『夢のまた夢』 第3巻 津本陽

利休が茶器で金を稼いだ話が。まあ、堺の商人だかんね

夢のまた夢 (3) (文春文庫)夢のまた夢 (3) (文春文庫)
(1996/01)
津本 陽

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徳川家康と和睦した秀吉は、九州に目を向ける。九州では島津家大友家を圧迫し、全土を制圧する勢いだった。島津家は停戦の調停を弾いたため、秀吉は毛利家などで20万の大軍を編成して乗り込む。あまりの大軍に補給を圧迫されていたが、島津家を服属させることに成功する。この成果を受けて、全国に惣無事令の発令した

第3巻は九州征伐から小田原征伐による天下一統まで
秀吉は島津家と戦うために、かつて九州にも勢力を伸ばした毛利家に参戦を命じた。島津方についた秋月家の戦いは激戦となったが、数日で降伏に追い込んだことで、戸次川の敗戦を挽回し流れは一気に秀吉に傾く
将来の唐入りに島津の兵を使うために、秀吉は決戦を回避し島津家の本領を安堵した
九州征伐後に上洛しない北条氏政・氏直父子に対しては、真田家の城を奪ったことを惣無事令に背いたとして、徳川家康や上杉景勝を先鋒に関東遠征に乗り出す
こちらは氏直の拙さもあって、氏政は切腹、関東六州を没収されてしまった
小田原攻囲中に、惣無事令に背いた伊達政宗が参陣し、これを許すことでほぼ天下統一に成功する
秀吉自身は天下人なので史料の引用と茶道の話が多くなってしまうが、独裁者に楯突いていた者たちの逸話が面白い。わずかな運不運で、身の栄達か抹殺かが決まってしまう。まさに天国と地獄である

秀吉は大名たちの領民と領地の結びつきを断つために、積極的に国替えを行った
信長時代は、旧来の領土に加えた加増だったが、所領を完全に捨てさせた上での国替えなので、格段に厳しい
秋月家との戦いで功績のあった蒲生氏郷は、天下統一後に旧蘆名領の会津へ転封されるが、伊達政宗とつぶし合わせ織田家の勢力を削ぐ狙いがあった
織田信雄などは関東六州に異動した徳川家にスライドして、三河・遠江・駿河・甲斐・信濃の五国を封じられたが、拒否しために所領全体を没収されてしまった
国々の経済力を把握するために過酷な検地を行い、刀狩で階級分化を促進したのも、一揆を防ぐだけでなく、農民兵を大名に雇わせないためだった
検地によって農民からの中間搾取はなくなったものの、その取り分を領主に回るようになった。秀吉の権力のもと、良くも悪くも近世化が進んでいったようだ


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