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【映画】『スター・ウォーズ エピソード9 スカイウォーカーの夜明け』

なんだかんだ、楽しめた




自らの師スノークを斬り、ファースト・オーダーの最高指揮官となったカイロ・レン(=アダム・ドライバー)は、死んだはずの皇帝パルパティーン(=イアン・マグダーミド)の声を聞いた。シスのレーダー“ウェイファインダー”をたどった彼は皇帝と会い、強力な艦隊“ファイナル・オーダー”を編成されていることを知る。一方、レイ(=デイジー・リドリー)も皇帝の生存を聞かされ、かつて師のルークが探し求めた“ウェイファインダー”を探して砂漠の惑星に降りるが、そこにはレイを殺すように命じられたカイロ・レンが追ってきた

意外や意外、シリーズの最終作に相応しい作品に仕上がっていた
その勝因は、ヒロインであるレイに焦点が絞られたことだろう。旧作のキャラクターを除くと新シリーズは、デイジー・リドリーの可愛さ、健気さが最大のストロングポイントなのである
本命くさいカイロ・レンと一直線に引っ付かず、元クローン兵のフィン(=ジョン・ボイエガ)宇宙の運び屋ポー・ダメロン(=オスカー・アイザック)がそれぞれ良さげな女性を振り切って参戦してくるから、三角関係どころか三国鼎立状態!
誰と引っ付くか、寸止めで泳がしてくるのだから、これは楽しい。まさか、日本的なラブコメが展開されるとは思わなかったよ
その煽りをくらったのが、前作でフィンの相手役で押されていたローズ(=ケリー・マリー・トラン)であり、世論にはばかったのか、モブに近い端役に降格していたのであった(苦笑)。ローズは可哀そうだが、これにより新作のキャラクターたちに喝が入り、一気に華やいだ
ラスボスがパルパティーンであるなど、旧作のキャラクターに依存しているには違いないが、レイア役のキャリー・フィッシャーの急死をうまく悼む形で乗り切り、要所に爽快なアクションを盛り込んで、うまく締めくくれたのではないだろうか

突っ込みどころはたくさんある
ストームトルーパーがかかし以下の戦闘力と索敵能力で、ヒロインたちが力押しで戦艦を暴れまわれるとか、クライマックスでも「パルパティーンを殺せば、逆に魂が引き継がれて新しいシスになってしまう」というジレンマがあったはずが、力づくで倒して解決したりとか、抜けているところは多い
管理人が気になったのは、ファイナル・オーダーがこれまでにない大艦隊をこしらえていたところである。いかに未開の宙域であったとしても、それだけの資材と兵員を集めているのなら、共和国は察知しえたのではないだろうか
これはファースト・オーダーに対してもいえたことである
最後の戦闘でその疑問はいちおう氷解した。レジスタンスへの増援に対して、プライド将軍は「レジンスタンスに艦隊はないはずでは」と部下に聞くと「あれは人民の船です」という
これは製作陣がアメリカ独立戦争になぞらえたということではないだろうか。新シリーズにおける「帝国」とは、かつてのイギリス、スペインなどの植民地帝国であり、外部に大艦隊を備えても不思議ではない
新共和国はあまり常備軍をもたない素朴な議会政治の合衆国であり、外敵に対してその都度、民兵が組織されるといった世界観と考えると合点はいく
EP1~3がローマ帝国に範をとって共和制から帝政への変質を描き、ネオコンに振り回される現実のアメリカを反映させ、EP4~6が冷戦時代の二項対立を思わせたことに比べると、作品世界に断絶を感じざるを得ない
今の世界に対するメッセージ性という意味では、たしかに物足りないのだろう。『指輪物語』の影響もうかがわせながら、パルパティーンに代表される「“悪”とは何か」の問いかけにも迫ってはいない
ともあれ、娯楽作品としてはシリーズの名に恥じず、少々のいい加減さを勢いで押し流す快作である。どうせなら、映画館で見るべし


前作 【映画】『スターウォーズ エピソード8 最後のジェダイ』
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【配信】『アイリッシュマン』

なぜか、ショーン・ペンが出演しているという怪情報が流れていた。ジョー・ペシと間違えたのか?


1950年代、フィラデルフィア。アイルランド系アメリカ人のフランク・シーラン(=ロバート・デ・ニーロ)はトラック運転手だったが、イタリア系マフィアに品を横流ししていた。窃盗の罪に問われたシーランは組合の弁護士に無罪にしてもらい、ブファリーノ・ファミリーのドン、ラッセル(=ジョー・ペシ)と面識を得る。ラッセルのもとで“運び屋”や殺しの仕事を請け負っていたが、全米トラック運転手組合“チームスターズ”の長であるジミー・ホッファ(=アル・パチーノ)に派遣される。ワンマンのジミーとも厚い信頼関係を築くも、時代の流れのなか歯車が狂っていく……

実家のNETFLIXで鑑賞した。アメリカで高い評価を受けたそうだが、少し冗長に感じてしまった
主役はアイルランド系ながらイタリア・マフィアで特殊な地位を築いた“アイリッシュマン”シーランと、そのボスであるラッセル。そして、運転手組合の支配者として時の政治・行政に影響力を及ぼしたジミー・ホッファ
ジミー・ホッファが1975年に謎の失踪をした事件が題材に使われ、三人ともが実在の人物だ。映画はフランク・シーランが自身の犯行を告白した伝記本を元にしている
かつて第二次大戦でイタリアの戦場に従軍し、その奇縁からシーランはラッセルのファミリーに入り、うだつが上がらない運転手から側近に引き立てられる。ラッセルの指示でジミー・ホッファの用心棒となると、彼とも盟友となる
しかし、ジミーは自身が刑務所で冷や飯を食っている間に、傀儡の委員長フィッツシモンズが地位を固めたことに怒る。他のマフィアたちもうるさいジミーより、操りやすいフィッツシモンズを望んだのだ
怒れるジミーは味方のマフィアにも暴言を吐き、ついに冷静なラッセルもさじを投げた。ヤクザ風にいえば、シーランは親同然のラッセルと、兄弟分のジミーの板挟みであり、男と男の友情、それがねじり合うことによる苦衷が本作のテーマである

それでもやや冗長に感じてしまったのは、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシのやり取りに依存し過ぎているからだろう
リアル志向でアクションも地味だし、役者以外に華がない。3時間半をこれで埋められるのは辛く、あくびこそ出ないけど観る側の集中力をもたせるのが大変
役者の演技を味わえるように、ゆったりとしたリズムなのは歓迎ながら、アクセントがもう少し欲しかった。スコセッシの映画でそんなことを感じたのは初めてなので、劇場限定でなくネット配信に流れたのが関係しているのかもしれない
下敷きになっている往年の大作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』も同じぐらいの長丁場だけど、もっとキレ味が良かったものなのだ
映画というよりテレビドラマ4話分と思って見たほうが、しっくり来るのである
もう一つはシーランと娘ペギーとの葛藤に尺を割いたこと。これを盛り込んだことによって、ドラマの焦点が分散してしまった
山場であるジミーの暗殺後も、シーランの寂しい老後が続くのでこれもまた間延びに感じてしまう
本作は劇場用に製作が始まりながら、制作費の膨張からネット配信に流れた事情がある。NETFLIXとしては作品の出来がどうあれ話題性があって会員が増えればよいのだろうけど、配信サイトの存在が映画にいかなる影響を与えるのか、気になる前例である


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【PS配信】『沈黙の大陸』

鬼畜米英の世界観


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アフリカ南部の某国。中国の通信会社DHテレコムが通信インフラの整備へ参入、欧州系のMTMなどは激しい競争にさらされた。DHテレコムの営業マン、アン・ジェン(=リー・トンシュエ)は、3G回線の導入を提案することで入札の獲得を目指す。MTMのマイケル(=クロヴィス・フーアン)は、かつて栄えていた部族の生き残りカバ(=マイク・タイソン)を抱き込み、入札の妨害を工作。さらにとんでもない陰謀を展開するのであった

これは邦題に偽りあり!
『沈黙』シリーズに数えるには無理があるだろう。タイトルで中国語が並ぶだけで、唖然ですわ
ジャケットはセガールと伝説的ボクサー、マイク・タイソンとの対決をうかがわせるが、別にセガールは主役ではない。序盤にセガールが演じる元傭兵ラウダーとタイソンのアクションシーンがあるだけで、他に接点はないのだ
このアクションが映画一番の見せ場であり、セガールがタイソンに譲るという結末が意外である。ボクサーのレジェンドに敬意を払ったのであろうか
本編は中国の営業マンによるビジネス・アドベンチャー(?)であり、悪逆非道な欧米の帝国主義者に対して、安心と信頼の中国が正攻法で市場を開拓していくという物語なのである
主人公の営業マンはなんでもできる。3G通信のプログラムを徹夜で改良し(アフリカにもってきたパソコンでやれんのか?)、中継タワーを復旧し、内部や外部との交渉事も上手で、島耕作もびっくりである。まだカンフーができないところに、わずかばかりのリアリティーをもたせているかもしれないが
職場の同僚女性より、金髪美人スザンナ(=ジャニケ・アスケボルド)を恋人にしてしまうあたり、小池一夫原作のハードボイルド劇画を思わせ、欧米に対する劣等感は日本人と共通するように思えた
映画の出来としては、ビジネスの駆け引きのところで、いきなり内戦のネタをぶちこんできたから、こんがらがっていた。タイソンの演技を愛でる作品である

映画の製作には資本が必要で、利益を上げるのに自国の観客の期待に応えねばならない。本作は『おじいちゃんはデブゴン』以上に、政治宣伝色は濃く、それだけに中国共産党の世界観を反映しているといえる
アフリカという市場に旧植民地の利権をもつ欧米は仮想敵国であり、中国の進出に対して有形無形の妨害を仕掛けてくる
「アフリカに文明をもたらしたのは我々」というマイケルに対し、アン・ジェンが欧米がアフリカでやったことは略奪であり、奴隷交易と返す。道義において欧米に勝っているとアピールする
それを裏付けるように、南北が対峙する境界を中華人民共和国の旗「五星紅旗」を掲げて主人公が通過する場面がある。これがまた、まるで硫黄島の星条旗のような演出なのだ
国連や赤十字の旗がなくて取り出すという流れであり、我々中国がアフリカでもっとも信用されている……と印象づけたいようなのである
苦笑したのは、3G通信のソースコードを公開するにあたって盗聴や監視は、すべての国にとって脅威ですという台詞。自国民へ対するものは問題なしなのだろうか。チベットやウイグルでやってきた、あるいはやっていることを考えれば、欧米のことをいえた口ではない
とはいえ、中国側がこのような東西対立の図式で世界を捉えているのなら、ファーウェイの一件も時間の問題だったといえよう


関連記事 【PS配信】『おじいちゃんはデブゴン』

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日本のビジネスものなら、これかな。山本直樹の漫画が名作
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【映画】『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

ブルース・リーの扱われ方にその娘が批判し、タランティーノが応戦する一件があったけども、ブルース・リーが生意気そうなのはワン・シーンだけで、女性に指導するときには紳士的。総合的には、それほど問題はないのでは




1969年、ロサンゼルス。俳優リック・ダルトン(=レオナルド・ディカプリオ)は、テレビシリーズで主演を務めたアクションスターだったが、最近では若手の主演に殺される立場に落ちぶれていた。リックのスタントを務めるクリフ・ブース(=ブラッド・ピット)も、それに比例して貧しい生活を送るも、こちらは達観してマイペース。クリフに励まされながら、リックは嫌っていたマカロニ・ウェスタンへの出演を検討する。そんなリックの隣家に、飛ぶ鳥落とす勢いの映画監督ロマン・ポランスキー(=ラファル・ザビエルチャ)女優シャロン・テート(=マーゴット・ロビー)の夫妻が引っ越してくるが……

アメリカ版の『三丁目の夕日』といったところだろうか
ディカプリオ演じる中堅俳優リックは、テレビから映画へ転向し損ねて落ち目なものの、かつては主演を務めた役者であり、ブラピ演じるクリフはスタント専門であってトレーラーハウス(?)で極貧生活を送る
この二人には使用人と主人といえるほど格差があるが、お互いそれを恥とは思っていない
その隣家へ引っ越し来たポランスキー夫妻はその上を行く成功者であり、ハリウッドのセレブたちとパーティに興じるゴージャスな身分と、ハリウッドの頂点と底辺がこれでもかと強調されている
しかし、その格差に批判的な描かれ方をされているわけでもなく、「これが今も昔も芸能の世界なのだよ」とそれぞれが誇りをもって生きている
三時間に迫る尺があるが、流れるような場面転換で気にならない。ブラピのドライヴにその年代の流行歌を流すだけでずるいほど様(ほぼこれでもたせている)になるし、寂びれゆく西部劇映画の撮影風景に下積み時代のブルース・リー(=マイク・モー)の格闘指導、何気なく掲げられる映画の看板(『トラトラトラ!』も!)、その時代のファッションベトナム戦争と社会に反発するヒッピーたちといった社会背景が描かれ、眺めているだけで楽しい映画に仕上がっている

賛否両論あるのは、シャロン・テートが殺害されたチャールズ・マンソン事件の扱いだろうか
大いにネタバレしていくと、この映画にチャールズ・マンソンそのものは出てこない。マンソンに相当するのは、リックやクリフと同じ映画に出ていたというジョージ・スパーン(=ブルース・ダーン)。その姿は当時というより晩年のマンソンであり、元撮影現場に暮らす芸能界の落伍者だった

*2019’9/3 訂正
管理人の勉強不足による勘違いだった。チャールズ・マンソン(=デイモン・ヘリマン)は、ポランスキーが引っ越してきたことを知らず尋ねに来ている。注意しないと気づかない扱いである
ジョージ・スパーン(=ブルース・ダーン)はマンソンファミリーがアジトするスパーン映画牧場のオーナーであり、盲目であることを利用されてファミリーの女たちに篭絡され、牧場を明け渡していたのだ


クライマックスではあたかも事件の経過を再現するようにナレーションが入るが、結末は史実とは異なる。襲撃者に対して男女平等の鉄拳制裁に、火炎放射(爆)で念押しまでされるB級テイストの物理解決がなされているのだ!!!
近い底辺にいるクリフとヒッピーたちとの対話がないのが寂しいものの、タランティーノらしい裏切り方だなと納得はした(笑)。たとえ格差など社会問題があったとしても、暴力で解決することは許されないという固い意思表示でもあるのだ(あるいは妊婦を殺す場面を流せないという判断かもしれないが)
またそれは、実際のチャールズ・マンソンに、実行犯のスーザン・アトキンスたちが死刑制度の廃止によって、終身刑にとどまったことへのあてつけにもとれる
ただ、これだけ長い尺もあるのだから、何か高尚なメッセージでも置いてくれたらもう少し様になったような気も


注目記事 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』徹底予習 シャロン・テート殺人事件とチャールズ・マンソンとは(THE RIVER)

↑先に読んどけばとも思うけど、それはそれで先入観も持ってしまうか。それだけしっかりした記事であります
マンソン・ファミリーはカウンターカルチャーの鬼子であり、ウッドストックの興奮の裏でヒッピー文化の終焉が始まっていたとか
リックのような西部劇のヒーローカウンターカルチャーに乗れなかった世代であり、タランティーノはある種の復讐を果たしたのかも

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↑映画の題名はこの作品を意識してつけられたとか
マカロニウェスタンの伝説的傑作らしいので見よう
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【PS配信】『沈黙 サイレンス』

だいたい、モデルの人物のとおりという


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1633年イエズス会のヴァリニャーノ院長(=キーラン・ハインズ)から、日本におけるキリスト教への苛烈な弾圧と、フェレイラ司祭(=ニーアム・リーソン)の棄教が知らされた。二人の若き司祭、セバスチャン(=アンドリュー・ガーフィールド)ガルペ(=アダム・ドライヴァー)は、フェレイラ師の棄教が信じられず渡日を決意する。マカオでかつて踏み絵をした切支丹の漁師・キチジロー(=窪塚洋介)をガイドに雇い、トモギの村へ上陸するが……

遠藤周作の原作小説をもとにした2016年の映画化作品
主人公のセバスチャン師のフェレイラの消息を求めて、島原の乱後の危険な日本に渡り、現地の隠れキリシタンたちの司祭(パードレ)となる。やがて、キチジローの故郷である五島列島へも布教に訪れるが、そこでキチジローの裏切りにあって奉行の手の者に捕まってしまう
奉行の井上(=イッセー尾形)は、単にキリシタンの改宗を迫るだけでなく、司祭たちへの棄教に追い込んでいく。日本のキリスト教信仰の「根」は、布教をする司祭であり、それに対する崇敬の念を折れば、自然としおれていくと見ていたのだ
本当に日本にキリスト教が必要なのか、日本に通用するものなのか。原作小説のテーマが純粋なまま、突き付けられる
タイトルの「沈黙(Silence)」は、キリスト教徒が無惨な拷問と処刑か、棄教を強要される現実への「神の沈黙。全編に渡って明確なBGMがなく、OPとEDも自然の虫の音のみで、沈黙の意味を考えさせられる

日本人役がそれぞれ独特の存在感を発揮する
イッセー尾形演じる奉行・井上(史実の井上政重)は、元キリシタンの経歴から日本におけるキリスト教の歪さと弱みを熟知しており、いやらしい通辞(=安藤忠信)とともに、セバスチャンに自身の布教活動が無駄どころか、人を誤らせて悲劇をもたらしていると精神攻撃してくる
そこへ転向したフェレイラ師が登場して、説得させようというのだから、まさに悪魔的なやり口なのである
日本に正しいキリスト教は伝えられるのか?
確かにイコンやロザリオを現世利益のお守りのように考える村人たちや、告解すれば罪が浄化されて許されるとするキチジローのような考えは、信仰と呼ぶに軽すぎる。キリスト教の原罪は告白で流されるような甘いものではないし、反省すればチャラになるという考え方は自然信仰における「穢れ」を払う思想に近い
セバスチャンもキチジローへ甘い許しを与えているうちに、徐々に日本の風土へ「転がされて」いったように感じた
過激な処刑シーンもあり、日本人がキリシタンを苛め抜く内容は興行的にも苦しかったようだが、嫌な黒歴史だからこそ見るべき作品といえよう


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1971年版は、丹波哲郎がフェレイラ師
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【DVD】『クリード』

最新作、もう公開が終わりそう


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かつてロッキー(シルベスター・スタローン)と死闘を繰り広げたアポロ・クリードには、隠し子がいた。施設に引き取られていたアドニス(=マイケル・B・ジョーダン)は、アポロの未亡人メアリー・アン(=フィリシア・ラシャド)に何不自由なく育てられていた。しかし溢れるものが抑えられないのか、働きつつも週末はメキシコでボクシングに打ち込み、ついに会社まで辞めて家を飛び出してしまう。アドニスはフィラデルフィアにいるロッキーにトレーナーを頼み込むが……

ロッキー・シリーズのスピン・オフ作品第1作
ボクサーというと、貧しい階級の人間が這い上がるイメージだが、アドニスは違う。少年期こそ施設で暮らしたが、それ以降は豪邸暮らしで何不自由のない人生を送り、会社員となっている
かつてアポロを輩出したジムへ行っても、その生まれからハングリー精神がないと見なされて断られ、ロッキーからも「学校出てるのに、なぜ?」と弾かれてしまう
ボクシングを階級上昇ではなく、スポーツとして捉える新世代の人間なのだ
フィラデルフィアでは耳が聞こえなくなる進行性難聴を抱えながら、ミュージシャンを続けるビアンカ(=テッサ・トンプソン)と知り合い、ストイックな生活の間に愛を育み、青年が人間としても成長していくという物語が整っており、“ロッキー”という看板がなくても充分に成立している
終盤に向けて“アポロの息子”とクローズアップされるが、それに頼らずとも観られる作品だ

『ロッキー』は、プアホワイトが黒人主流のボクシング界に逆襲する筋立てだったが、『クリード』ではこれが反転する
監督もクリード役もヒロインもアフリカ系で、相手となるのはリヴァプールのイギリス人王者。しかも武器の不法所持で収監される直前という、あまり同情の余地のない悪役である
イギリス人に設定されてはいるが、アメリカの銃規制へのメッセージも込められているのではないだろうか
次回作ではドラゴの息子が対戦相手。ロシアがアメリカの仮想敵国だからかな


関連記事 【BD】『ロッキー』
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【DVD】『ロッキー・ザ・ファイナル』

クリードの一作目借りようとしたら、ゲオになかった


ロッキー・ザ・ファイナル (特別編) [DVD]
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引退したロッキー・バルボア(=シルヴェスター・スタローン)は、イタリア料理店のオーナーに収まっていたが、妻エイドリアンを亡くし、息子ロバート(=マイロ・ヴィンティミリア)とも疎遠になっていた。そんな折、テレビの企画でロッキーと現役王者ディクソン(=アントニオ・ターバー)とコンピューターが対戦する映像が流れる。それに敗戦したディクソン陣営は、自身の不人気を払しょくすべく、ロッキーとの一戦を画策するが……

ロッキーを主役としたシリーズの最終作である
『ロッキー5』ですでにトレーナー業を退いて戦えない体になっていたはずだが、設定を変更しての『ロッキー4』からの続編であり、こういうのを“リブート作品”と呼ぶそうだ
内容は妻の死を引きずるロッキーに、新しい女性の存在、マリー(=ジェラルディン・ヒューズ)がボクシングへの情熱に火をつけ、ラスヴェガスのエキシビジョン対戦に駆り立てていくという、いわば初代ロッキーに近い流れとなっている
プロライセンスの裁定を演説でひっくり返す、親の七光りに悩んで対戦を断ってくれと頼むロバートに、「自分を信じなきゃ、人生じゃないぞ」と説教で返すなど(結果、息子は会社を辞める!)、脚本が一部脳筋だったりするが(苦笑)、いざディクソンとの対戦となれば豪華ゲストもあいまって大いに盛り上がる
『5』のストリートファイトより納得できる結末であり、作品全体も中高年となったシリーズファンへのエールとなっているのだ

なぜ『5』の続編でなく、『4』の続編かというと、身体の設定もさることながら、おそらくはロッキーの家庭事情も絡む
『5』ではエイドリアンが健在で、ロッキーがトレーナー業にかまけて息子に嫌われて和解するストーリーがすでに描かれており、これの続編にすると本作と反復してしまう
また、本作ではエイドリアンが鬼籍に入っており、その喪失から再び立ち上がる物語となっている。演じてきたタリア・シャイアは撮影シーンのないことに激怒したというが、プレミア上映に招かれてその意味に納得したそうだ
喪われたものを感じつつも、新しい家族、仲間を得て前へ進んでいく。リブートされた幕切れはかなり前向きなものだった


第1作 【BD】『ロッキー』
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【DVD】『ミッドナイト・イン・パリ』

ヘミングウェイ、男前過ぎ


ミッドナイト・イン・パリ [DVD]
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ハリウッドの脚本ライター、ギル・ペンダー(=オーウェン・ウィルソン)は、恋人イネス(=レイチェル・マクアダムス)とその両親とともにパリにやってきていた。イネスの友人でガイドを買って出たポール・ベイツ(=マイケル・シーン)のインテリぶりが鼻もちならないので、パリの夜をさまよっていたら零時の鐘とともに昔のプジョー自動車が姿を現す。F・スコット・フィッツジェラルド(=トム・ヒドルストン)ゼルダ・セイヤー(=アリソン・ピル)の夫妻に連れられて、1920年代の世界へと誘われて……

藤田嗣治展で同作品について言及されていたので
冒頭は何分もただパリの光景が流れるように、パリの観光と歴史の映画といっても過言ではない。主人公は1920年代のパリにタイムトラベルし、ジャン・コクトーのパーティでフィッツジェラルド夫妻をはじめ、コール・ポーター、ヘミングウェイに出会い、モンマルトルでパブロ・ピカソガートルト・スタインの口論に巻き込まれる……といった感じで、憧れの時代の芸術家たちと触れ合っていくのだ
監督がウッディ・アレンだけあって話の筋もびしっと決まっていて、画家・文豪の理想の愛人ともいえるアドリアナ(=マリオン・コティヤール)との恋物語が軸として展開していく
その彼女が望んだ時間旅行がきれいなオチにもつながり、94分の作品なのにゴージャスで満足感溢れる作品なのである

ハリウッドの映画だけあって、出てくる著名人もアメリカ人が多くなる。自国の歴史が浅いせいか、古くからパリへの憧れがあるのだ
人物ごとのネタも元が分かるとニッコリできるのだが、管理人の拙い教養では、主人公がヘミングウェイからマーク・トウェインの評価を聞かれて、「すべてのアメリカ文学は『ハックルベリー・フィン』に由来する」と言い返すのが分かったぐらい
むしろ、この映画を観てからいろいろ調べてみるといいのだろう
F・スコット・フィッツジェラルドの妻ゼルダが作家でかつ、精神的に苦しんていたことや、主人公が映画監督ルイス・ブニュエル「晩さん会から出られない」というアイデアを提供したのは、『皆殺しの天使』のネタだったことを知った
このルイス・ブニュエルの作品は探してみたいと思う


関連記事 没後50年の藤田嗣治展に行ってきた

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【映画】『ボヘミアン・ラプソディ』

海外の批評は辛口?




パキスタン移民のファルーク(=ラミ・マレック)はロックに傾倒し、出自を嫌って「フレディ・マーキュリー」を名乗っていた。ファンのバンド「スマイル」のメンバー、ギタリストのブライアン・メイ(=グウィリム・リー)ドラムのロジャー・テイラー(=ベン・ハーディ)に売り込む。ちょうどヴォーカルが抜けたことからリードボーカルに収まり、そこへベーシストのジョン・ディーコン(=ジョセフ・マゼロ)が加わって「クイーン」が誕生した

非常に売れている映画なので、ミーハーに観に行った
Queenといえば、特に意識しなくともテレビのCMやら番組やらから流れてくる、メジャー過ぎるロックバンドである
本作ではフレディ・マーキュリーの人生に焦点を当て、メアリー・オースティン(=ルーシー・ボイントン)との交際、「ボヘミアン・ラプソディ」誕生の秘密、同性愛と薬物中毒、そしてエイズ感染と、栄光と挫折を赤裸々に描いていく
要所に楽曲が入るものの、創作に合わせてあったりするので、いわゆるミュージカル映画のような不自然さ(?)はない
テンポの早さを楽曲でまとめている感もあって、「Queen」を少しでも知らないと入りにくい部分はあるものの、ラストのライヴエイド(1985年のアフリカ難民救済のための一大キャンペーン)は一見の価値あり

名曲「ボヘミアン・ラプソディは、四枚目のアルバム『オペラ座の夜』に収録された。6分という時間からラジオでは流されないと反対されたが、それを押し切る形でシングル・カットされる
アカペラ→バラード→オペラ→ハードロックという複雑な構成で、ライヴ演奏をメンバー4人ではできず、変則的な形で再現していたそうだ
この曲がフレディがご乱行の末にAIDSを患ったことから、特別な意味を帯びてくる。もともと移民の子、同性愛者として理解されないことへの苦悩に加えて、(当時の)“不治の病”にかかったことから歌詞の迫真性がフレディと一体化したかのように増してくるのだ
その割に、作中で両親との、特に母親との関わりが薄い(尺が割かれていない)のは、画竜点睛を欠くだろうか。その母親の役割は、元恋人のメアリーに割り振られたように思えた


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ヨーロッパ中世が舞台だけど、オープニングとエンディングにQueen!
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【PS配信】『フランス外人部隊 アルジェリアの戦狼たち』

ジャケットに偽りあり? そこまで爆発はしないし、戦車の種類も違うとか
今や売れっ子のトム・ハーディが際立ち、主役が必要以上に地味に


フランス外人部隊 アルジェリアの戦狼たち [DVD]
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イギリス人のサイモン・マレー(=ポール・フォックス)は、自国の陸軍を入隊拒否され、フランスの外国人部隊に入隊する。五年契約で北アフリカのアルジェに送り込まれたが、外国人部隊のしごきは過酷であり、脱走兵はときに銃殺された。そんな環境のなか、親しくなったパスカル・デュポン(=トム・ハーディ)ともに正式な新兵となり、アラブ系民族主義者との地獄の内戦を体験する

実業家サイモン・マレーの自伝をもとに、フランスの外国人部隊とアルジェリア戦争を描いたイギリス映画
マレーが入隊した1960年のアルジェリアは、アルジェリア民族解放戦線(FLN)とフランス軍の内戦末期で、外国人部隊(Legion)はその最前線に立たされていた
前半は外国人部隊における過酷な新兵訓練がメイン。旧日本軍もかくやという体罰が横行し、夜の点呼では外に荷物を放り投げられたあげくに、違反者には営倉スペースが足りないのか、地面を掘らせて裸で寝かせ朝までカバーをかけて放置する「墓」という罰まである。外国人同士だけに力づくの上下関係なのだろうか
後半は一人前の兵士となったマレーらが出会う内戦の実態。民族主義者との関係を疑う現地民の家は焼くし、洞窟では子供の管理する武器庫にも遭遇し、射殺することにも。解放戦線側の〝犯罪”を立証するために、相手兵士の首を切り取るなど(さすがに映像にはなっていない)、トラウマになるようなエピソードが頻出する
まるで、ボトムズのレッドショルダーなのだ
映画としては構成がいまひとつで、ラストにいきなり入隊前に真剣交際していたジェニファーが姿を現すなど(実際のサイモン・マレーも、除隊後にジェニファーと結婚している)、原作者自身が制作に関与したからか、締まりのない部分も多い。パラシュート部隊に配属されたはずが普通に歩兵とか(予算の都合か?)改変もあり、映画ならでは演出も多いと考えるべきだろう

フランスのアルジェリア統治は19世紀にはじまり、127年間に及んでいた。そのため、フランスから入植して世代を重ねて定着した「ピエ・ノワール」(フランス語で「黒い足」の意)たちがおり、アルジェリアの独立運動に対しては他の植民地よりも強い抵抗があった
フランスがアルジェに文明をもたらしたという自負から、その支配を自明のものとしていたのだ
しかし、マレーが入隊した1960年は独立戦争の末期であり、軍事的に負けていなくても国防軍は消耗し、中央政府の財政赤字が問題になっていた。そこで軍部の統制を期待して送られた新大統領シャルル・ド・ゴールは、他のアフリカ植民地と同様にアルジェリアの独立を認める宣言を出した
これに対して、ピエ・ノワールたちと軍部の一部は、反乱を起こしてド・ゴールの失脚を狙った(1961年4月、〝将軍達の反乱”)。作中でも外国人部隊が空港を制圧して、しばらく占拠する
クーデターは政権側の素早い対応により失敗したが、首謀者と一部の部隊が秘密軍事組織OASに参加し、アルジェリアの独立を目指したテロ行為を繰り返した(有名な大統領暗殺未遂事件まで!)
公式ではOASが反乱以後、組織されたとされているが、マレーの恋人が商店街の爆発に関わったり、僚友が部隊を離れて肩入れするなど、映画ではそれ以前から存在してたかのように描かれていた
列強の帝国主義の闇を知らされる作品である
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