『竜馬がゆく』 第2巻 司馬遼太郎

被災地から遠く離れていても心が安まらない
地震のことを忘れてはいけないが、日常のペースを取り戻さないと


竜馬がゆく〈2〉 (文春文庫)竜馬がゆく〈2〉 (文春文庫)
(1998/09/10)
司馬 遼太郎

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土佐に戻った竜馬は、北辰一刀流塾頭の名声から武市半平太と並ぶ藩内の志士に扱われる。高まる尊皇攘夷の風の中、脱藩するまでを描く第2巻
徐々に竜馬の周囲にも時代の波が押し寄せてきて、ただの剣客だった彼が志士として目ざめていく
しかし、竜馬は武市や松蔭のような言論人でもなく、熱情的な行動に走る刺客でもない。結論を急がず、まずは各藩の状況を確認していく
司馬はこの時期の竜馬を新聞記者と評している。どこまで自覚的かは微妙なれど、志士同士で横の連帯を深めて、諸藩が連携する下地を作っていく
とはいえ、本巻の竜馬に明快な戦略はまだない。ストーリーも時に剣戟を響かせて嵐の前触れを思わせるも、個人レベルの闘争に収まる。色恋の方でも、お田勢とホニャララなことになったと思ったら、遊説先の丸亀城下ではお初さんと一夜の恋と来た
まだまだ青春が続く、楽しい第2巻なのだ

司馬の描く竜馬の特徴は、物わかりの良さである
なんと2巻の時点において、「攘夷」「開国」「倒幕」の組み合わせを考えているのだ。いくら何でも時代を先読みし過ぎではないか、と思えてしまうところだ
土佐の家老、吉田東洋とは、「倒幕」か「佐幕」かしか変わらないのである
竜馬がいつの時点で「開国」と「倒幕」を考えたかは、作家の解釈で大きく変わるところだが、もっとも早熟な解釈といえそうだ
司馬からすると、途中で雷に打たれたように変わったという見方が出来すぎで、その前に何かしらの試案があったという方が自然と見たのだろうか
いろんな本を読んでも、風通しのいい、思想に頓着がない、というのは当たっていそうなので、昨日と今日で考えが180度変わってもおかしくないとも思うのだが

2巻のラストで武市半平太の一党が佐幕派の首魁、吉田東洋を斬る。尊皇攘夷の炎が上がりそうな中、その機先を制するように島津久光が京都に上洛した
えっ、保守派の久光がなんの意図で? いや確か、ここから公武合体路線に行くのだったか
とすれば、3巻は長州の尊皇派が暴れる血なまぐさい展開になりそうだ


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