる。中国人の姉ちゃんがバッタバッタと雑兵を斬っていくんだけど、その後には夥しい血煙が上がる。実写ならキル・ビルみたいになっちゃうな
ラスボスである羅狼と名無しの一騎打ちはアニメでしかできない殺陣だろう。刀同士がぶつかった時の火花も凝っていて美しい
アクション以外でも背景の雰囲気がいい。日本の近代美術のようで、幻想的。スカイ・クロラの写実的表現とは対照的なやり方で、独特の世界を作り上げている。ちょっと見とれてしまう
BGMも荘重な笛の調べが印象的。ただ、それに見合うだけのドラマ性がなかったことだけが残念

ドラマ部分は少々物足りないが、これほど切れ味のあるアニメーションが作られたことはお見事。絵で見せるアニメが、宮崎作品以外にもあることをもっと知られていいだろう

10’8/22 一部修正

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