『レッド』 第7巻 山本直樹

嵐の前の静けさ


レッド(7) (KCデラックス イブニング)
山本 直樹
講談社 (2013-03-22)
売り上げランキング: 42,820


赤色同盟の共同軍事訓練が続く
「総括できなければ、下山を許さない。降りる者は処刑する」北(=森恒夫)の宣言により、天城(=高遠美枝子)をはじめ高千穂(=進藤隆三郎)、磐梯(=行方正時)への総括が求められる
若松孝二の映画を観たばかりなので、その違いが目につく。赤城(=永田洋子)と天城の確執は始まるが、赤城が特に嫉妬深いからではない。他の女性同志にもなんとか、打ち解けようとするし、仲のいい男女には結婚を奨める。組織の風紀にこだわっているだけなのだ
むしろ、天城のほうが赤城と反りが合わず、壁を作っているように描かれている
北に関しても、とんでもない理論武装で同志を圧倒し、いかに指導力を維持したかが示されており、過去の逃亡を涙ながらに告白して周囲を感動させる場面も本巻のヤマとなっていて、ある種の人間味を感じざる得ない
映画は被害者の高遠視点だから、戯画的な演出が求められたのかもしれない

今回の架空対談は、宮浦(=金子みちよ)吾妻(=吉野雅邦)の友人である編集者・大泉ヤス(=大泉康雄。顔出しかつ、仮名も本名同然である
のちにあさま山荘に立て篭もる吾妻は、親が財閥系大企業の常務。資本家階級の父に反抗し、革命者同盟の谷川(=坂口弘)の指令で町工場の工員として働く。それでも出自は消せないのか、同盟内ではお洒落でシティボーイの雰囲気が漂い浮いていたという
谷川の方は花屋の息子で、兄弟が学費を出して大学に入った苦学生。近くの養殖場に朝鮮人の元鉱夫たちが安い賃金で使われているのに怒りを覚え、自然と労働運動に入れて吾妻とは違いがあった
肝心の大泉はというと、学費値上げ闘争で留置所に入ったものの、セクトには属さなかった。暴力が嫌いで、早くからジャーナリスト志望だった。それでも、宮浦と吾妻との友情は続き、出版社や警察から赤軍派とつながりがあると観られていた
山本直樹との対談では、山岳ベースの濃厚な男女関係が語られる。空木(=早岐やす子)と五竜(=向山茂徳)の処刑に狩り出される直前に、宮浦と吾妻はテントでいちゃついていたとか、岩木(=植垣康博)の痴漢問題では「あのとき宮浦さんだけに痴漢していたら、絶対赤城に殺されていたよな。ちゃんと赤城にも痴漢したから、今日のオレがある」という本人の談話が紹介されて、シリーズの艶っぽい切り口にもつながっている


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