『多重人格探偵サイコ』 第11巻・第12巻

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第11巻は、まだ刑事・小林洋介の彼女が生きている時代、第一巻の前日譚である
ガクソの実験が1970年代ルーシー・モノストーンとその信者の集団自殺としてスタートし、1990年代ルーシーをカバーする‟”というアイドルを利用して計画が再開された
同じ時期に小学校のウサギ殺し笹山小林が取り組み、木戸灰人という高校生が容疑者として浮かび上がる。その裏には表ざたにはなっていない人の体を真っ二つにする猟奇殺人が隠れていて、正体が気になる木戸はその犯人・鏡男(ミラーマン)小林洋介の別人格の探偵・西園伸二に探してもらうのだった

ガクソの手に及んだ人物には、必ず表と裏の人格があり、誰かのコピーだったりする。本巻では、10巻までに語られてきた設定が分かりやすく、整理されている
刑事・小林洋介は、裏の顔として多重人格探偵・西園伸二を持つが、さらにその裏には‟サイコ”雨宮一彦が隠れている
木戸灰人伊園摩知は単純に表裏の二種類だが、ガクソのコントロールを離れて自然発生したのが雨宮一彦の人格だったのだ
アイドル℃はプロデュースする大江公彦と一卵性双生児の兄妹で、ルーシー・モノストーンのクローン。一人に二つ・三つの人格がある者もいれば、二人に一つの人格が分かれていたりする。それがサイコの世界だ


第12巻。伊園摩知はガクソの研究者・若女(わかめ)に人格が切り替わった。それでも雨宮一彦に対する執着は消えず、その人格を有する西園弖虎を追い回す
11巻でも出てきた雨宮教授は、若女をガクソの中核である地下坑道を案内するが、若女はその一方で駐日アメリカ大使になった御恵てう=ミセス・ジョークマンと接触するのだった
今まで頼もしい女性だった伊園摩知が、若女となって雨宮一彦への愛情から敵に回るという展開が衝撃的である

今回は政治ネタが多い。日本の自主独立を目指す鬼干潟首相純粋な日本人‟天孫族”を再現しようとする民族主義のプロジェクトに対して、ジョークマンはアメリカの意志として日本人の攻撃精神を奪った歴史と再び好戦的にする必要性を語る
日本を反共の尖兵するのは、朝鮮戦争が始まって以来行われているアメリカの方針で、自民党が「社会主義化してしまう」と跳ね返していたのだが、イラク戦争後の日米関係から盛り込まれたのだろう
日本の天皇制にも手を付けるべきというジョークマン。次期首相候補にもと持ち上げられた伊園若女は、これをどう考えるか
笹山たちが会った右翼の大物・清水の、「人間の内にある心…感情それらだけは唯一無二!」「たとえそれがコンピューターでプログラムされたり人為的に作り出された物でも」という台詞は、狂った世界で一服の清涼剤のよう。これが原作者の本音なら、右翼的な心情重視の人にも思えるがどうだろう


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前回 『多重人格探偵サイコ』 第9巻・第10巻
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