【映画】『レッドクリフ Part2 未来への最終決戦』

コレだけは見ておこうと映画館に足を運んだのだが・・・


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正直、映画としての完成度が低い。シビアに行きたいのか、娯楽で行きたいのか、ヒューマニックに見せたいのか、講談調で行きたいのかが、見えてこない。そのどの要素も盛り込みたかったのだろうが、余りにまとまりがないのだ
象徴的なのが、曹操(=チャン・フォンイー)の扱いの上げ下げ。卑劣な作戦を取ったかと思えば、病気の部下を励ましたりする。と思ったら、失敗した部下を毒殺しちゃったりとか・・・。もちろん、一人の人間の中にいろんな人格が同居するのはアリなのだが、映画で見やすい演出にはなっていないのだ
役者さんが魅力的なだけにこの統一感のなさはもったいなかった
話の筋にしても女性ヒロイン孫尚香(=ヴィッキー・チャオ)、小喬(=リン・チーリン)に使命を負わすべく、強引な展開がある。軽く受け止めたいところだが、失笑を禁じ得ない部分も
全体として周瑜様万歳の仕上がりなのだが、戦いの結末には絶句。剣を交えながら、やれ逆賊だの、徳がないみたいなモラル論争をされてもなあ。一体どういう映画にしたかったのだろうか・・・

とはいえ、戦闘はさすがの迫力だった。長江に居並ぶ大船団に工作船が突っ込むの図は壮観で、風に煽られて飛び火していく様がアリアリと。あちらこちらに火に巻かれる両軍の兵士が映る
ここまでリアリスティックに赤壁の戦いが映像化されたのは初めてだろう。見ていて思うのは、火計はかなり怖い作戦だということだ。風下にいる側は一方的に焼死を迫られる。河に飛び込んでも、鎧付きでかつ泳ぎに不慣れな兵士はまず助かるまい
火計を仕掛ける側も挺身攻撃で道を開く。いやはや悲惨だ
戦力に劣る側だからこそ、より残酷な戦術をとらざる得ないわけで、戦いの中に正義もへったくれもない。監督が周瑜(=トニー・レオン)にああ言わせたのは分からないでもなかった(そこで言われても困るのだがw)
ただ、不自然だったのは戦いを盛り上げるためとはいえ、曹操軍が崩れないこと。火計が決められた時点で逃亡して追撃する方が妥当であり、あそこで踏みとどまったちゃうと曹操のキャラがおかしくなる。何のためにそうしたかという理由も見当たらず、恥をかかされるためにいるみたいな(笑)
どうせなら純粋な演義展開にしてもらいたかった
正直、三國志ファンはフラストレーションが残る結末。口直しに『三國無双4』でソーソー様を助けに行くぜ

5/7 追記:映画の台詞でいくつか違和感の感じるものがあったが、それは訳した人間の問題らしい。中国語も戸田奈津子がやっているとは思わなかったや
結構間違いが指摘されてる人だけど、業界で権威化しているのかなかなか評判は良くならない。この人を降ろせばいいと言うものではないだろうし、複数の人間でちゃんとチェックしてもらいたいな



前編 『レッドクリフ Part1』
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『ゲリラ戦争』 チェ・ゲバラ

最近、読んでるもののミリタリー色が強くなってきたな

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チェ・ゲバラ

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キューバ革命に勝利したゲバラがゲリラ戦の原則を論じた一冊。グリーンベレーような反政府軍対策の部隊に教科書として活用され、毛沢東『遊撃戦論』と並ぶゲリラ戦の理論書らしい
内容はゲリラ戦の目的・原理原則から具体的な戦術行動、戦士としての心得、はたまた後方組織や勢力拡大時の過程までと幅広く、ミニマムなところからマクロな戦略まで事細かく触れている
興味深かったのが、まずゲリラ戦を外国の支援がないものとして仮定していること。まったくと言っていい“無”の状態から始め、圧倒的な正規軍に対しどう対抗していくかを論じている
次の文章が非常に象徴的

・・・敵が使用する武器、銃弾、、そして敵の習性についても考察が必要である。ゲリラ隊資材の主な供給源はまさに敵の軍備であるからだ。選択肢があるのなら、敵と同じ型の兵器を選ぶべきである。ゲリラ隊にとって一番大きな問題は銃弾の不足であり、それは敵から奪って補わねばならないからである(p38)


共産主義革命ならソ連からもらえばいいじゃないと思いきや、ゲバラの想定している革命はそうではない。あくまで反米・反帝国主義であり、外国の影響を排斥し民族の自立を想定していたのだ
キューバ革命も最初から社会主義を志向していたわけではなく、アメリカ大陸で合衆国に対抗する都合上ソ連に接近せざる得なかったという事情があったりもした
とはいえ“人民”という呼称がやたら使われ、反帝国主義の国際的団結を可能だとするあたりマルクス主義の影響もまんざら否定できないか。この時代ではマルクス主義は知的教養だったのだろうけど

とにかく中身は具体的だ
「ヒットエンドランは間違いがない」「戦友の死体は遺棄しない」「敵兵士には可能な限り寛大に。捕虜はとれないので解放しろ」「弾薬の回収の見込みなしに敵を攻撃するな」「大型兵器は使い捨て」などなど
テロリズムの否定(指導者の暗殺はあり)や解放区での公正な報道(大本営発表はなし)とか教本とはいえ、理想主義ともいえる箇所があり、戦士や住民の医療や衛生面へのこだわりは医者でもあるゲバラの人柄を偲ばせる
この年代で女性の活用を叫ぶあたり、人気が出るのも分かろうというものだ
そうした反面
「戦争はお互いがお互いを全滅させようとする闘争である」(戦争論の引用?)
「もしある人間が危険であると判断したらためらいなく排除しろ」
と峻烈な一面も。この両面を備えているところがゲバラの魅力なのかもしれない
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中年しゃべり場

遅ればせながらユウツベで見た



10代から20代にかけて監督にはどっぷり嵌ったし、20代後半からはもう少し自分に幅を広げようと意識的に離れていた。なのでプロフィールに富野信者といれながら、あえて触れてこなかった
ブレンでZに対する憑きものも取れたし、ターンエーに一つの境地を見た。ガンダム30周年で新作アニメ?さらにコレ以上の何を期待しようと言うのか(期待しちゃうけどさw)
とか思っていたが三つ子の魂百まで、監督の言葉を聞くとやっぱり体が熱くなってしまった。内容も若者に対する熱い激だ。勝間和代が状況論を語ったが、生きるためには自分が戦うしかないのである
30代になってしまったが、ネジを巻き直して頑張ろう!
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『ローマ人の物語 27・28 すべての道はローマに通ず』

久しぶりのローマ人の物語


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今回はローマの通史ではなくて、今まで詳しく触れることがなかったインフラの技術史である。それも街道上下水道といったハードのインフラではなく、教育医療といったソフトのインフラについても取り上げている
著者は退屈かもしれへんよ、前書きに断っているが、それがどうして面白い。丹念に調べれた蘊蓄がズラリ。下手に人物評が入らないのでこちらの方が(略)
ローマ賛美の書である同シリーズだ。通史では指導者視点で眺めていたが、こう改めて築かれた街道、水道を例示されると文明としての偉大さがひしひしと伝わってくる
古代バビロニアに空中庭園があったり、エジプトにピラミッドが作れたりするのだから、一つ一つの技術は前例のあるものなんだろうが、こうも広域に下々に張り巡らされているのには唖然
今のヨーロッパの幹線道路とローマの街道の位置がそのまんまという光景は笑うしかない
ローマ帝国が保っていた緻密な社会システム、そのバランスはほんと途方もないものだ。それもギリシャのペリクレス時代のように一代限りではなく、何百年と続くのである
今さらにしてその偉大さを知ったし、なんでこんな帝国が滅んでヨーロッパは暗黒時代になってしまうん?と多くの研究者が論を立てたくなるのもよく分かった
近代人は社会の右肩上がりを当然しているが、ローマの滅亡という事例はそれを覆しちゃうもんなあ
遺跡のカラー写真などヴィジュアル面が充実していて、正直同シリーズ最大の衝撃だった

ただローマと対比して古代中国の例を出しているが、ちょいと的外れ。「ローマ帝国=道」で開かれていて、「中華帝国=壁」で閉じているというのは余りに短絡的だ
始皇帝が長城を築いたのは遊牧民の帝国が強大になりすぎたからで、前漢帝国も匈奴にみじめな外交を迫られている。後にユーラシアの遊牧民たちは度々中国に王朝を築き、モンゴルから世界最大の帝国を生んだりするわけだ。ここはハートランドの遊牧文明の凄まじさを認めるべきだろう
そもそもローマ帝国だってゲルマン人やブリトン人に壁は作っているのである
ローマで何で道が必要にされたか、古代中国で何で必要にされなかったかを比較するのが妥当な論の立て方だろう


次巻 『ローマ人の物語 29 終りの始まり(上)』
前巻 『ローマ人の物語 26 賢帝の世紀(下)』
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【DVD】『座頭市 兇状旅』

シリーズ第4弾

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何も知らないヤクザに斬りかかられた市。10両もの賞金が賭けられていたのだ。そのヤクザものの弔いの後、懸賞をかけた張本人、矢切一家に取り囲まれるが、その土地の親分下二田佐吉(=成田純一郎)にはからいで事なきを得る。しかし、泊まった旅籠の主人は下二田の先代に縄張りを奪われた島蔵(=松居茂美)で、その用心棒棚倉蛾十郎(=北城寿太郎)が詰めているのであった
そして、棚倉の奥さんは1作目で市といい仲になりかけたお種さん(=万里昌代)なのだ!


とまあ、話の筋はこんなところ
これまでのように90分足らずの尺の中に、いろんな人間の思惑が重なりあってかなり濃いドラマが詰まっている。まさかお種さんがこんなことになっているなんて・・・
まさに刻の涙を見せる一作となっている

ちとやり過ぎたな思ったのが、市が巷の相撲大会に乱入するところ。余りに強すぎてワロタ。目が見えないというハンデはどこに行ったかと(笑)
後、少し関係者を殺しすぎた気もしなくもない。あの人もこの人も殺す必要があったのかなあ。その割には真っ先に死にそうな人が生き残ったりして・・・お約束かもしれないが
棚倉が最期に喋る台詞を考えれば、あの人が死ぬのは演出的には正しいが、それでもなあ
しかしまあ、これほどオセロみたいに敵味方が反転するのも珍しい。それもシビアにシンプルに。凄まじ過ぎて言葉が出ません・・・


次作 【DVD】『座頭市 喧嘩旅』
前作 【DVD】『新・座頭市物語』
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【DVD】『ブラザーズ・グリム』

伝記映画だと思いきや・・・

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子供向けの軽いファンタジー映画だった(笑)
役者さんは悪くないし、ドイツの森が舞台なので雰囲気だけは重厚だ。が、やっている中身が軽い
全体的にテンポが速すぎて詰め込み気味。内容が薄いから話にはついていけるだけで、ドラマの出来としては疑問。もう少しメリハリが欲しかった
wikiを読む限りでは、製作がさまざまな事情で遅れていたようなので編集に手間がかけられなかったのかもしれない

話的にはナポレオン占領下のドイツで、ウィル・グリム(=マット・デイモン)とジェイコブ・グリム(=ヒース・レジャー)は民間伝承の知識を生かして詐欺師として飯を食っていた。焼きが回って捕らえられた彼らはフランスの将軍の命で、多くの少女が魔女にさらわれた事件を解決することになる。事件の村には妹二人を失った女狩人(=レナ・ヘディ)がいて・・・
といったところなのだが、このグリム兄弟は史実のグリム兄弟とはかけ離れ過ぎ!
映画では兄の名がウィルで、弟がジェイコブになっているが、実際は名前が逆。病弱なのはウィルの方である
この頃、兄の方は図書館員として働いていて、弟は病気療養のためオーストリアのザール地方に保養に出ている
伝承に詳しいという設定だけ頂いて、詐欺師とはひどい(笑)。化けて出るぞ!

グリム童話をモチーフしたシーンが何カ所かあるが、それも小出しで一発芸止まり。鏡の女王もグリムというより、ドラクエ風味だ
アクションシーンは凝り過ぎて混沌としすぎている。ハリウッド映画なのになんでこんなぐちゃぐちゃになってしまうのかなあ
途中は『もののけ姫』のような展開かと思いきや、単なる勧善懲悪で終わってしまった。人を簡単に殺す割に、主人公たちやさらわれた少女は簡単に生き返る。いくら何でも興ざめである
正直、子供にもかえって良くないと思われるが・・・
同じファミリー映画でも、前に見た『アンデルセン』の方が数倍洒落ていて良かったがな

監督の話によると、一番いいシーンは構成の都合上お蔵入りなったらしい。そのシーンは序盤に出すつもりだったが、そうすると後のシーンがだれてしまうので端折ったというのだ
要するに、失敗作ってことか・・・

4/17:追記
否定的なことばかり書いてしまったが、シーン一つ一つはそれほど悪くない。アクションシーンもちゃんと整理されていれば、かなり面白かったはずだ
ただ、テンポが速いためにみづらい作品になっている
お馬鹿映画ならお馬鹿なりにちゃんと作ってもらいたかったな
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【DVD】『アレキサンダー』

三時間超の大河ドラマ

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(2007/11/28)
コリン・ファレルアンジェリーナ・ジョリー

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年老いたプトレマイオス(=アンソニー・ホプキンス)の語りで始まる序盤が少しテンポが悪く、父王フィリッポス(=ヴァル・キルマー)の暗殺シーンをあとに回したがために唐突にペルシア遠征にシーンが飛んでしまうなど構成ミスが目立った
正直、前半部分はかなりぎこちない仕上がりである
アレキサンダーの挫折と重ね合わせようという意図で、フィリッポスの暗殺を山場にもってきたのだろうが、正直うまく言っているとは思えない
どうせなら時系列どおりに見せておいて、後でもう一度そのシーンを流すぐらいの方が良かったと思う
オリバー・ストーンをしてこの長さの尺はうまく裁けなかったというところか
う~ん、『レッドクリフ』みたいに二部構成にしてくれたら丁度良かったなあ

構成に難はあるが、映像の迫力は凄い
ペルシアの大軍と雌雄を決したガウガメラの戦いは圧巻。CGながら数万対数十万の大軍がぶつかる様子をみごと描ききっている
軍装にもこだわりがあり、ギリシャのファランクスペルシャの多国籍軍の対比は見事だった
監督は『プラトーン』の人だけあって、華々しいシーンばかりではない。戦場は血で血を洗う混沌とした世界であり、その後には多くの負傷者と死体が散らばる
過激な流血シーンが多いのだが、昨日見た『アポカリプト』とは違い作り手がそれなりの覚悟をもって見せていると分かる
アレク最後の戦いとなるインド戦は迫力こそガウガメラに劣るものの、目を見張るものがあった。アレクが矢で撃たれた後のシーンは一面朱に染まり、一瞬森が紅葉したかのよう。戦場なのに非常に美しい映像になってしまっていた
死の永遠を捉えた唯一無二のシーンであるが、こっちは監督の意図どおりに仕上がっていたのかどうか

アレキサンダーは最初奇麗な子役の人がやっていただけに、コリン・ファレルに突然変わると急に老けた感じに違和感。役柄的にキャリアがいるわけだが、もう少し美少年系の方が感じが出たな
アレクの母オリンピアスを演じたアンジェリーナ・ジョリーは頑張っていたが、もう少し老獪さが欲しかった。まだ若いし、魔性度が足りない
もう少しキャリアを積んでいる人でも良かった気がする
父母子のドラマをギリシャ神話に照らし合わせるアイデアは良かったが、構成ミスでドラマとしては失敗気味
アレキサンダーの政治的な部分と私人としての部分を両方扱おうとして、二兎を追い過ぎた気がする

とはいえ、ラストのプトレマイオスによるアレキサンダーの評価にはガツンとやられた。ベトナム経験者の総括は非常に厳しい
アレキサンダーの帝国はローマ帝国の先輩に違いないんだけどなあ
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【DVD】『アポカリプト』

メル・ギブソンがインタビューで反ユダヤ発言をしたことで覚えていた映画

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ルディ・ヤングブラッド

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う~む、これでもかというほどタブー映像続出だった(笑)
序盤の狩りのシーンから始まって、鈍器の殴り合いに噂の生け贄と流血、グロのオンパレード。極めつけは首無し死体の山々・・・
書いていると気持ち悪いが、見ている時は案外冷静に見れてしまった
他の部分でもいろんな身障者が出てきたり(外国では普通か?)、女性が自力出産するなど他では見られないものがずらずらと
一体何に挑戦しているのか、分からん映画なのだ
とにかくグロ耐性のない人は
見られたものではないので、借りてはいけません!

この映画の問題はマヤ文明が舞台と謳っていながら、アステカ文明と激しく混同していること
全編マヤ語で登場人物を喋らせる一方で、アステカさながらの生け贄の儀式をさせている。しかもその儀式は公衆の面前で娯楽のように行われ、ローマの剣闘士試合か中世の死刑執行みたいな扱いなのだ
マヤは謎の多い文明だから、いろんな物が詰め込めるのだろうが、学術的にはかなり怪しいところがある
そうは言うものの、最初の狩猟民の村やマヤ文明の町並み、生活空間などはCGとエキストラで目を見張る仕上がり。確かに本物に近いようには思えてしまうので、真贋が非常に分かりにくい

メル・ギブソンの政治的主張にはとても相容れないものの、彼の映画自体は確かに面白い
今回も文明の滅亡がテーマとしたのに、後半は兄ちゃんが逃げてばっかしという竜頭蛇尾な展開ながら、映像の見せ方が上手いので充分見られてしまう
ジャングルから何が出てくるかというドキドキ感があるし、侵略したマヤ人と主人公たちの言葉が通じないために全く事情が分からないまま中盤まで行く。全く展開が読めないので、先が気になって仕方なくなるのだ
アクション面では飛び道具の扱いが秀逸。リアルな矢の速さと音には背筋が寒くなった。正直、死体の山よりこれが怖い
娯楽映画として割り切れば、かなり面白い。メル・ギブソンはある意味困った人だ
それにしても、マヤの戦士達のモヒカンぶりにはワロタ。良くこんなワル演出をやらせられるもんだ。もう至芸の域である
ケンシロウのいないリアル北斗やね(笑)
続きを読む
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『COBRA』 寺沢武一

手持ちのMFR版はみんな読み終えた

COBRA (1) コブラ復活 (MFR MFコミックス)COBRA (1) コブラ復活 (MFR MFコミックス)
(2008/05/23)
寺沢 武一

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とりあえず、13巻目の『タイムドライブ』まで
設定が未来世界だからSFよりの話かと思っていたが、なんでもアリだったんだ
西部劇となったかと思えば、ときには時代劇。しかもその世界のデザインたるや、どれも意表をついたものばかり
キャタピラで動く日本の城(!)に住む姫が、コブラの車を見て「何だ、そのケモノは!」と驚くとか(笑)、妙ちくりんな世界ばかりだ
出てくる敵もクリスタルボーイあたりまではSFチックだが、徐々にファンタジー色も強くなってくる。
もうこれはコブラワールドと言うしかない

どんな世界であろうがついていけるのは、コブラのキャラが不変だからだろう
いかなる環境であろうと、スケベ心と軽口を忘れず、迫り来る敵をサイコガンでどきゅん!
そしてお約束である、美女にもっこりの展開も不変
ただ、キャラにぶれがないと言っても義理人情は厚いし、懐の深さが出ているので好感がもてる
何よりもハリウッド映画顔負けの台詞が面白すぎる。クリント・イーストウッドもびっくりだ。絵柄もデザインもそうだが、アメリカ文化を極めに極めることで独自の世界に到達していると思う
作者は向こうで脚本を書いていても凄い人になったんじゃないかな
女性関係に関しては、レディという存在がいつつ、方々に手を出すのは都合が良すぎる気もしなくもないが、まあ女性に優しいんだからセーフってことで

お話の中で感心したのは、キャラを殺す殺さないのバランス。コブラは強いから大概助けきるのだが、たま「えっ、ここで!」という死がある
コブラの戦う相手は生やさしい相手ではないので、相棒や女性の死はいつあってもおかしくはない。だけど、話の緊迫さを出すために殺したと、露骨に読者に感じさせてしまってはそのドラマは台無しになる
コブラではこれがどうころんでもおかしくない、偶然性の上の死のように表現されていて上手い。コブラは強いけど万能ではないってわけだ
逆に勇んで特攻した仲間がちゃっかり生きていたりするところもあり、ノリで生き死にを決めているようにも思えるが(笑)、筋で殺した、お約束で生かしたと分かってしまうより100倍いいのではなかろうか

基本的にノリと勢いのマンガである
SF然としているが、科学法則に縛られているわけではない。普段着で深海を泳いでいるし(酸素の出る煙草を咥えてはいる)、宇宙服を着ずに宇宙空間を短い間ながら飛んだりもする
一番の謎はコブラの体の丈夫さだろう
サイコガンや過去については語られたが、なんでここまで丈夫なのか、何一つ触れられることはない。瀕死の重傷を負っても数時間で暴れ回り、何百メートル落下しても死ぬことはない
全て「オレは不死身のコブラだぜ」で済ませてしまうのだ。どこかで隠された設定があると踏んだのだけどなあ(笑)
その割にはせこい悪党に後頭部殴られて気絶とか、よく分からないところでドジを踏む
こういう適当なところが好きだなあ
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『警視庁捜査一課刑事』 飯田裕久

今はドラマの監修をやってらっしゃるそうな

警視庁捜査一課刑事警視庁捜査一課刑事
(2008/11/20)
飯田 裕久

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警視庁形式的には東京を管轄する都道府県警察(県警)。しかし、その歴史的経緯、管轄内に皇居、国会、諸官庁が含まれ、業務は多岐に分かれることから、他府県の県警より別格の存在
その捜査第一課ともなれば、社会に影響を与える重大事件を扱うことになる。著者もトリカブト事件お受験殺人事件地下鉄サリン事件などの捜査に関わった
本書は回顧録のかたちで、警察官になるところから捜査一課までの実際の仕事を詳細に書いている。それも聞き込みをする時は事件の日の新聞のテレビ欄を持ち歩くとか、新人の刑事はまず窃盗事件から勉強するとか、かなり具体的でテクニカルなことまで
といって堅い話ばかりでなく、取り調べ室で酒を飲みながら部下を説教したり、張り込み中に不審者がられて逆に通報されたり(笑)と、ところどころに面白いエピソードもある

刑事たちは案件によっては半年も家に帰らないこともあるという
著者は彼らを駆り立てるものを「功名心」だという。事件解決の報奨金はワンコイン程度であり、階級が上がっても給料はさして変わらない。解決したこと自体を内外で評価されることに、やりがいを覚えるという
著者は同業の友たちの死と、「功名心」と「公益」の天秤に悩んでお辞めになったそうだ。ここらへんは書けないこともあるのだろう

北芝健の本よりは堅い内容が多いし、構成もバランスがいいわけではない。基本いい話が多く、もう少し裏話も欲しいところ
それでもその職の人だけあって、簡明な文章でずいぶん読みやすかった
やや駆け足気味になっているので、上下巻にしていれば・・・。この人の本はもう一本読んでみたい
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