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『満州アヘンスクワッド』 第1巻・第2巻

題材が面白いので、手にとって見た
満州アヘンスクワッドは、1930年代の満洲国でのアヘン売買を巡る抗争を描くクライム・サスペンス
関東軍に徴兵された日方勇は、戦場で片目の視力を失って移住した家族の元へ戻る。満蒙開拓義勇軍に転属されたものの、母親がペストにかかったのをきっかけに、アヘン密売を企てる。地元の青幇に売りこんだところ、始末されそうになるが、首領の娘である麗華に助けられて…というのが、序盤のあらすじ
満州では軍閥時代からアヘン売買が盛んで、関東軍も手を染めていた史実を踏まえつつも、青年誌らしいセックス&バイオレンスに、アクの強いキャラクターが続々に登場し、時代背景に感心のない人にも入りやすい作品に仕上がっている




第1巻から、かなり刺激的である
はペストにかかった母を、片腕を失った衛生兵・陣内茂の家に引き取ってもらうが、勇と兄弟がアヘン栽培に気づいた途端に豹変し、勇の首を締める。それを助けるために、妹のセツ陣内を石で殴殺してしまう
そのアヘンを持ち込んだ先で、青幇の首領・杜月笙(実在)の娘・麗華は、勇と結託。お色気ムンムンで、満州鉄道の関係者をアヘン地獄に落としていく
アヘン栽培をかぎつけた憲兵伍長・長谷川圭人は、長髪でメガネの優男に見えて、実はサディストという、かなりぶっ飛んだキャラクター。わざわざ関東軍がアヘン栽培に手を染めているから、他のアヘンが出回ると困ると公に語ってしまうとか、いろいろリアリティを吹き飛ばす存在だが、こういうオーバーアクションがお話のテンションを盛り上げているし、分かりやすくもしている




第2巻では、追われる身となった麗華は、驚異的な記憶力を誇る少女・リンを仲間とする。青幇の売人兼運び屋だったリンは、仕事が終われば牢屋に入れられるような境遇だったが、仕送りした両親が死んだとしらされて、勇にプロポーズされたとの勘違いから、一行に加わる
勇の妹・セツと弟・三郎は、青幇の殺し屋・ロン静英に狙われて、とうとう勇ともにアヘン栽培を手伝うことに。麗華が目をつけたのは、清朝時代からアヘンの特産地となっていた熱河地方現地のモンゴル人と接触して、青幇に対抗する提携を交渉する。そこで加わるのが、四カ国語を操るというバージルで、チームも多国籍軍になってきた
さらに、終盤では李香蘭モデルのスター女優・李姚莉が登場。なかなかのトンデモ展開なので、さすがに実名ではできなかったか(苦笑)


1話1話が中だるみなく、濃い!
際どい時代と舞台でどこまで暴れるのか。読み続けざる得ない


次巻 『満州アヘンスクワッド』 第3巻・第4巻



満州を舞台の漫画というと、まずコレが

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