『メタルギア ソリッド』 レイモンド・ベンソン

リキッドが手加減し過ぎ


メタルギア ソリッド (角川文庫)
レイモンド・ベンソン
角川グループパブリッシング
売り上げランキング: 178,306


アラスカの孤島シャドーモセスにある核廃棄物処理施設で、次世代特殊部隊フォックスハウンドが蜂起。首謀者リキッド最強の戦士ビッグ・ボスのDNAと10億ドルを要求し、従わなければ核の使用を辞さないと米政府に通告した。アラスカに隠棲していた元フォックスハウンド隊員のソリッド・スネークは、かつての上司キャンベル大佐に単独潜入を命じられる。その島には、因縁の大量破壊兵器メタルギアが開発されていた

ステルスゲームの金字塔『メタルギア・ソリッド』のノベライズ
ゲームのシナリオを忠実に追いつつ、その硬派な世界観から本格的なミリタリー小説に仕立てられていた。要所にボスキャラがいるというゲームの構造を維持しながらも、渋くかつウィットに富んだ文章で締めているので、ゲームを知っている人間も小説が好きな人間も入りやすい作品だ
原作のゲームではスネーク視点で固定されているところを、マスター・ミラーがやられる場面、ナオミ・ハンターが拘束されながらもスネークで連絡をとる場面などが補完されていて、優性遺伝子と劣性遺伝子に対する誤解にも突っ込みが入れられている
作者のレイモンド・ベンソン007の世界的研究家で、そのノベライズを手がけている傍ら、『ウルティマ』シリーズのシナリオを手がけるなどゲーム業界にも深く関わっている人物らしい
「ゲノム兵が馬鹿で助かった!」「スネークは得意のパンチ・パンチ・キックを決めた」とか、ゲームをやり込んだからこそ分かる文章が散りばめられている。エレベーターに潜むステルス兵士に対して、フィギュアスケートの要領で両手をぐるぐる回して打開するとか、真面目な文体の中でのおふざけがたまらない(笑)
極めつけは

これまで遭遇した敵は、みな引き金を引く前に得意げに演説したものだ。問題は、いつその演説が終わり、戦いが始まるか、だ。これまでの経験と訓練のおかげで、スネークは敵の目に浮かぶ表情や声の調子を読むことができる。おしゃべりな相手に一歩先んずるのは、簡単なことだ。……(p359)

いくら何でもメタ過ぎる(苦笑)。ヒーローには必須の特技ですなあ

時代設定については、9・11を意識した比喩もあって、微妙に原作ゲームからずれているようだった
他はだいたい、ゲームに忠実だったと思う
ん? そういえば、メイ・リンの格言講座がなかったような


次作 『メタルギア ソリッド2 サンズオブリバティ』
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