『ガイア・ギア』 第4巻 富野由悠季

チョロインといってしまえば、それまでだが


ガイア・ギア〈4〉 (角川文庫―スニーカー文庫)
富野 由悠季
角川書店
売り上げランキング: 692,143


マハは地球で選民主義の帝国を築くべく、動き出した。その首魁ビジャン・ダーゴルの戦艦マハ・ゲイジズを追って、メタトロンも組織を上げての地球降下作戦をとった。マハの圧倒的な戦力に苦戦が続くなか、クリシュナは再びウル・ウリアンの手に。彼女は成り行きながら、ウルに篭絡されその戦力に使われてしまう。アフランシは味方の被害に自らの無力を嘆きながらも、峻烈な作戦に出るのだった

想像以上に濃い巻だった。アフランシ以外のキャラクターがそれぞれ存在感を出していくのだ
地球降下のどさくさにメタトロンを抜け出したメッサー一党は、捕虜の中からかつてのボス、トット・ゲーリングを見つけて帰参する。名前はゲーリングだが、ナチスリスペクトのマハには酷い目にあわされた(苦笑)
メッサーたちは主義主張で動かない。いわば不良同士の義理人情であり、アフランシには兄弟がやられたのなら親分として仇を取れと、顔をぶん殴ってくる者たちだ
宇宙で時を待っていた老人たち、正規クルーのような主義者たちに対して、自然の感情むき出しで動く彼らを混ぜることで、硬直した組織に血が通い始める
といっても戦いは過酷であり、先行したマドラス隊は壊滅の憂き目を見る。アフランシは、マハの“ガイア・エンペラー”の帝都候補であるヌーボ・パリへのミサイル爆撃を迫られる。地球の環境破壊を批判する側が、生態系を破壊する行為を行ってしまう。まさに“シャア”の因縁といえよう

さて、クリシュナ・パンデントである
インド系ということでララァ枠かと思われたが、アフランシにはエヴァリーという地球妻の影があり、頼れる年上のミランダ・ハウへ気持ちが向かっている(「おっぱいは他で吸ってくださいな」と拒否されたが)
ジョー・スレンという隠れファンはいたものの、第二巻でモーションをかけられたせいで、彼女は吸い込まれるようにウル・ウリアンのもとへ
ウルからは、「地球での帝国建設に使役された労働者はガス室送り」と言われ、マハの現実に絶望するものの、メタトロンの主義に妥協したアフランシのミサイル攻撃にも動揺。そうなれば主義者になりきれない彼女は、自分を大事に思ってくれそうな側へいたくもなる
敵方へ転向する女性は他の富野作品にも出てくるが、この娘のケースは年齢的な甘さと不慮の事故。何気にアフランシは「もっといい男でいれば」と気にしていて、シャアの名に似合わぬ性格は、たしかに指導者には向いていない
しかしそれこそが、頭に埋め込まれたシャアの“呪い”を乗り越える素養なのだろう

マハとの戦いが消耗戦になってきた中、今度はホンコンのマハが敵の援軍として登場した
そのマン・マシーン、ギッズ・ギースは今まで登場してきた機体を凌駕する性能を誇る。しかも、量産機である!!!
最終巻のなか、事態は絶望的に見えるのだが……どう巻き返すんだ、これ


次巻 『ガイア・ギア』 第5巻
前巻 『ガイア・ギア』 第2巻・第3巻
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