『リーンの翼』(旧)第5巻 富野由悠季

今日は仕事帰りに歯医者へ
例の「歯のお掃除」である
「痛いですか」→「ハイ」→「じゃあ、血を出しましょう」(エエッ
歯茎が炎症を起こしているから、血を出した方がいいという話なんだけど・・・
そこまでして掃除してもらわねばならぬのだろうか
次は歯茎の奥らしい。行くの止めようかなあ

リーンの翼―バイストン・ウェル物語より (5) (カドカワノベルズ)リーンの翼―バイストン・ウェル物語より (5) (カドカワノベルズ)
(1985/11)
富野 由悠季

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リーンの翼の靴を盗まれた迫水は、ミラヤマ攻略戦こそ乗り切れたものの、聖戦士としての自信を喪失していた。それをアマルガンに見抜かれた迫水は、女戦士アンマたちとガダバ領の奥深く、ゴゾ・ドウが居るというベッカーラを目指す。その道筋には、ゴゾ・ドウの隠密である“床山”が必殺の罠を張り巡らせていた・・・

本巻はリーンの翼を取り戻すという明確な目標がある
しかし、これは靴を取り戻せば済むという単純な話では済まない
リーンの翼がけっして靴そのものに由来するものではないと暗示されていて、もっと精神的なもの、下手すれば世界の意志そのものかもしれないのだ
靴にこだわる迫水は連れの仲間にすらそれを明かせず、終始もがき続ける。迫水が衆を救う聖戦士に相応しいのかが問われる、命がけの修行の旅である
迫水の心理描写でもアクション面でも絶えず引き込んでいくのがこの第5巻だ

この迫水の彷徨に、中世騎士物語の聖杯探索の話を思い出した
騎士は聖杯を求めて、並み居る敵を倒していくが、それを手にすることができない。敵を倒すことばかりに傾倒すれば、かえって遠ざかっていくばかりだ
しかし、理想の女性を見つけ、彼女への献身を通じてついに聖杯を発見する
この聖杯探索は、キリスト教以前にあった異教の物語が中世騎士に舞台を移したものだ。聖杯は女性そのものを表わしていて、心理学的には騎士が自身の女性性を回復する物語という解釈がある
一人の人間の成熟をテーマにしているのだ
リーンの翼はなにを表わしているのだろう?
女性が深く関わるのは間違いなく、その信頼関係が発現に大きく影響している。ただ迫水のマッチョさからすると、女性性の回復という解釈は想像しづらい
そんなアカデミックなものではなく、むしろもっと普遍的なもの、東洋の“中庸”人間が古来から持っている大らかさ、朗らかを示しているのではなかろうか
朗らかに清濁を呑み込んでいく器の持ち主が聖戦士であり、世のバランスを崩す事象を潰すためにリーンの翼が姿を現わすとすれば分かりやすい
リーンの翼は、東洋的騎士道物語なのである(武士道ではない!)

迫水にとって大事なエピソードが詰まった巻ながら、世界全体としては意外なほど進展が薄かった
橋頭堡となるミラヤマを落とし、そこにガダバ軍が攻めてきただけなのだ
ガダバ軍の将はあのシェムラ・ドウで、5巻のラストでようやく開戦である
次が最終巻なのだが、ここからどう畳みかければ話が終われるのだろう。アニメ作品のクライマックスには定評のある富野監督なのだ、大いに期待しよう

次巻 『リーンの翼』(旧)第6巻
前巻 『リーンの翼』(旧)第4巻


ネーミング・センスに定評のある富野監督だが、フェラリオってのはどう考えても・・・

「聖戦士殿はお若いから分からんでしょうが、フェラリオは、チンポコをなめるのが上手らしいんですよ」(p78)

ちょ、作中に堂々と書いているじゃないか(笑)
天井の世界に住んでいるものが、天使でなしにフェラリオ、故・飯島愛が曰わく遊郭の女という世界観はかなり独特なセンスだ
海外のファンタジーものでも聞いたことがないよ
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