『宇宙のランデヴー』 アーサー・C・クラーク

なるほど、これぞSFという傑作


宇宙のランデヴー
宇宙のランデヴー
posted with amazlet at 16.08.11
早川書房 (2013-04-26)
売り上げランキング: 66,575


2130年、太陽系に突如、謎の天体が現われた。ラーマと名づけられた天体は、自転する円筒型であり、人工の建造物としては驚異的な大きさを誇っていた。太陽系の人類を代表する「惑星連合」に選ばれたノートン中佐は、探査チームの隊長として宇宙船エンデヴァー号へ乗り込む。ラーマで彼らを待っていたのは、巨大な海と謎の機械文明だった

素朴で力強い冒険物語だった
22世紀の未来でも、小惑星クラスの人工天体は超科学。特に敵対する存在がでてこずとも、その未知の空間を手探りで歩くだけで立派な冒険となる
ラーマという巨大構造物、太陽に近づいて激変する気候、役割を持った機械生物……そのひとつひとつと出会い分析することから、異星の高度文明の姿が明らかになっていく過程が巨大なミステリーなのである
解説では、アーサー・C・クラークの作品の特徴として、異星人が理性的で話せそうな相手あること、未来に楽観的であると孫引きで指摘されているが、果たしてそれはどうか
人間を歯牙にもかけず通り抜ける本作の宇宙人は、理性的と同時に怜悧であり、宇宙に人間の及びもつかないものがいるという、背筋の寒くなる世界観である

ラーマは自転する円筒型であり、遠心力によって擬似重力を作り、内部に地面を生み出す
そう、この形態はガンダムのコロニーに似ているのだ
シリンダー型のスペースコロニーの先駆者は、素粒子研究者ジェラード・K・オニール。地球と月の引力で安定する地点「ラグランジュポイント」に設置し、地球上と同じ環境を再現させる構想は、ガンダムにそのまま引き継がれている
ラーマではさらに飛躍した科学が備わっていて(あっ、完全なネタバレになる……)、そこでは全ての根源となる水が海として存在していて、必要に応じて機械生物を組み立てて動員し、役割を終えれば解体して水に戻す
そして、それら秩序だったプログラムを生み出した超然としたラーマ人が存在するのだ
「ラーマ人は何ごとも、三つ一組にしないと気がすまない」。そんな謎めいた言葉で締めくくられる本書だが、その後、ジェントリー・リーとの共作という形でシリーズ化されているそうだ。そこでラーマ文明の謎が説き明かされるのかもしれない


宇宙のランデヴー2〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)
アーサー・C. クラーク ジェントリー リー
早川書房
売り上げランキング: 736,497
(この一行は、各記事の最後に固定表示するサンプルです。テンプレートを編集して削除もしくは非表示にしてください。)

コメント

コメントの投稿

非公開コメント


(この一行は、各ページ下部に固定表示するサンプルです。テンプレートを編集して削除もしくは非表示にしてください。)
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
カテゴリ
SF (24)
RSSリンクの表示
リンク
FC2 Blog Ranking
ランキング
アクセスアップ!?
検索フォーム
はてな
この日記のはてなブックマーク数
タグランキング

サイドバー背後固定表示サンプル

サイドバーの背後(下部)に固定表示して、スペースを有効活用できます。(ie6は非対応で固定されません。)

広告を固定表示させる場合、それぞれの規約に抵触しないようご注意ください。

テンプレートを編集すれば、この文章を消去できます。