『多重人格探偵サイコ』 第9巻・第10巻

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第9巻。雨宮一彦を失った伊園摩知は、警察の笹山天馬うらんに、ルーシー・モノストーンの甥と称する小池とともに、死体に天使の羽根の絵を残す猟奇殺人に挑む……というのが前巻までのあらすじ
西園弖虎は矯正施設に放り込まれ、ガクソの“キャンディマン”法務大臣鬼干潟によってこき使われており、天使の羽根とは別の猟奇事件に組織の少年たちと関わる。そこへ雨宮一彦の記憶を持つ弖虎に対して、ルーシー・モノストーンの再生を目指す小池がその記憶を奪おうと挑むという、ややこしい筋書きだ
本巻から新しいキーワードとなるのが「スペア。ガクソ脅威の科学力によって、単に遺伝子が同じクローン人間であるのみならず、指紋や虹彩までが同じという人間が用意されている。目的は要人が病気になったときに臓器を取り替えるためだが、なぜそんな科学力がありながら臓器だけをを作らずに、人間として育て社会に解き放っていたのかは謎である(爆)
で、天使の羽根の件は、あの看護婦が犯人でいいのだろうか。なんともやっつけな死に方だった

第10巻。法務大臣鬼干潟はついに、内閣総理大臣へ。優生学に基づくエリートによる統治を目指す
小池を返り討ちにし、“キャンディマン”をも撃ちぬいた弖虎は、矯正施設から脱走したらしい(キャンディはもう要らないのか?)。しかし鬼干潟の影響を脱したわけではないようで、反鬼干潟の議員の「スペア」を殺しまくっている。殺人鬼の人格を移す精神転移を使いこなしていて、目標の少年をサイコ化して自殺させる完全犯罪である
本巻の山場は公安課の鬼頭が、自身が鬼干潟の「スペア」であることに気づき、それを殺そうとするところ。それに弖虎も手を貸すが、実は主体的に行動しているようで、そう仕組まれていたのではないか……という、いかにも本作らしい余韻を残す
もっとも臓器だけ作る研究をしていれば、こんなリスク犯さなくて済んだろうが(苦笑)
そして、最後には摩知までが……これは次巻も読まざる得ない

眼球にバーコードを施すことから始まって、本作で強調され続けるのが管理社会の恐怖である
エリートが国民を管理しやすいために国民総背番号制や街頭に監視カメラを仕掛けて顔面認証するなどの例が挙げられている。近年スノーデンファイル日本がアメリカから個人監視のシステムを提供されていたことが発覚したりと、対テロ対策を口実に国家が個人情報を集め過ぎるのではないか、という問題意識は持つべきだろう
ただ警察情報をネットカフェからハッキングするとか(そんな機密データがインターネットにつなげられるパソコンにあるわけない)、本作のIT知識はかなり怪しい
センター試験で国民の指紋を集めるなども、ありえない想像だけど、(スマフォのタッチIDやら)指紋認証が一般化していく今となっては、それが個人情報に結び付けて集積されるのも時間の問題である。本作の陰謀論がリアリティを持つとか、嫌な時代である


前巻 『多重人格探偵サイコ』 第7巻・第8巻
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