が、これは・・・
![]() | 機動戦士ガンダムSEED 13<最終巻> [DVD] (2004/03/26) 保志総一朗三石琴乃 商品詳細を見る |
中盤までファースト・ガンダムのまんまの展開だったので、そのまま行くかと思いきやアークエンジェルの連邦軍離脱に唖然。連邦軍のやり方は米軍というよりソ連軍に近く、そりゃひどいものだが・・・
オーブとザフト内のクライン派(!)が結んで第三極を作るわけだが、何がやりたかったのかが見えてこない。核ミサイルを落とすのは結構だけど、ジェネシス(コロニーレーザーみたいなもの)を2回撃たせるとはねえ
クーデターの一つでも起こしてもらいたかったものである
実際の和平に到る政治、外交的な部分を作れないから、こういう破滅的な展開に行かざる得なかったのだろう
それともプロデューサーが言うテーマが「非戦」だから、戦争が始まってからではもうダメというのか?
なぜSEEDは受けたか、は分かった気がする
これは美少年キャラを主役にしたトレンディドラマなのだ。キラやアスランは女子にはさぞ魅力的なキャラだろう。声優さんの声も嵌っている。前の職場でホッシーファンがいたが、その気持ちは分からなくもない
他の声優陣も豪華だし、気合いが入っていた。ガンダムシリーズに出るということは、一つの大きな目標なのかもしれない。脚本がもっと良ければ・・・
話のデキ以外では、受けるトレンディドラマの条件が揃っていた気がする
群像劇というより、キャラそれぞれが苦悩で震えたりするところに萌えるアニメだったのだろう
描かれた戦争の質は、第二次大戦~核戦争といったところで古典の領域。少なくともここから現代の戦争を考えるとか、キラから「決断主義」を考えるとかは一切必要ないと思う
しかし、なんでアズラエルのような黒幕がわざわざ戦場にまで出てくれるのだろうか。また、その彼がいいチンピラぶりで・・・。B級映画のように、ありえなさに突っ込む面白さはあったかな(笑)
それにしても一つ一つの話が薄かった。富野ガンダムで一話で方をつけるところを、三話ぐらいかかっている。話の質は言わずもがなだ
制作状況の混乱もあったのだろうが、一年ぶっ通しで40話以上作ること自体に無理があるのかもしれない
それをまともに何本もこなした富野監督が鉄人すぎるんだ
序盤の感想 『ガンダムSEED』を観てみた
次作の感想 『ガンダムSEED DESTINY』の感想 ~懲りないバンダイの続編戦略