第4巻。彼岸島に渡った明たちだったが、ケンちゃんが吸血鬼の手に落ちてしまう。逃げのびた明は、森のなかで実兄の篤と遭遇。その凄まじい戦闘力を目の当たりにして、満月の夜にケンちゃん救出作戦に誘う
しかし、その前に新たなる敵“邪鬼”が立ちはだかり、村の主“雅”が姿を現して
次々と新展開だ
丸太(!)を振るう篤は、槍や弓矢を取らせても戦闘力が高い。必要以上に吸血鬼の頭へ矢を打ち込むところは笑うしかない
それに釣られて、明たちの戦闘力も上がってくるのだが(笑)、次に出てきた敵はさらに強かった。インフレにはインフレで対応ということか、血が足りなくなった吸血鬼が変態した“邪鬼”は、篤を片手で払い除けるぐらいの剛力を誇る
その制御不能に見える邪鬼を、吸血鬼のリーダーである“雅”は制御し、その脳波干渉(サイコジャック)の能力を振るって篤すら操ってしまう。もうラストからはバッドエンドにしか見えないのだが、ここからどうするって言うの?
第5巻。操られたかに見えた篤は、明との戦いでかろうじて目覚めた。邪鬼に痛みを味あわせて制御不能にし、その混乱のなかを村からの逃げ道である吊り橋へと逃走する
しかし、雅は3匹の邪鬼を連れ出して、村総出の追撃。吊り橋で篤と対峙する
篤と雅の間には、決着をつけなければいけない因縁があったのだった
吊り橋が落とされ後、雅との過去が(長々と)語られる。なんと、雅を解放し、村人を吸血鬼にした発端は篤だというのだ!
婚約者の涼子を連れ、彼女の両親へ結婚の許可をもらおうとした篤だったが、村に祀られる吸血鬼を封印した神社へ、興味本位に侵入し、雅を助け出してしまったのだ
雅は病院で生き血をすすって復活。関係者に自身の血を分け与えて、吸血鬼へ仕立て上げる。呼び出された涼子は篤の前で、エロ同人のような目に遭うのだ。結果は涼子は血を抜かれて死亡、身動きのとれない篤は放っておかれた……
そんな回想を終えて、とんでもなく不利な状況から死闘へ
設定の整合性は相変わらず、いい加減だ(苦笑)
雅によるサイコジャックは、痛みによって解けると4巻にあったのに、5巻の邪鬼たちはいくら斬られても平気である。新登場したデカ物などは、頭突きしまくっているのだが……、痛みの度合いが足りないのだろうか
そんなことなど、どうでもいいと言わせる怒涛の展開、演出の勢いはそのマイナスを取り返すのに余りあるものとなっている
巻末の予告が凄まじく、「死闘ついに決着へ」とある。全49巻のシリーズになんの決着がつくのであろう(笑)。目が離せない
次巻 『彼岸島』 第6巻・第7巻
前巻 『彼岸島』 第2巻・第3巻