【DVD】『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』

若松プロダクションのマークは、赤い星に銃がそそりたつ


実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 [DVD]
CCRE (2009-02-27)
売り上げランキング: 50,203


安保反対、ベトナム戦争反対の学生運動がたけなわの1960年代、遠山美枝子(=坂井真紀)重信房子(=伴杏里)は共産主義者同盟(第二次ブント)へ共に参加する同志だった。ブントが解散後に赤軍派へ流れた二人だったが、重信房子は国外に拠点を作るべくレバノンへ出国する。赤軍では議長の塩見(=坂口拓)らが逮捕されたことで森恒夫(=地挽豪)が実権を握り、永田洋子(=並木愛枝)の革命左派と合流して連合赤軍が誕生する

連合赤軍の青年たちがなぜ、残酷な総括を行い、あさま山荘事件を起こしたのかを三時間に渡って追いかける
あくまで連合赤軍の視点なので、抑制が効きながらもシリアスでヒロイックに描かれる
前半は総括の犠牲者である遠山美枝子に焦点があたり、第二次ブントから塩見率いる赤軍派が生まれる経緯に始まって、当時の世相や国際情勢、学生運動の展開などが報道映像を交えて詳細に描かれていく。丁寧に触れてはいるが、若い世代からすると、なぜ当時の若者が共産主義に夢を託せたか、その大前提に触れてないので理解しにくいだろうか
中盤には、山岳キャンプにおける「総括を生々しく取り上げる。遠山の化粧・長髪問題から始まり、猟銃の傷、パンタロン、恋愛、妊娠と、様々なことが指弾の対象となって犠牲者が増えていく。木に縛られた同志に帰還した者が驚く様は、もはやホラー映画である
総括の口火を切るのは森と永田であり、永田はブサイクで嫉妬深い女性と通俗的に描かれている
クライマックスは遠山に対する総括であり、総括死した小嶋和子の死体を埋めさせるのみならず、自ら顔を殴ることを要求され、永田に鏡を突きつけられて腫れ上がった顔に号泣するのだった

ここで映画が終わればよかったが、さらに50分続く。「あさま山荘への道程」と言いながらも、山荘事件そのものも描いてしまうのだ
山岳ベース事件後は、永田の事実婚相手、坂口弘(=井浦新、ARATA名義)に焦点があたる。永田はキャンプから離脱する際に森との事実婚に踏み切り、坂口と別行動をとる
監督が自らの別荘を取り壊して、セットにするという肝いりの撮影である。山荘をめぐる攻防戦はたいへんな迫力で、「警察との殲滅戦」という彼らの本懐「警官を殺すために映画監督になった」という若松考二の思いが重なったようだ
ただし、坂口のイケメンな描かれぶりは危うく、未成年の加藤元久(=タモト清嵐)「僕たちに勇気が足りなかったんだ」と言わせる軌道修正も足りていない
森の自殺を潔さのように見せる演出といい、監督自身が当事者たち以上に事件を総括できていないのではないだろうか
三時間釘付けにさせる凄まじい絵力を持った作品だけに、イイハナシダナーに堕ちていく違和感がぬぐえなかった
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