『陸軍尋問官―テロリストとの心理戦争』 クリス・マッケイ グレッグ・ミラー

柘植久慶の本に、えぐいやり方が載ってましたね…

陸軍尋問官―テロリストとの心理戦争陸軍尋問官―テロリストとの心理戦争
(2005/12)
クリス マッケイ、グレッグ ミラー 他

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アメリカの対テロ戦争において、アメリカ軍は捕虜にいかなる尋問を行っていたのか。実地で捕虜を尋問した軍人従軍記者の手を借りて告白する
本書はアブグレイブ刑務所の捕虜虐待事件を受けて、軍全体がそのような行為に手を染めてないことを訴えるため、アフガニスタンに赴任していた元尋問官が実体験を語るもの
ところが必ずしも、軍を美化する内容でもない
建て前として、アメリカ軍は“不正規兵”、制服を着ないゲリラも、ジュネーブ条約に準じて扱うこととしている。しかし現場にいる尋問官は、条約の条文に抜け道を見出し、捕虜に圧力をかけていく
著者の尋問官は陸軍の教習で、拷問では捕虜から正しい情報を得られないと教えられたが、実地では厳しい追及、精神的圧迫が効果を生むことが多く、戦地に長くいるうちに条約ギリギリのラインにまで踏み込めるようになってしまった
平然と語られる捕虜の処遇や収容所の環境も想像以上に劣悪であり、捕虜が戦争から解放された存在でないことを教えてくれる

実際に行われている捕虜への尋問は、拷問スレスレである
直接的な虐待はなくても、長時間の尋問で疲れさせ、就寝時の前にはコーラなどのカフェイン入りの飲料を与えて、絶えず睡眠不足に追い込む
捕虜に拷問しないと見切られると、代わりに母国への送還、条約を守らない中東諸国への引渡しをほのめかす。凝ったやり方だと、尋問官の一人がアラブ諸国の軍人に扮して、某を連れ帰ると指名する
拷問を直接ほのめかさないが、拷問する場所への移送で脅迫するのはありなのだ
人によっては、軍隊生活で体験する罰則、無理な姿勢を長時間とらせることなどは“拷問”のうちに入らないと解釈して、捕虜に強制する
尋問官側からすると、捕虜から情報を引き出せるかどうかで、友軍兵士の生命、ひいては自国民、関係各国の民間人の生命に関わるという焦りがあり、尋問もまた戦争のように手段を選ばなくなっていく

ブッシュ政権は対テロ戦争の捕虜を、ジュネーブ条約を適応する対象とはみなしていなかった
アブグレイブ刑務所で行われたことは、末端の兵士の独走ではない。その「尋問規則」には、軍用犬で脅すこと、三日三晩寝かさないこと、フードをかぶせ続けて知覚を奪うこと、1時間近く無理な姿勢を続けることを認めている
「尋問規則」があるということは、現地司令官の承認があり、半ば合法化されていたことを表すという
著者もぶっちゃけ“拷問”の効用を否定しない。しかし、“拷問”は尋問する側の人間性を剥奪し、大義を損ない、引いて味方失ってしまう
ジュネーブ条約では民族解放闘争を受けて、1977年に制服を着ない不正規兵にも、捕虜の資格が認められたが、アメリカ軍が正式に“拷問”をやめたのは1985年。それ以前にはベトナム戦争、フィリピンのゲリラなどに、電気ショック、水責めなどの古典的ともいえる虐待が行われていたのだ
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