『ザ・キープ』 ポール・ウィルソン

映画はマイケル・マンが監督だったのに、原作を台無しにした駄作とか。怒りの作者が映画監督を殺す短編小説を書いたらしい(爆)


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1941年、ルーマニア。トランシルヴァニア地方の古い城塞へ、ドイツ軍小隊が派遣された。隊を率いるヴォーマン大尉は、壁に飾られる奇妙な十字架の存在を不審に思うが、その不安は的中。宝物探しに出た部下が地下の壁を崩したときに変死してからは、毎日のように喉を引き裂かれた兵士が発見されるように。本国へ増援に呼ぶと現れたのは、ヴォーマンと因縁深きケンプファー少佐親衛隊(SS)二小隊。さらに古城へ吸い込まれるようにユダヤ人の歴史学者クーザ娘マグダ謎の男グレンが集まって……

吸血鬼物と思いきや、予想外にハッテンしていく伝奇小説であった
ときは第二次世界大戦の真っただ中、ナチス・ドイツの全盛期。まさに悪がヨーロッパを包もうとする闇の時代を舞台に、闇の帝王が目覚めて人々を襲い対立させていくという、ダークにダークを重ねるモダンホラーなのである
吸血鬼に対抗させるべく、ユダヤ人の学者クーザは古城へ連れてこられるが、彼にとって吸血鬼もナチス・ドイツも同じ悪。いや、ユダヤ人を絶滅させようとするナチスのほうが絶対悪
彼は吸血鬼をしてナチスとヒトラーを潰そうと画策する。この悪をもって、悪を制しようとする攻防が上巻までの醍醐味である

下巻ではこの悪対悪の構図がダイナミックに崩れていく。ホラーの壁が崩れて、ヒロイックファンタジーが姿を現わす
闇の帝王モラサール(ラサロム)赤毛の男グレン(グレーケン)は、<混沌>と<光>を代表する神話的存在であり、その戦いは吸血鬼対人間の枠を超えての超人バトルへ突き進んでいく
ここまで来ると、ドイツ軍だナチス親衛隊だのは、塵芥のごとし(苦笑)。世界の存亡をかけた決戦がここで果たされるのだ。たまげたなあ
上巻であれだけ描かれたヴォーマンとケンプファーの確執が、斜め上の決着をみてしまうのに良くも悪くも圧倒されてしまったが、これもアメリカの作家が書いたゆえなのだろう
下巻の展開は人を選ぶが、高いレベルのファンタジーなのは間違いない


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なんと、映画はDVD化されていない! どんだけ酷かったというのだろう
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