『リング』 鈴木光司

オチはSFと聞いて


リング (角川ホラー文庫)
鈴木 光司
角川書店
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4人の少年少女が同日同時刻に変死した。雑誌記者・淺川和行は姪の早すぎる死に不審を持ち、オカルトに一家言持つ教授・高山竜司に連絡を取り、彼らが夏休みに出かけた南箱根のロッグキャビンへと行く。そこにはただ、一本のビデオテープがあったのみ。しかし、そこにモノクロで映されていたのは、火山の噴火、謎の老婆、肩をかまれた男、……そして井戸。呪いを回避する“おまじない”を探すため、山村貞子を探す旅が始まる

映画のイメージとは、かなり違った
映画の貞子はビデオテープを観た人間を殺し尽くしてしまうモンスターとして扱われていて、管理人も今まで観た映画のなかで一番ビビったものだ
小説にはそうした等身大の怖さがない。主人公の淺川が客観的にはキョーレツな妄想癖の持ち主としか思えず、読者は同調できるキャラクターではないからだ。4人の変死という事実があっても、半信半疑にならざる得ないのが普通の人間ではないだろうか
強気な高山とは本当にいいコンビであり、シリアスなホラーというよりはどこか香ばしい雰囲気があって、単純なホラーではなくビデオテープから山村貞子を追いかけるミステリーというに相応しい

単純に驚いたのは、もう25年も前の作品だということだ
VHSテープに、不幸の手紙ネタ、公衆電話と今では懐かしいものがゴロゴロとしていて、リゾート地のにぎわいはバブルの名残を思わせる
家族思いの淺川に、ノリの軽い割りに純情な高山と、男性像にも昭和の匂いが強い
小説では山村貞子の生い立ちが詳しく語られていて、彼女がなぜビデオテープを作り出したかも理詰めで説明してくれる。名状しがたい恐怖ではなく、分かった上でどうにもならない恐怖なのである
映画『らせん』を観たときには、映画『リング』との調子の違いにとまどったが、小説『リング』からならあの設定にも納得。このシリーズは『パラサイト・イヴ』と同様の、サイエンス・ホラーだったのだ


次作 『らせん』

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