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『由伸・巨人と金本・阪神 崩壊の内幕』 野村克也

こんなタイトルだが、巨人の監督には松井秀喜を推す


由伸・巨人と金本・阪神 崩壊の内幕 (宝島社新書)
野村 克也
宝島社
売り上げランキング: 39,427


広島独走の原因は、頭を使わない野球にあり。外野出身の監督が増えたプロ野球界への警告
2016年8月が初出で、本書は同年における金本阪神と高橋巨人の低迷の原因を分析することから始まる
阪神に関しては、虎番記者に代表される関西マスコミが癌とするなど、『阪神タイガース暗黒時代再び』とかぶる内容が多いものの、自らと同じ外様からの就任ということで、金本監督へは改善を期待した批判がなされている
巨人の高橋監督には、なぜ監督にしたか分からないと手厳しい。12年間の長期政権ながら、これという後継者を育てられなかった原辰徳前監督が俎上に上る
話はノムさんの好き勝手に飛び、話題は巨人阪神にとどまらない。東映フライヤーズの殺人的なホーム突入、サインを覗いた者勝ちといった昔の野球から、最後の方には監督でチームが変わる時代ではない」という衝撃のボヤキが待っている(苦笑)

本書で展開されるのは、「外野手監督に名将なし」の持論。ノムさんの野球観は、捕手>内野手>投手>外野手とポジション別のヒエラルキーがある
理屈としては、外野手は守備の時間で一球ごとに考えることの少なさにある。考えている人は考えているのだが、多少変な場所に守っていても、コーチからの指示で修正すれば済んでしまう。守備の負担の少なさは、打撃に専念できる環境なのだが、考えずに済むという条件が監督には不向きというわけだ
もっとも名将なしの持論は、ノムさんの「名将」の条件が高いからで、鵜呑みにはできない。選手の力を引き出すだけでは足りず、その人間教育もできなければならないし、接戦を抜け出すだけの頭脳や野球知識も持たなければならない
要する能力は多様なので、どのポジション出身の人間でも大変な基準なのだ。これを満たした人間が過去何人いるだろうか
広島の緒方監督は、今後の成績如何では「名将」入りするだろうし、日本ハムの栗山監督もなんだかんだ何年かに一度は優勝している。「外野手に名将がなし」といっても、愚将ばかりともいえず、世間的にはなかなか受け入れられない持論だろう
ノムさん怒りの矛先は、外野出身の監督そのものというより、選手の能力と勢い任せの「考えない野球であり、その場限りの補強に走る名門球団のフロント。今、名捕手という存在がいなくなったのは、その結果といえよう


関連記事 『阪神タイガース暗黒時代再び』
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『阪神タイガース暗黒時代再び』 野村克也

けっこう冷静な分析


阪神タイガース暗黒時代再び (宝島社新書)
野村 克也
宝島社
売り上げランキング: 484,857


監督が3年もたない阪神に、再び暗黒時代が訪れる! ノムさんが語る阪神再生への道
金本阪神以前の、大型補強路線時代の阪神に向けられた苦言である。時期的には、和田阪神の一年目終了時であり、和田監督には「守りの野球」の復活に期待をこめていた
自分自身の阪神監督は「失敗だった」「自惚れていた」と否定的なものの、チームに対する愛着は残っているらしく、以前読んだ『あーぁ、楽天イーグルズ』に比べると前向きな記述が多い
監督視点のチーム作りのみならず、編成レベルからいかに取り組むべきかを指摘し、阪神の短期政権はフロントが監督に全責任を負わせているからこそ、起こることだとする
関西マスコミの、阪神だけにいれ込む特異性にも喝を入れるなど、ノムさんだから書ける内容も多く、五年の月日を感じさせない現代野球の原理原則が語られている

自身の辞任後に就任した、星野仙一、岡田彰布、真弓明信、和田豊の4人の采配について分析されているが、低迷の戦犯とされているのが真弓監督である
太平洋クラウンズからの田淵幸一とのトレードで阪神へきたからか、16年在籍していても外様意識を捨てきれず、OB会や関西マスコミに遠慮した無難な人事、采配が目立った
代表的なのは、連続フルイニング出場記録がかかる金本知憲を肩に出場させ続けたことで、金本本人が切り出すまで放置したのは監督の怠慢だとする。さらに、フルイニング出場にこだわった割りに、あっさり連続出場記録を俊介の盗塁で潰してしまったことも、分かりやすい失態だった
星野監督については、自分で有力選手を引き抜いて戦力を整えるGM的監督であり、セオリー重視の「動かない采配」も一貫性があるとするものの、生え抜きの岡田監督へはバントを嫌い過ぎるなど、ノムさんからすると意味不明の独自色を出していて、歴史的逆転からの逃げるような辞任など評価は低い
岡田監督は野村監督時代に二軍監督を務めていたが、何も引き継がれなかったのだ
対して一年目を五位で終えた和田監督に対しては、上本や大和を起用するなど「守りの野球」への志向を認めていた
しかし、問題となるのはフロントの姿勢が大型補強路線を継続していること。外野で福留孝介は引退する金本の後釜としても、西岡剛のポジションと役割は上本と丸かぶりする
2010年の城島の引退からFAで藤井彰を獲得し、2012年オフに日高剛を獲るのは、自前の正捕手育成を怠るものとして批判している
生え抜きの選手を上手く育成した原巨人や落合中日が、安定した力を保ったのに対して、その後の阪神は低迷し、育成からやり直す大手術を余儀なくされた

本書は悪口ばかりではない、阪神期待の若手(当時)も紹介している
まずは和田監督がノムさんに紹介した中谷将大。マー君と名前がいっしょだったことから覚えていたらしく、和田監督は「手足の使い方が新庄剛志に似ていて、球も遠くに飛ばせる」と評価してた
その割りに、和田政権下では99%二軍と言行不一致はなはだしいが、2016年の金本阪神始動ともに一塁、外野でスタメン起用されている
プロ初打席で満塁ホームランを放った森田一成も長距離砲候補に挙げられているが、こちらは一塁しか守れないからか早々戦力外! 低迷するわけである
藤浪晋太郎は当然として、同期の北條史也にも期待していて将来の4番候補とまで
もっとも選手が育つには、一定期間を同じ育成方針、起用を続けなければならないわけで、やはり長期政権は不可欠。広島カープは5年はやらせてもらえるから思い切った起用ができ、今のフィーバーにつながったのだ


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「アホ」がプロ野球を滅ぼす (ロング新書)
江本 孟紀
ロングセラーズ
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『球団と喧嘩してクビになった野球選手』 中野渡進

昔のやきゅつくだと、140キロ後半の速球投手だった。現実には、140台前半しか出なかったというのが意外


球団と喧嘩してクビになった野球選手 (双葉文庫)
中野渡 進
双葉社 (2014-03-13)
売り上げランキング: 71,033


四年間、実働1年間ながら、横浜には語り継がれる野球選手がいた。その名は中野渡進。歯に衣着せぬ男の半生
タイトルの「球団と喧嘩してクビになった選手」やや偽りあり。本気で喧嘩しそうになったのは、肘のリハビリを終えたあとに戦力外を通告された際であり、喧嘩したからクビになったわけではないのだ
自他ともに認める口の悪さが評判で、知らぬうちにフロントに嫌われたのはさもありなんだが(苦笑)、不思議と直接に被害を被った先輩や同僚に親しまれるキャラクターの持ち主。引退後に開いたもつ鍋屋にはいろんなチームの選手や野球ファンが集い、現役後の身の振り方を考える相談室の役割を担ったという
選手時代から料理には一家言あり、まるでもつ鍋屋になるために野球をやっていたかの如し……
が、少し調べたところ驚愕の事実を掴んだ。本書が出版された数ヵ月後に「もつ鍋わたり」が閉店していたのである

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今はもの作りの職人を目指しているという。本書は一区切りつけるつもりで書いたのだろうか

プロには四年間しかいなかったからか、当時の横浜ベイスターズのことについてはイマイチ分からない。中継ぎとして活躍した2000年には、98年の日本一メンバーが数多く残っていたものの、その後に谷繁をはじめ多くの選手が流出したことが触れられるのみである
球団の暗黒時代の告白を期待すると、肩透かしだろう
むしろ興味深いのは、高卒後の社会人時代のことだ
“ミスター社会人”西郷泰之との対談では、社会人野球の実態が赤裸々に明かされる
高卒で入社する人間の手取りは十数万、下手すれば10万を割る。その待遇で我慢するのは、プロの目にとまることを期待してだ
しかし野球チームを持つ会社からすると、有力選手が流出して戦力ダウンするのは避けたい。チームが都市対抗などで活躍することで、会社の知名度やモチベーションにつなげる狙いがある
そのために会社側はスカウトの連絡を選手に伝えなかったり、とプロ野球への入団を妨害するケースもあったそうだ。世話になった会社の慰留を突っ切って、プロへ行くのは尋常な覚悟ではできないことであり、会社を辞めてプロテストを受けた著者の勇気を社会人時代の仲間は称賛する
その一方で社会人野球には独特の一体感があり、熱烈な応援ともに負けると会社の顔に泥を塗ったと手厳しい反応に出会うことも
都市対抗野球独自の制度として、敗退したチームから同大会のみ、選手を補強できる「補強選手がある。西郷泰之東芝など三菱自動車以外のチームで都市対抗野球の優勝に貢献し、「優勝請負人」の異名を持ったそうだ
著者本人もさることながら、登場する有名選手がみな個性的。巻末の小宮山悟による中野渡評がやけに冷厳で、野球選手のいろんな側面が見られる一書である
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『メジャーリーグ とても信じられない話』 ロバート・ホワイティング

とにかく、オーナーも選手も監督もアクが強い


メジャーリーグとても信じられない話
ロバート・ホワイティング
文藝春秋
売り上げランキング: 689,173


ベースボールの歴史はアメリカの歴史である。『東京アンダーワールド』の著者が語る、日本人が知らないメジャーリーグの舞台裏
本書は文藝春秋の月刊誌「本の話」(2011年に休刊、WEBに移行)に連載されたコラムを収録しなおしたもので、著者のロバート・ホワイティング巨人の外国人選手クロマティの回顧録『さらばサムライ野球』など、日米の野球に関する本を数多く手がけている
扱われるのは、単に現行のメジャー30球団だけではなく、チーム数が膨らむ前の移転で消えたチームも含み、むしろ古き良き時代のベースボールに愛情が注がれている
かつてニューヨークにはジャイアンツ、ヤンキース、ドジャーズの三球団があり、本拠地が地下鉄につながることから、ワールドシリーズでの対決は”サブウェイシリーズ”と呼ばれた。しかし、より大きな球場と収益を求めるオーナーによって、ジャイアンツはサンフランシスコドジャーズはロサンゼルスへ移転する
拡大を追い求めるアメリカ球界は球団数を増やし、選手はFA権をきっかけに高額の年棒を掴む。各球団はそれに応じて、バカ高いチケットと多角化で対応する
メジャーリーグの歴史は資本主義の論理で突き進んできたのだ

一番ショッキングなのは、ジョージ・ブッシュとレンジャーズの関係
父親が大統領になると、その政治資金を出した企業グループにレンジャーズの買収をもちかけ、成功すると今度は新スタジアムの改装工事アーリントン市に要求する
メジャーでは球場の維持費を球団が地方公共団体に支払う必要がなく、払っても日本の球団とは比べ物にならないほどの低額。これがNPBとの資金力の違いの一因である
移転されてはたまらないアーリントン市はこれに応じて、なんと新球場の候補地にある私有地を強制的に土地収用する法案まで通してしまう
ブッシュはこのロビー活動によって、有名になり著名人の仲間入りをする
1994年にテキサス州の知事に就任すると、レンジャーズの株を買い足し、球団の活躍によって株価を爆発的に上昇。その株を売ったときには、投資額の25倍の利益を手にした。この資金によって、大統領選への突き進んだのだ
アメリカの民主主義ってば、きな臭く乱暴である

だいたい評判のいい日本人選手のなかで、ボロスカに叩かれている選手がいる。松井稼頭央である
著者のコラムが連載されていた時期には、ニューヨーク・メッツに所属し、日本人として始めてメジャーの内野手となった。開幕の初打席で本塁打を放つも、環境の変化に慣れず期待を裏切っていた
いまや、次期アメリカ大統領になってしまった不動産王トランプからも、「カズオはメッツに給料を返上すべきだ」といわれる始末(笑)。このおっさん、昔からこの調子だったのである
後にコロラド・ロッキーズになってから復権したので、追記としてフォローされてはいる
ホワイトソックスに入団した井口資仁の場合は、2005年のワールドシリーズ制覇に貢献したので、ギーエン監督の称賛がそのまま引用されて大絶賛
松坂大輔に関しても、やはりワールドシリーズへの貢献から、何種類もの変化球でカウントがとれるマダックスに喩えられている
ボストンでの松坂人気は本物だが、もともとが階級意識が強く、格差と人種差別が酷い街。松坂を称える声は、街の暗黒面を隠すスケープゴートであると指摘する
日本以上にメジャー球団とフランチャイズ都市の結びつきは濃く、その際どい部分を紹介してくれるのも本書の醍醐味だ


関連記事 『東京アンダーワールド』
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『サムライたちのプロ野球 すぐに面白くなる7つの条件』 豊田泰光

野武士よ、永遠なれ




21世紀のプロ野球はどうなってしまうのか? 西鉄ライオンズの“野武士”豊田泰光が今の球界へ提言する
初出が2003年5月の新書である。なんで読み始めたかというと、先月に豊田さんが亡くなってしまったからだ。ゲームブログで記事にしている球団経営ゲームで、豊田さんが選手として出現して喜んでいたら、まさかの訃報である。おもわず、某中古書店で本書を手にとってしまった
本書は今の球界(10年以上前のだけど)に辛口な批評と提言しつつ、西鉄ライオンズをはじめとする往年のスター選手との逸話を紹介するという、豊田さんの本ではおなじみの内容なのだが、時期的に巨人主導の一リーグ制導入が噂された最中であり、「球団数を減らすより、地方への進出しろ」2005年の近鉄・オリックスの合併から楽天による新球団誕生の流れを予見したような鋭い提言がなされている

日本の野球がつまらなくなったのはなぜか。冒頭では、それは巨人が「個」ではなく「組織」を主とする「管理野球」を導入したことが始まりとする
1961年川上哲治監督がフロリダのベロビーチでドジャーズの戦法を取り入れたことから始まり、それはⅤ9に続くが、相手のミス待ちになって選手の個性を押さえつけてしまうというのだ
組織野球はチームスポーツとしての成熟とはいえるものの、猫も杓子も同じことをやっていては確かに面白くない
とはいえ、今さら昔には戻れないので、豊田さんは前向きな攻撃的な提言をする

・球団収入を増やしたいなら、試合数を増やして地方の興行を増やす
・1リーグ制は論外。むしろ、球団数を増やして地方に底辺を拡大する
・球団を増やした上でプレイオフの導入
・外国人枠を撤廃し、国内野球レベルを上げる
・メジャーへの挑戦をしやすくし、出戻りにも暖かく迎える
・柄の悪い「私設応援団」を追い出す
・『プロ野球ニュース』の復活


球団数こそ増えていないが、プレイオフの導入はずばり実現。2004年にファイターズが札幌へ移転、2005年に東北楽天の誕生と、地方に本拠地を置く球団が増え、巨人との関係に頼らない地元密着型の経営スタイルが定着した
外国人枠に関しては2002年から変わらず、支配下登録に制限はなく1軍に投手・野手合わせて4人までとなっている。著者としては、レギュラーを即獲れる外国人選手は高い年棒を払わないと来れないし、成績を上げればより高いサラリーを求めてメジャーに戻るという計算なのだろうが、管理人は女子ゴルフの韓国人選手のようになだれ込んで定着する心配はあると思う
球団もチームの勝利としては優秀な外国人選手、興行的には日本人の生え抜きが必要と、チーム戦略が取りづらくなりそうだ

著者は2001年に「野球を大切しなくなった」ことを理由にフジテレビと絶縁した
『プロ野球ニュース』は2001年3月に終了し『すぽると!』が始まった。野球主体から、サッカーなどのその時に注目されているスポーツを軸とする番組作りに変更された
「スポルト」は「スポーツ」のイタリア語であり、セリエAで活躍していた中田英寿から「サッカーを流すのに、なぜ『プロ野球ニュース』か」と指摘されたのが始まりらしい
プロ野球の中継に視聴率が取れなくなる時代での合理的判断ではあるのだが、野球解説者たちに局側から「これからはいろいろなスポーツを扱うジャーナリストを目指すべき」とお達しがあったという
著者の怒りは野球を深く語れる場所がなくなったのと同時に、多ジャンルにいっちょ噛みするタレント的な解説者が跳梁する事態であり、スポーツ番組は普通のバラエティ番組に成り下がってしまった
さらには、口だけは調子のいいフジテレビの制作陣である。解説の日に「誰がゲストがいいか」聞かれ、永六輔を頼んだら放映の前日に「連絡しましたか」と逆に聞かれたという(呆)。ディレクターからしてプロ意識がないのである
スポーツ番組がバラエティ化する流れから、大手プロダクションに所属しないと仕事がもらえないとも言われ、どこかのテレビ局では大手プロにたかり打ち上げの資金からベンツの無心など癒着しきっているという
怒れる著者は自分が死んだら『遺言』として、全部吐き出した暴露本を書いてやると息巻く!! 実際に亡くなった今、本当に出るのだろうか
最後には、2002年に大リーグとやる気のない交渉をして、近鉄球団との契約に利用した中村紀洋に大喝! 「おまえはもう死んでいる」と某有名漫画の台詞を引用した宣告は、その後の彼の野球人生を予見したといえよう


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オレが許さん!
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豊田 泰光
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『日本人よ!』 イビチャ・オシム

七年前の言葉がグサリ!

日本人よ!日本人よ!
(2007/06)
イビチャ オシム

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2007年に日本代表監督に就任したイビチャ・オシムによる、マスコミ、サッカーファンに向けたメッセージ
監督就任がドイツW杯での予選敗退による衝撃が冷めやらぬに発表されたので、その敗戦を受け止めて、日本サッカーの現状をどう考えるべきかに紙数が割かれている
当時、オシムが唱えたのは、日本サッカーの「日本化だった
サッカー界では、優勝したメジャーチームのスタイルを模倣する傾向があるが、バルセロナを目指したからといってバルセロナになれるわけではない
そもそも選手の条件が違うし、そのスタイルが次のワールドカップまで通用するとは限らない
戦術はトレンドではなく、そこにいる選手の性質によって決まる。2014年にいたっても耳の痛い至言である

オシムの語るところ、予選敗退という結果は経験不足という言葉では済まされない
W杯を連続三回も出れば、経験から学んで糧にできないのは怠慢なのである
日本の選手は海外に比べフィジカルに劣り、1対1の局面で不利は否めないが、優れている部分もある
ひとつは優れた「機敏性で、相手に自由を与えないために絶えずプレッシャーをかけることができる
また、機敏さにともない、刻々と変わる状況に対応する「流動性も持ち合わせていて、ヨーロッパでは「日本人のマークを外すことは決してできない。いつも君の隣に一人いるからね」という冗談もあるそうだ
相手に自由な時間を作らせないことで、不利な1対1の状況を避けて、相手の個人技を無力化できる。このため、ヨーロッパの選手は必ずしもJリーグで活躍できないという
日本人にはフィジカルで負けていても、それを補う長所を持ち合わせているのだ

俗にいう決定力不足については、Jリーグでの外国人FWの多さを上げる。イタリアやイングランドでは、自国のリーグで優秀な外国人FWと自国の有望株を併用して経験を積ませ、エースストライカーの育成に務めている
フランスのように、国立のアカデミーで育てるケースがあり、計画的な育成が行われているのだ
日本人の大きな弱点として挙げられるのは、「言われた以上には動かないこと」
俗に言う指示待ち人間なわけだが、その原因が「全てが整えられた社会で育ったためとあっては、なかなか解消できるものではない
社会の流動化で一昔前より自分で判断できる人間は増えてはきているものの、言葉によるコミュニケーションの不足など、今年のW杯における問題が日本人の課題にもなっている


考えよ! ――なぜ日本人はリスクを冒さないのか? (角川oneテーマ21 A 114)考えよ! ――なぜ日本人はリスクを冒さないのか? (角川oneテーマ21 A 114)
(2010/04/10)
イビチャ・オシム

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『采配』 落合博満

球界を代表するガンダムファン

采配采配
(2011/11/17)
落合博満

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八年間に四度の優勝とドラゴンズ53年ぶりの日本一を達成した落合博満。その言葉から「仕事」に対する向き合い方、人生を闊歩するための秘訣を学ぶ
出版元がダイヤモンド社なので、監督生活の回顧というよりビジネスマン向けの自己啓発の体裁を取っている
スポーツ関係者の本はどうしても間に立つライターの存在を前提せざる得ないが、ぶっきらぼうで端的な言葉遣いはかなり原型を留めているように思える
野球から営業マン向けての提言も、本人が東芝府中で五年間勤めた経験があって、すこし感覚が古風なもののリアリティがあった
現役、監督ともに頂点を極めた人だけあって、基本的には「自分を救うのは自分だけ」という「強い個人」を求める“苦い良薬”である

投手力を中心とするオーソドックスな守りの野球してきた割に、いろいろ物議を醸してきた落合監督
最大の事件は、2007年の日本シリーズ、完全試合を目前にした山井降板だろうか
記録より勝利を優先した采配として賛否両論が渦巻いたが、本書では山井が4回でマメを潰し出血していたこと、右肩痛でCSを回避していたことから、森繁和ヘッドコーチが確認し岩瀬への交代を決めたとしている
浅尾というセットアッパーがいながら8回まで引っ張ったのは、山井の完全試合を願っていたからこそだ
完全試合の状況を引き継いで登板した岩瀬があまり評価されないことに憤慨しており、前人未到の300セーブに対する扱いの薄さもスポーツマスコミの退潮と嘆いている
監督一年目の開幕投手を川崎憲次郎に委ねたのは、怪我で苦しみ移籍以降、出番ゼロの投手にすらチャンスを与えることで、チーム全体の活性化を図るのが狙いだった
川崎憲次郎は2003年オールスターのネット投票で一位になった川崎祭の犠牲者(!)であり、管理人はそれに対するリアクションも含んでいると疑うが考えすぎだろうか

落合野球において欠かせないのが、投手について全権を任された森繁和コーチだろう
森コーチは、単にシーズン中の中心スタッフであるのみならず、自らドミニカに渡って選手のスカウトを行っていた
それはマキシモ・ネルソン、エドワード・バルデスなどの投手だけでなく、タイロン・ウッズの後釜であるトニー・ブランコの獲得までに関わっていたのだ
野手への指導はコーチに対しても自分の考えを優先させても、自分の及ばない範囲はその道の達人に任せきる。八年間、この関係が続けられるのもすごい話だ
メディアでは“オレ流”で報じられるものの、本書ではすべては堂々たる模倣であるであると喝破する。野球技術も「自分がいいと思うものを模倣し、反復練習で自分の形にしていく」ものであり、自己流のプライドは一流から遠ざかるとする
「大切なのは誰が最初に行ったかではなく、誰がその方法で成功を収めたかだ。」という言葉は、あらゆる分野で通用するはずだ
オリジナリティにこだわる意識は歴史への軽視と共通し、「歴史を学ばないということは、その世界や組織の衰退につががる」「歴史を学ぶことは、同じような失敗を繰り返さないことにもつながる」のだ


参謀―落合監督を支えた右腕の「見守る力」参謀―落合監督を支えた右腕の「見守る力」
(2012/04/06)
森 繁和

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『ラミ流 How to succeed and be positive』 アレックス・ラミレス

アイーン

ラミ流―How to succeed and be positiveラミ流―How to succeed and be positive
(2009/09)
アレックス ラミレス

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ラミちゃんがどういうことを考えて野球に取り組んできたのか。日本で10年以上中心選手として活躍し続ける彼が半生と哲学を語る
現役のプロ野球選手なのだから暴露本的なことは期待していなかったけど、自分自身のことはけっこうぶっちゃけている
日本に来た理由は、パイレーツでコーチにスタンスを変えられてスランプに落ち、元に戻すといったらスタメンから外されたのがキッカケ。レギュラーが確約されていない環境で、家や車のローンの返済に追われることになり、日本から提示された年俸が魅力的だったからだそうだ
来日当初は、一年でアメリカに帰るつもりだったらしい(苦笑)
しかし、日本の暢気な環境(すごく褒めてくれます)が水に合い、一年また一年と日本にいることになった。現実的には家族が馴染んでくれたのが大きかったようだ
彼が日本に適応できたのは、野球をベースボールより低く見ず、その手法に敬意をもっていたから。母国ベネズエラからアメリカに来たときの経験から、まず現地の習慣を尊重する姿勢ができていた
自らの経験に固執せず、新しい環境に腰を低くして適応する。これぞ、学ぶべきラミ流だ

ラミレスが野球に取り組むときに強調するのは、準備」という言葉だ。くしくも野村監督が多用する言葉でもある
彼の野球観では野球はマインド・ゲームであり、七割はメンタリティー(思想・知力・精神力)で決まり、フィジカル(肉体)は残りの三割に過ぎない
メンタリティーで優位に立つには、気分的に押されないことももちろん、相手投手の投げる球種・傾向を研究し「準備」しておくことが大事となる
十分な「準備」があったればこそ、メンタルで相手を呑むこともでき結果もでる
日本では捕手が投球を組み立てるので、投手より捕手の傾向を読むことが重要で、手強い捕手の例として矢野輝弘(現・矢野燿大)を挙げていた
「準備」は日々の積み重ねであり、それがいざという時の集中力にもつながる。「準備」の習慣化こそが成功の秘訣なのだ

メジャーリーガーが日本にやってきて戸惑うのは練習量の多さで、日本のファンが観ても外国人の彼らが合理的に思えるときがある(苦笑)
しかし、ラミレスはそうした練習を一種の「修養と見ている
失敗したときにアメリカの選手なら「次は大丈夫」と言い聞かせて終わるところ、日本の選手は練習すればするほど上手くなると信じているからさらに練習する
一見、過度なフィジカルの練習に見えるが、実は日本人なりに自信を取り戻すメンタル訓練であるのだ
日本通算12年で1993安打、378本塁打を記録していて、巻末に掲げた目標の「2000本安打・400本塁打」に今年は王手がかかっている。阪神以外では、ラミちゃんを応援するぞ
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『あ~ぁ、楽天イーグルス』 野村克也

ノムダスを読むのは久しぶりです

あ~ぁ、楽天イーグルス (角川oneテーマ21 A 110)あ~ぁ、楽天イーグルス (角川oneテーマ21 A 110)
(2009/12/15)
野村 克也

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本書が出版されたのは、野村監督が楽天を追われた2009年末で、冒頭から楽天球団に対するボヤキが炸裂する
タイトルが阪神タイガースのは「あぁ」だったのが、あ~ぁ」となっていることに万感の想いが込められているのだ
が、球団はともかく「選手、ファンには感謝」が本音。球団初のAクラス、リーグ二位の躍進をもたらした野球哲学、貢献した選手たちの成長ぶり球団経営への冷静な分析があって、ノムダス本としての質も高い
抽象的な話が少ない分、以前出された本と被るところが少なくて、新鮮に感じられた
ただ話のもって行き方が、スワローズが良くて対照的にタイガースが悪く、楽天は虎よりはマシという格好なので、虎ファンの管理人は苦笑いせざる得ない部分が多かった

虎ファンなので目に止まるのは、タイガーズのネタ

 もう時効だからはっきりいうが、当時の阪神では、目をつけていたAという選手がめでたく入団すれば、担当のスカウトに30万円のボーナスが支払われていた。安月給のスカウトにとって、その額はバカにならない。したがって、ボーナスを得るために、確実に入団することができる、いわば獲りやすい選手ばかりを指名するようになる。つまり、ほかのチームなら見向きしないような選手ばかりが入団することになるのである。
(中略)
「あいつら、何を考えているんだろう」
それくらい、ほかのチームのスカウトからも阪神のスカウティングはバカにされていたのである。(p40-41)

これはいちおう、スワローズの監督時代(1990~1997年)から阪神監督就任(1999年)までの話
この頃の阪神は1992年に発作的(!)に二位に浮上したものの、それ以降四位から最下位を彷徨う真の暗黒時代。ドラフトでも、あまり競合する有望選手を獲ろうとしなかった
入ったときだけ評判となり、消えていった選手が何人いたことか(ドラ1野手でモノになったのは今岡くらいか)
その原因はこんな馬鹿げた慣習だったのだ

そして、去年FA移籍してきた「男前」には

 私が楽天の監督になったとき、主にマスクをかぶっていたのは藤井彰人だった。彼はキャッチングの技術はすばらしい。一流だ。ところが、彼は鈍感なのである。
 キャッチャーに一番求められるのは、観察と洞察である。・・・(略)・・・そこが藤井には欠けていた。
 また、彼には責任感と使命感も足りなかった。なによりピッチャーの長所を引きだそうとする意欲に欠けていた。・・・・・・
 藤井もまた、近鉄の残党である。「勝つ」ことを軽視するチームで育った。そういう体質はかんたんには抜けない。そこで私はルーキーの嶋を鍛えることにしたのである。(p116)

城島の穴をしっかり補った「男前」にノムさんはどういう評価を下すだろう
今回の特徴のひとつが近鉄-エゴイスト論で、近鉄出身の選手は個人の成績を追いかける傾向があり、チームの雰囲気を乱したり貢献をしないというもの。西本幸雄監督が人間教育を怠ったからだとまで言う
何やら、昔の南海-近鉄の因縁を感じてしまうが、指導者として成功した出身選手が少ないのはたしかに事実か
西本さんに関しては、「鉄拳」を介した教育であったがゆえに、チームに哲学として残らなかったといえそうだけど

自分の部下たちの活躍をもって野村哲学の浸透とするので、そのあまりの手前味噌には微苦笑を禁じ得ない
それを許されるほどの実績と影響力を誇る人間であるのは間違いないが、だからこそ顕示欲を抑えればもっと良く見えるのにと思う
まあ、今なお講演と語録本で稼ぎまくる出しゃばり振りも含めて、ファンにはご愛敬かな
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『なぜ阪神は勝てないのか?』 江夏豊 岡田彰布

CS進出を逃した今年の阪神タイガース。その敗因を求める対談と思ったが・・・

なぜ阪神は勝てないのか? ――タイガース再建への提言 (角川oneテーマ21 A 106)なぜ阪神は勝てないのか? ――タイガース再建への提言 (角川oneテーマ21 A 106)
(2009/09/10)
岡田 彰布江夏 豊

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実のところ真弓阪神については最初だけ。ご両人とも気を遣っているのか、ファンが感じるレベルの話で終わっている
新書にありがちなことだけど、タイトルはただの煽り文句。今の阪神を引き合いに出しつつ自分たちの野球観を語ろうという内容なのだ
一応、今の阪神を分析をするんだけど、昔の暗黒時代に話が行っちゃって「昔よりはマシやろう」という結論になるんだな(笑)

それでもはっきり戦犯扱いされている人もいて

江夏 そもそもオマリーというのは何のために給料を払って海外に置いとるのかがわからん。阪神はなんと金のある球団なんやなあと思っているけどね。
岡田 これも裏話ですが、オマリーは05年限りで実はクビだったんです「オマリーをもう辞めさせてくれ」と我々が言って球団のOKも出ていたんですわ。(中略)てっきり球団が解雇しているんやと思っていたら、06年の春のキャンプにひょっこりとオマリーが来てるんです。ビックリしましたわ。「なんでオマリーが来てるんや?」とフロントに聞いたら「優勝したからオフが忙しくてクビを言うのを忘れた」と(笑)。これほんまの話です。どないなってんねんですわ(p24-25)

ひどい話である(笑)
江夏は週刊プレイボーイの連載でちょくちょく星野SDのことに触れていたが、ここには出てこず
ちょっと寂しいなあ

どんでん氏は対談がオリックス監督が内定する前だったからか、真弓監督はさておきタイガースの選手、コーチには言いたい放題
若手と言われる桜井はもう中堅で、他の球団ならクビにされてもおかしくない成績だとか、あるコーチはピンチになると貧乏ゆすりするとか、もうタイガースに戻る気がないの?とも思えるほど(笑)
チーム愛ゆえなんだろうけど、野村監督顔負けの毒ガスなのである
こういう発言を聞いて思うのは、想像以上にワンマン監督だったということ。コーチの能力を辛めに見積もって判断していたことが分かる
このやり方が成功していたことを考えると、真弓阪神の伸び悩みは真弓監督の分権主義、余りできないコーチの意見を聞きすぎたということなんだろう

とにかく岡田前監督はようしゃべるわ(笑)
新井をFAで獲るときに、広島が赤松を人的補償で獲るだろうと分かっていてプロテクトを外したという話は初めて聞いた。捕手の狩野か外野手の赤松かのどちらかとなって、狩野を残したとか
金本をプロテクトから外す作戦は東スポのネタだと思ったらそういう案も出ていたようで驚いた(笑)
個人的には左投手の一人ぐらい広島にやって、脚の速い赤松を残しても良かったと思うんだけどなあ続きを読む
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