『俺はまだ本気出してないだけ』 青野春秋

新訳Zの第1部のときに、カミーユ役の飛田さんが富野監督に「親が死んでも、腹が減るですね」といったそうで
まさに今の、私の心境


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42歳のサラリーマンが唐突に会社を辞め、漫画家を目指す!? そんなダメ親父の日常と思考を軌跡を描く
2013年に映画化もされ、ネットでもタイトルをスラングとして使われている話題作である
パッと読んだところ、素人目にも絵が上手いとは言いがたく、アシスタントがいないのか背景も白い部分が多い。話の筋もメリハリがあるわけでもなく、かろうじてオチがある感じだ
作者自身の境遇に近いのではないか、と思わせる私小説的な内容ながら、いまいち真に迫るわけでもなく、帯にあるような“コメディー”といえるほど昇華しえていない
しかし、管理人が主人公の年に近いせいだろうか、不思議と琴線に触れてしまう。なまじ経験だけはあるから、“普通に”悲惨な出来事にもその場はスルーできるものの、夜道にふと真理に築いて凹む。等身大のおっさん感覚がここにはあるのだ

冷静に読むと、主人公・大黒しずおそれほどのダメ人間でもない
40代まで会社に勤め高校生の娘がいる時点で、悪くない半生である。非正規人生と独身の長い管理人には勝ち組に等しい(苦笑)
失業後の自堕落も、絶望的な就活から陥る人も多い、一般的なレベルだ。現実でもフィクションでも、もっと深刻なケースはやまほどあることだろう
むしろ、いくらボツを出されても周囲に馬鹿にされても、漫画を書き続ける執念は称えられるべきものである
いわゆるダメ漫画にしては、ダメの度合いが足りないのだ

にも関わらず惹かれるのは、他の登場人物もまた、それぞれ欠点や人には見せられない過去を抱えているからだろう
バイト先で知り合った市野沢は、26歳にして暴力沙汰を起こして職を転々としてしまう。何の目的もない彼にとって、無理矢理であれ漫画家を目指すシズオは少しうらやましく見える
いつも罵るシズオの親父にも、会社が潰れて居酒屋を始めた苦しい過去があり、辞めた当初はシズオのように引きこもって酒をあおっていた
そのほか、付き合いの長い友人・宮田はバツイチに子供に会うのは大変とか、シズオそのものというより、周囲の登場人物との触れ合いにこの作品の魅力がある
みんな、どこかがダメであり、ダメのない人間などいない。生きるのはみんな大変なのである


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