『高い窓』 レイモンド・チャンドラー

翻訳家・清水俊二の遺作。病床で最期まで挑んでいたらしい
その後を戸田奈津子が引き継いだそうだ


高い窓 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
レイモンド チャンドラー
早川書房
売り上げランキング: 144,082


パサデナに住むマードック夫人は、亡き夫のコレクションが盗まれたとして、フィリップ・マーロウに見本コインの奪還を依頼してきた。夫人が犯人とみなすのは、愛息子の妻リンダ。彼女は結婚生活の不満で、屋敷から姿を消していたのだ。コインの件で電話をかけてきた故買商に接触した後、マーロウは麦わら帽子をかぶった男につけられ始める。その男フィリップスは、駆け出しの探偵で手に負えない事件を請け負った打ち明けてきて……

かなり難解な筋だった
裕福な未亡人から盗まれた珍しいコインを取り戻すように依頼されるのだが、息子のレズリーが借金漬けで怪しく、第一容疑者リンダの行方は中盤まで分からない。素人探偵フィリップスが絡んできたと思えば、ギャングと思しきモーニーとリンダの元同僚にしてモーニー夫人であるロイス、それにちょっかいを出すバニヤーが出てきて、なんだか良く分からないうちに謎のコインがマーロウの元へ送られてくる
管理人の拙い推理力では、まともに予想すら出来なかった(苦笑)
マーロウ自身も真偽の分からないコインと、関係者が次々に殺される展開に気が病んで、敏腕の刑事に珍しくやりこまれてしまう
作者自身も筋を複雑にし過ぎて、かなり悩んだのではないだろうか
タイトルの「高い窓」(原題もThe High Window)で、それはコイン騒動に隠された裏の事件に関わってくる。終盤に怒濤の展開で真相が明らかになるが、ヒントが少ないのでただただ圧倒されるだけしかなかった(苦笑)

あまり話すとネタバレになるのだが、ある程度書いてしまおう
純金のコインを偽造するのに、1930年代の歯医者が患者の義歯を仕上げる技術が使われるのが目から鱗。金歯の鋳型をコインに応用するわけだ
セメントの一種のなかに鋳型を作り、その鋳型にを流し込んでレプリカを製造。そこから高熱に耐えるセメントで包む型を取り、溶かした蝋をあらかじめ開けた穴から出せばコインの型が出来上がり。遠心分離機のるつぼにとりつけ、溶けた金を流し込んでその遠心力をもって型の中に注入する
そして、熱したセメントが冷めないうちに水をかけると、セメントは急激な温度変化で砕け、コインの複製が出来上がるという仕組みだ
硬貨の偽造はこのような手間がかかり、費用対効果から金貨でなければ採算が取れない
こんなことは想像もつかないから、故買商と同じビルにいた歯医者が事件に絡むとか到底読めないわ(笑)
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