『リーンの翼』(旧) 第3巻 富野由悠季

歯医者で歯の“掃除”をしてもらいに行ったはずが・・・
イメージと違って、痛い!
歯茎から血が出とるがな
可愛い娘に歯磨きしてもらうイメージだったのに(泣

リーンの翼―バイストン・ウェル物語より (3) (カドカワノベルズ)リーンの翼―バイストン・ウェル物語より (3) (カドカワノベルズ)
(1984/11)
富野 由悠季

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ガダバの重要拠点を落とした迫水は、聖戦士としての評価を固めた。アマルガンを掣肘する力を持ちたいリンレイ・メラディは、父の忠臣であったキャメロットから王家の遺産のことを聞く。隠された遺産を掘り起こすべく一軍を率いて出発する彼女に、迫水も同行する。彼らを追ってガロウ・ランのミン・シャオたちは、ガダバの軍と合流していた・・・

ガダバの罠、強力な物の怪との戦いの中、迫水とリンレイが堅い絆で結ばれる巻なのだが、話の進みが遅い!
原因は、富野監督の“長すぎる語りである。書き始めたら止まらないといった具合で、作り手による解説が延々と展開されていく。まるでエッセイ、DVDのオーディオコメンタリーのごとしなのだ
信者的には「どんとこい」であり、人によっては富野節全快のボーナスステージであっても、良く訓練されていない人は、“解説”の度に読みの流れが途切れてしまうことだろう
このことは富野監督もかなり自覚的だ

三巻目の通しのゲラ稿を読み直して、その過大で饒舌すぎる自分の文章に辟易した。
できることならば、三分の一の削除をしたいと思ったのだ。

が、できることではない。
そんなことをすれば、三番目のゲラ稿は消滅することに等しいことになり、業務が成立しなくなるからである。
(あとがきp207)

三巻を消費してこのていたらくは、自分自身、許し難い。
大河小説などというスタイルは、本来、特異なものであるはずだ。
ある境地に到った文士にして初めて許されることだと思っている。
だから、歯切れ良く、細やかで、小説らしくまとめ上げたかったのである(あとがきp209)

書いた直後に自分のイメージとの落差を痛感しているのだ
小説には“描写”に徹して読者への想像に委ねるという王道があり、専門知識ならばともかくキャラクターの行動、心理まで“解説”すると、かえって興を削ぐことにもなる。小説は読み手の想像が喚起することで作品として完成する、ともいえるのだ
そういう意味合いで、新訳のリーンはどこまでスタイルが変わったか、注目したい

少し話の歩みが止まったとはいえ、ラストのミン・シャオ戦は盛り上がった
浅ましいはずのガロウ・ランにああいう変異が起こるというのは、読者からすれば全くの奇襲である
コモン人同士の中世的な戦いに、機械戦の要素が入りこみ、さらに強獣との戦い物の怪との死闘が加わった。普通の物理によらないオーラ力が関わっているのだから、バイストンウェル世界は複雑で重層的である
おかげで三巻目にして、まだ先の見通しがつかない。こういう勝負を最終局面の切り札的に使ってもいいのに、ここで切ってくるのだから・・・
いきなり、ああいう事態に巻き込まれる迫水も大変だ(笑)
果たしてこの小説にどこまで連れていかれるのか、昂奮が収まらない

次巻 『リーンの翼』(旧)第4巻
前巻 『リーンの翼』(旧)第2巻
10’6/22 一部修正
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