オカルト要素がたぎってきた!
<第13章 物語って何よ>ラッキー7社に7000万ドルを手にした
ミッチェム兄弟が来社し、社長と
クーパーに
BMW(!)などのプレゼント。この展開に
アンソニーは驚いて、
兄弟の商売敵トッド・ダンカンに報告するが、「一日でケリをつけろ」と迫られる
ダギーの家には、BMWとともに
ジム・セット(ジャングルジム!)が届き、妻子を泣かせるのだった
一方、モンタナ州西部では、
レイを追って
黒クーパーが地元ギャングのアジトに現れる。そこのボス、
レンゾはアームレスリングの元チャンピオンで、初めて来た者には必ず勝負をして、14年間無敗を守ってきたという
しかし黒クーパーは平然と勝負を買って、
レンゾの腕をボキリ! マッハパンチで相手の頭蓋ごと割ってしまう(ケンシロウかな?)
レイを脅すと、
フィリップ・ジェフリーズに殺すよう依頼されたという。会ったことはないが、
ダッチマンという店にいると言われているらしい
そして、レイは
黒クーパーの死体に緑の指輪をはめろと指示されたらしく、黒クーパーはレイにはめさせて撃ち殺すのだった
このギャングの一団はマジックミラー越しにこのやり取りを聞いていたのだが、その中の一員に
リチャード・ホーンの姿が! どう絡んでくる?
*情報屋のレイ・モンローがジェフリーズに「例の場所におびき寄せて殺す」と言っていたのが、まだ黒クーパーの傘下にないこのグループだったらしいラスベガス市警では、
クーパーの指紋が
サウスダコタの刑務所を脱走した黒クーパーと、
失踪中のFBI捜査官と一致したとの検査結果を知らされるが、
刑事たちは検査ミスと見なして報告書をほかしてしまう
そこへ、
アンソニーが慌てて相談に押し付ける。不正をするのに懇意になっていた刑事に、
毒殺用の薬物を相談に来て、購入を頼む
翌日、BMWで出勤したクーパーをコーヒーに誘うが、
あまりに無邪気な彼に罪の意識を苛まれ、
社長へこれまでのことを告白。ダンカン・トッドや不正に関わる刑事2名を打ち明けるのだった
*セーラ・パーマーは、リピートするボクシングの試合を知らぬかのように見続ける。最初の話のほうでも、肉食動物が草食動物を捕食する動画を見ていて、取り憑かれた悪霊の本性が透けてみえるオードリーとチャーリーは結局、ロードハウスには行かないようで。
チャーリーは「ゲームをやめないと、君の物語も終わるぞ」。
オードリーは「物語って何よ? 川通り沿いに住んでいた少女の物語のこと?」彼女は情緒不安定になって、泣き出す。いったい、この27年間に何があったのか
ロードハウスでは、
ジェームズが懐かしい
‟just you”を披露。聞いていた
ドナ・ヘイワードが頬を濡らすのだった
*チャーリーの「君の物語も終わるぞ」は、けっこう重要な台詞。『ファイナル・ドキュメント』によると、オードリーは父ベンジャミンの手を離れて美容院を成功させており、ここ最近は情緒不安定で引きこもりだが成功者と言っていい人生だった。チャーリーはそれが台無しになるぞ、と言っている
しかし、オードリーは「通り沿いに住んでいた少女の物語のこと?」と返す。オードリーはチャーリーと同じ空間にいながら、違う世界に住んでいるように噛み合わない。「通り沿いに住んでいた少女」は、金持ちの娘オードリーではなく、おそらくローラ・パーマーのことだと思われる
『ローラの日記』で、似たようなフレーズがでてきていたのだ
<第14章 私たちは夢見人のよう>まだサウスダコタにいる
ゴードンは、
ツインピークスの保安官フランクに電話をかける。そこで失われたローラ・パーマーの日記に、二人のクーパーについて書かれていたことを知る
アルバートはタミーに
「ブルーローズ」結成のきっかけとなった1975年の怪奇事件を紹介。
ロイス・ダフィーを捕まえようと、部屋に突入したところ、一人が銃で撃たれて死んでおり、一人が銃を持っていた。それは
両方ともがロイス・ダフィー!! そして、ダフィーは殺人を認めず、裁判前に首を吊ったという
それを
タミーはまるで「化身(トゥルパ)」と呼ぶ
*トゥルパはチベット仏教の概念「応身」のことで、転じてオカルトの神智学にて人々のオーラから生成される思念形態を指すとかそこへ
ダイアンが入室し、ゴードンはクーパーとの最後の夜で、ブリッグス少佐の話題が出たかを聞く。ダイアンは渋々ながら、それを認めた
そして、
少佐の体から出た指輪のことに触れると、
ジェイニー・Eが自分の異母妹ジェーン・ジョーンズ(旧姓エヴァンズ)と同名で、
その夫の名がダギーだと驚く
ゴードンはさっそく、
FBIのラスベガス支部へ
ダグラス(ダギー)・ジョーンズを探すように依頼。さらに、ゴードンは昨晩見た夢について話す
それは
モニカ・ベルッチとパリでコーヒーを飲むという、一見ふざけた内容なのだが(苦笑)、そこにはクーパーも違う建物にいた。そして、
モニカから「私たちはみんな夢の中を生きているようなものなのよ」「でも、その夢を見ているのは誰?」と哲学的な問いかけを受ける
そして、ゴードンが振り返ると
27年前のゴードンがいて、クーパーから夢についての相談を受けていた(劇場版の映像!)。
失踪中のフィリップ・ジェフリーズが姿を現し、
クーパーに対して「これを誰だと思う?」と問いかけたという
アルバートも忘れかけていたその光景を思い出す
*モニカ・ベルッチの言葉から、”胡蝶の夢”の故事を思い出したけど、あれは「夢は夢、現実は現実でそれぞれ肯定、どちらが真というわけではない」というのが荘子の結論。それがツイン・ピークスに影響するかは謎
フィリップ・ジェフリーズが、劇場版でクーパーを指して「こいつは誰だと思う!」と警告したのは、未来の世界で黒クーパーの存在を知っていたということだろうか保安官事務所では、ブリッグス少佐の件で呼び出された
チャドを
緊急逮捕。罪状ははっきりしないが、
フランクは数か月間、馬脚を露すを待っていたようだ
後顧の憂いがなくなったところで、
フランク、ボビー、アンディ、ホークの面々で、
‟ジャックラビットの宮殿”へ出発。かつて
少佐が務めていた基地跡から、255ヤード東へ行くと、
不思議な霧が立ち込めた場所にでくわす
そこに横たわるのが、
真っ裸の目を潰された女! 異空間でクーパーを救った
‟内道”(ナイド)だ。彼女の声にならない声を聞くうちに、ゴードンが出くわしたような
次元の渦に出くわす
それを見つめ続けた
アンディは、巨人のいる異空間へ! 巨人は「消防士」と名乗り、天窓を開く。白く濁ったそれは黒くなって
、NYで現れた怪物など様々な怪奇現象などを見せて、アンディを地上へ戻したのだった
他の3人も記憶こそないが、似たような体験をしたらしく、何か追われているとおぼしき
ナイドを連れて保安官事務所で保護する
彼女は留置所に入れられるが、そこには先ほど捕まった
チャドと、
顔に奇妙な傷と黒いゲロを吐く男がそれぞれ違う牢屋に入れられているのだった
*「巨人=消防士」がいるということは、そこにホワイトロッジへの入り口があったということ。黒クーパーによって傷つけられた○○アンが、ナイドとしてホワイトロッジに匿われていて、クーパーの準備が整うのを見計らって現世に送り返されたというのが妥当かグレート・ノーザン・ホテルでは、ガードマンをしている
ジェームズが
同僚の若者フレディと話していた。
緑の手袋をはめるその青年は、ロンドンのイーストエンドの生まれで、手袋も酔っぱらったときに
巨大な渦に吸い込まれ、
巨人から「片手だけの手袋を買え」「それを手につければ、途方もない力をする」と言われる
さっそく言われた店へ行ってみたが、店員から開封された品物は売れないと強硬に反対される。代金だけ置いて持ち去ると、その店員は泥棒扱いでしつこく追いかけてくる。そこで
手袋をはめて一撃を食らわすと、なんと、店員の首ごと折ってしまったという(爆)
仕方なく、巨人のいう通り、アメリカ行きの便に乗りにいくとすでにチケットを用意されていたとか。巨人いわく、
ワシントン州のツインピークスへ行けば、「そこで運命を見出す」。最後まで聞いてあげるジェームズはいいやつだわ
*ジェームズはボイラーから不思議な音を聞く。ボイラーというと、異界でのジェフリーズを思い出せる。異界の住人として安定した彼は、各地のボイラーを通してアンテナを張っているのであろうかエルクズ・ポイント・バーで
セーラ・パーマーが酒を飲んでいると、よほど女に飢えていたのか
太っちょの男が言い寄ってくるあまりしつこいのでとセーラはなんと、
顔面をマスクのように剥がし、その中の空洞と怪物の歯を見せた! そして、男に一撃を浴びせると、頭にえぐるような傷を作って即死。セーラは悲鳴をあげて見せて、店長にすがって見せるが……
なんてこったい、いつから彼女に憑りついていたのやら
*「赤い部屋」のローラが外した顔からは光が漏れていたが、セーラの中には怪物が隠れていた。手口はウッズマンに近いロードハウスでは、何気ない会話に
ティナとビリーの名が。
ビリーはオードリーの大事な存在(息子?恋人)で、
ティナはチャーリーが電話してた相手で
ビリーがつき合っている人妻らしい。断片的な情報が妙につながってきた
*話しているのはティナの娘で、ビリーは年上の人妻をこますのがうまいらしい
それはともかく、その娘の話すビリーの様子が異様。180センチの柵を飛び越える跳躍力と、別の生き物が乗り移ったような動き。”ボブ”とは違う別種の悪霊が取り憑いたかのようだ
保安官事務所の留置所に入れられた、顔が傷だらけの男(役名Drunk)との符号が気になるが、関係は不明さらに記事が長くなってしまった(汗
話も佳境に差し掛かってきて、いろんな事象が、ツインピークスという土地に吸い込まれるように関わってきて、書かざる得ないのだ
旧作の登場人物の出番が増えてきたのも、追いかけてきたファンとしては嬉しいところ。
ボビーとシェリーの関係に終わった感があるように、
ノーマとエドとの関係も違う男が間に入って、男どもには哀愁が漂う。悲しいなあ
次回
【DVD】『ツイン・ピークス リミテッド・イベント・シリーズ』 第15章・第16章前回
【DVD】『ツイン・ピークス リミテッド・イベント・シリーズ』 第11章・第12章