『ナチスの発明』 武田知弘

我がドイツの科学力はァァァァァァァアアア 世界一ィィィイイイイ ...

ナチスの発明ナチスの発明
(2011/09/20)
武田 知弘

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ナチス・ドイツの経済政策を再評価する著者が、ナチス時代の発明と計画を紹介する
例によって、ドイツ科学の成果をナチスの功績に置き換えている(苦笑)。分かっていて書いているのだから、タチが悪い
画期的な発明にも蓄積がいるのであって、それがナチス時代に花開いたといっても純粋にナチスの功績とはいえない。ナチスは科学者の集団ではないし、むしろオカルト的な俗流科学を流布させ、優秀な科学者をアメリカ等も流出させたわけで、そうした影の部分を取り上げないと全体像を描いたと言えないだろう
そもそもアメリカが台頭する前、第一次大戦前のドイツはイギリスを抜いて世界第1位の工業力を誇っていたわけで、実は帯にあるほど衝撃的な内容ではない
ただ一つ一つの記事自体は確かな事実を踏まえており、某漫画の台詞が現実であることを実感できるものだ

ロケット、ジェット機、ヘリコプター、リニアモーターカーに、テレビ電話……こんなものもと驚くものもあるが、元を正すと第一次大戦前後に発端があり、軍事目的で進化したものが多い
国産自動車、フォルクス・ワーゲンの構想も、ナチス時代にはすぐ戦争に突入してしまい、わずか数十台足らずで生産停止。労働者の積み立て金は戦費に消えてしまった
著者は戦争がなければ言うが、財形貯蓄と同じく確信犯的に労働者から掠め取ったといわざる得ない(苦笑)
あえてナチスの発明に相応しいものがあるとすれば、政治を劇場化していったことだろう
党大会の演出は戦後のロックスターにも影響を与え、レニ・リーフェンシュタールの記録映画は映像表現の金字塔となった。ニュルベルク党大会における「光のカテドラルは、今では世界中のテーマパークで取り入れられて定番化しているものだ
政治宣伝のため、安価なラジオを普及させるなど、最新技術とメディアの活用という点で、確かに数段抜けている

第二次大戦でドイツが次々に新技術を開花された背景としては、ベルサイユ条約が挙げられている
陸軍国が10万人への軍縮を強要されたために、その穴埋めとして条約の規制に入らない技術開発に重点を置くようになり、ただでさえ最新技術を持っていたドイツはさらに先んじることとなった
もっともそれらは国防軍の工夫であり、“ナチスの発明”といい難いものだったりするけども
巻末の方では、ナチスの核開発円翼機によるUFO神話(フライングパンケーキの開発は戦後ではない…)、怪しいネタもあるが、IBMが世界大戦前夜までナチスに情報処理のためのパンチカードを提供していたなど、知られざる薀蓄も載っているので小ネタ集としては悪くない


ナチスの発明 特別編集版ナチスの発明 特別編集版
(2008/04)
武田 知弘

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