『下天は夢か』 第2巻 津本陽

戦になれば、城下町の焼き払い、田畑の刈り取りは当たり前。戦国は怖い

下天は夢か(二) (講談社文庫)下天は夢か(二) (講談社文庫)
(1992/06/04)
津本 陽

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第2巻は美濃攻めから、上洛、姉川の戦いまで
「美濃を得る前から、天下一統と国家の構想を持っていた」していて、本書は良くも悪くも革命児としての信長像を確立したといえるだろう
最近では、天下を意識しだしたのは美濃を獲ってから(岐阜への改名)、室町幕府などの中世秩序を潰すのは上洛して実状を目の当たりしてからとされていて、行き過ぎた信長像が修正されてつつある
話が大きくなってきて、講談的なサービスは縮小していくが、再現された合戦の様子、合戦前後の細かい駆け引きなど、緻密な描写に唸らされる

本巻で一気に焦点があたるのが、後の秀吉こと木下藤吉郎
美濃攻め前の調略には、蜂須賀小六のツテで元川並衆の城主を寝返らせ、墨俣では一夜城とはいかないが、稲葉山城に楔を打つ拠点を築く八面六腑の働きを見せる
前巻からの流れとして、蜂須賀小六が信長の部下視点の役割を担っており、小六が仕える藤吉郎に自然と注目が集まるのだけど、作者が好きだからでもあるだろう
朝倉攻めの殿軍では、全滅覚悟の任務を震えながらも引き受ける。信長に引き立てられた上は、それに応えるような働きをし続けないと逆に見捨てられてしまう信長の部下となるプレッシャーを上手く描いている
ちなみに家康は、信長に撤退を促す代わりに殿軍を申し出ているが、それは儀礼的なものとして撤退の先陣に立っている
その代わり、信長にものを言った手前、何か働きを示さねばと、姉川の戦いでは倍する朝倉勢を引き受けることになった。これも信長に嫌われては、家の存亡に関わるという計算。盟友までも遠い戦場でこきつかうんだから、関係者の中の人は大変である


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