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【配信】『魔法少女まどか☆マジカ』  第10話~第12話

まどかは阿弥陀如来


<第10話 もう誰も頼らない>

心臓病を患う暁美ほむらは、転校初日に保健係の鹿目まどかに連れられ、初めて名前で呼び合う関係に喜ぶ。しかし「ワルプルギスの夜」を迎えた時に、まどか巴マミも失ってしまう
その結末にほむらきゅうべえと契約を交わし、タイムリープの能力を身につける
2周目のほむらは、まどかを守ろうと積極的に魔法少女として頑張るが、まどかは「夜」に勝利するも、魔女になってしまう
3周目以降は、きゅうべえの悪巧みに気づき、魔法少女同士で協力しようとするが、さやか魔女化したことから、マミが絶望し殺し合いに発展。「夜」相手にまどかと戦うも相討ちの形となって……

ほむらがいかにして、クールな魔法少女となったかが描かれる回
それぞれの周回で、他の4人の魔法少女と違った知り合い方をしていて、エピソードが凝縮されていて濃い!
きゅうべえソウルジェムを得る代わりに、叶える願いの種類は任意で選べないらしく、自分を出し抜く能力を許してしまったようだ
タイムリープものに関する問題の数々、なんで時間はもどっても記憶が保たれているのかとか、いろいろあるけれど、彼女の人格がいかに作られたかというドラマとしての完成度は見事


<第11話 最後に残った道しるべ>

きゅうべえは、ほむらがやってきたタイムリープを見抜き、それこそがまどかの秘める膨大なエネルギーの原因だと指摘する。「まどかを守りたい」ということを根拠に何度もタイムリープしたがゆえに、因果の鎖がうんぬんかんぬんなのだ
美樹さやかの葬式はしめやかに営まれ、周囲の人間にも衝撃を与える。ほむらまどか「ワルプルギスの夜」のことを告げて、ついに自らの秘密についても教えた
その夜、役所からスーパーセル(嵐)による避難指示が出て、まどか一家は学校へ避難。ほむらが一人で戦うことになるが……

まどかが世界を変える存在にすらなってしまうことには、こじつけの感は否めないが、それぐらいの理由づけをしなければ設定の空白は埋められない
ほむらが放っておけず、まどかは避難所を抜け出そうとするが、ここで母との対話。理想的な家族を描くのは、魔法少女物の伝統で、こういうシーンがはっきり描かれるから、まどかのその後の行動が趣深いものになる。伝統の強みである


<最終話 わたしの最高の友達>

「ワルプルギスの夜」ほむらは力尽きようとしていた。まどかの抱えるエネルギーを増やさないためにもタイムリープは使えない……といったところで、まどかきゅうべえと現れる。「私、魔法少女になる!」
彼女の願いは、全ての魔女を消し去りたい。過去、現在を含めた魔女をきゅうべえはそれを「ルールそのものを破壊しかねない」と言いつつ、契約してしまう
神々しいまでの存在になったまどかは、世界各地で苦しむ魔法少女へ手を差し伸べ、魔女になるまでにソウルジェムを回収していく
やがて、まどかは超越的な存在になって、世界中の祟りを引き受けて……

いわゆる神様エンドだった
魔女の源である魔法少女そのものを消さないのは、今までの社会の発展を否定できないことと、きゅうべえのエネルギー回収を認めるといった、各方面で角が立たないラインだからであり、周囲に気を遣うまどからしいベストな願いだったのではなかろうか
自分の存在をこの世から消すというのが味噌で、希望が絶望に代わって魔女を生むのであれば、希望を消すのではなく願う主体である自分の方を消すことで、最悪の魔女にならずに済ますという究極の解決法。ここまで自分を捨てきるヒーローは今どき、なかなかいない
超常的な立場から、衆生(他の魔法少女)を救うというのは、仏教の阿弥陀仏に近い
もっとも何から何までうまく行くわけでもなく、上条との可能性を失ったさやかは魔法少女として成仏(!)する。そして、ほむらたち魔法少女は、魔女の代わりに現れた魔獣と戦い続けることになり、きゅうべえは魔獣から出る祟りエネルギーを得ているようだ
その後、劇場版が作られたように、続編含みのラストなのであった


シリーズ全体を総括すると、サブカル界隈で話題になったのが分かる珠玉な作品というしかない
正直、管理人は少女を主役とした作品にのめり込めないタイプなのだが、いろんなヒーロー物が抱えていた課題に真摯に取り組んでいて、彼女たちの選択を追いかけざる得なかった
魔法少女が転じて魔女になるというのも、不死者が亡者に落ちていくゲーム『ダークソウル』のシリーズを想起させて、「繰り返し」「リピーター」という発想は、ゲーム世代からすれば身近なものだ。失敗を繰り返して突破口をみつける(トライアンドエラー)という、ほむらの戦いも、輪廻を突破して負の連鎖を断ち悟り(グッドエンド)に至るというゲーム体験と大乗仏教がリンクさせたかのようで、この作品はいろんな壁を突破している
惜しむらくは深夜アニメということで、本来届けるべき若年層が広まったのかどうなのか
スマホからアニメ外伝→新劇場版と展開されているけれども……


前回 【配信】『魔法少女まどか☆マギカ』 第7話~第9話

関連記事 【今さらレビュー】『ダークソウル リマスタード』



【配信】『魔法少女まどか☆マジカ』  第7話~第9話

きゅうべえ「大人は説明しない!」


<第7話 本当の気持ちと向き合えますか>

魔法少女の秘密を知った美樹さやかは、きゅうべえをなじるが、もはや元の体に戻れず寝込んで学校を休んでしまう
そこへ笹倉杏子が訪れて、さやかを教会跡に連れ出す。杏子は自らが魔法少女になった理由、教会を追放された父親が宗教指導者として復帰して欲しい願いだったことを告白する
良かれと思ってやったことだったが、真相を知った父親は絶望して、杏子を残して一家心中したという
その過去から、もう自分の力は自分にしか使わないと誓い、さやかにも「自業自得の生き方」を勧める
それを一種の開き直りと見抜いたさやかは、「人のためにしか使わない」と弾く
なんだかんだいい影響があったのか、さやかは翌日、学校へ行くが、友達の志筑仁美に幼なじみの上条恭介と付き合いたいと告白されて……

きゅうべえが徐々に本性を現した。ソウルジェムの秘密に関しては、「説明を省略した」「聞かれなかったから」と詐欺師のようなことを言い、戦いのために痛覚を軽減していることに対しては、実際の戦闘の痛みを体感させて、ソウルジェムの有り難みをさやかに思い知らせる。とんだサイコパスである
杏子さやかに心を開いたのは、言葉とは裏腹に仲間を欲しがったからだが、それを断るさやかの返しは、彼女のキャラクターからすると大人すぎるか
しかし、復帰したさやかに待っていたのが、友達の仁美上条に告白するという現実。先に告白することができないのは、魔法少女の秘密もさることながら、杏子の奇跡が他人を不幸にした話を聞いてしまったからだろう
さやかは壊れない肉体を生かして、力押しの戦いを仕掛けていくが…


<第8話 あたしって、ほんとバカ>

さやかはごり押しの戦いで魔女を倒した。しかし、杏子の助けを借りたことから、グリーフシードを杏子へ渡してしまう
上条との未来を失った彼女には、「魔女を殺すため以外に意味がない存在」と自分を貶める。それを慰めるまどかには、「私を助けないなら、私と同じ境遇になりなさい」と突き放してしまう
ほむらは自宅で、杏子ワルプルギスの夜について会談。そこにきゅうべえが侵入して、「美樹さやかの消耗が早い」と警告した
さやかは自宅に帰らず、上条と仁美のデートを見張っていた。そして、使い魔と戦っていたところでほむらと出会う
ソウルジェムの汚れを指摘するほむらに、さやか「あんたたちと違う魔法少女になる」と言い返し、「(ほむらが)何もかも諦めている」「私のために言っているんじゃない」ほむらもそれを認めて「まどかのため」と、汚れていくさやかを倒そうとするが……

さやかへの最後のひと押し(?)となる、暗いバス内で男たちが交わす会話が、この作品の魔法少女というものの位置づけをメタ的に語っている
ホストとおぼしき男が、キャバ嬢に金を貢がせて自慢しているのだが、それはきゅうべえが魔法少女にしていることそのものだ。甘い言葉で勧誘し、ひとつの願い(お金)と引き換えに、きらびやかな衣装を着て“お仕事”するものの、いつか汚れて消えていく。魔法少女は風俗の世界と似たところがある。それが直接的に表明されたのに驚いた
男たちの語る女を利用し尽くす姿勢は、退院しても連絡ひとつしない上条と重なり、さやかは「こんな世の中を守る価値はあるのか」と絶望するのだ

さて、まどかきゅうべえに戻す方法はないかと聞くが、「まどかには宇宙の法則すら変える素質があるから」と魔法少女へと誘う。契約を交わそうとした矢先に、ほむらきゅうべえに銃弾を叩き込む
復活したきゅうべえは、ほむらの能力が「時間操作の魔術」と指摘。ほむらきゅうべえの本当の正体をインキュベーターとする

インキュベーターは、温度を一定に保つ装置で、孵卵器なども差す。宇宙のエネルギーを保つ魔法少女と魔女を生み出し続けることをかけているのだろうか


<第9話 そんなのあたしが許さない>

魔女となったさやかに不意打ちされた杏子を、ほむらは連れ戻す。そして、魔法少女の最後の秘密まどかへ告げる。ソウルジェムは汚れきると、グリーフシードへ変貌し魔法少女は魔女になる。「誰かを救った分、誰かの祟りがとりついてしまう」のだ
きゅうべえは、まどか「宇宙の寿命を延ばすために必要なこと」と語る。エントロピーの法則うんぬんを乗り越えるためというが、まどかは「私達、消耗品なの?」と真芯をつく。嫌われたきゅうべえは、「いつか君は最高の魔法少女となり、最悪の魔女となるよ」と捨て台詞を吐いて去る
杏子は必死にさやかの死体を保全し、きゅうべえソウルジェムを取り戻せる可能性を聞く。一縷の望みをかけた彼女はまどかを連れて、さやかの異界へ突入するが……

きゅうべえは、とうとう魔法少女を作りたがる理由を語る。枯渇する宇宙のエネルギー問題を乗り越えるため、異常なエネルギーをもつ人間の"感情に注目。特に思春期の少女が発する感情エネルギーは、効率が良い
なんだか、スパロボちっくなSFが始まった。ワンチャン、参戦あるのではなかろうか(笑)
杏子とさやかの結末に関しては、作り手の作為を感じてしまった。きゅうべえが語るように、魔法少女をほむら一人にして「ワルプルギスの夜」との戦いにまどかを巻き込むためだが、それは制作側の都合でもある(苦笑)
杏子とさやかにちゃんと心が通った時期がないから、動機は理解できても、その行動はイマイチ納得できなかった
こういうところは、1クール12話の罪だろうか


次回 【配信】『魔法少女まどか☆マギカ』 第10話~最終話
前回 【配信】『魔法少女まどか☆マギカ』 第4話~第6話



【配信】『魔法少女まどか☆マジカ』 第4話~第6話

さやかの家もでかかった


<第4話 奇跡も、魔法も、あるんだよ>

巴マミの死による衝撃から、鹿目まどかは朝食中に泣いてしまう。美樹さやかは空元気で明るく振る舞うが、幼なじみの上条恭介バイオリンを弾けなくなった境遇と、魔法少女との願いを秤にかけて考えている
授業後の屋上では、まどか「あんな死に方したくない」と泣き、きゅうべえも無理強いはできないとして、「もうお別れだね」
しかし、上条が医者からもう演奏はできないと宣告され、さやかに八つ当たりしたとき、窓にはきゅうべえがいたのだった

マミの死に様から、魔法少女になる危険を知った2人。彼女がいかに引き止めてくれていたかを知る
だが、さやか上条がバイオリニストとして復帰できるのを願いとして、魔法少女に志願。友達の志筑仁美たちを集団自殺させようとした魔女と戦って倒してしまう
そこに暁美ほむらが現れて、さやかに取り返しのつかないことをしたと指摘する
ラストでは、マミの後釜にきゅうべえが呼び寄せたとおぼしき、新たな魔法少女が登場。新参のさやかから、“縄張り”を奪うと宣言した


<第5話 後悔なんて、あるわけない>

魔法少女としてデビューしたさやかは、「見滝原市の平和はガンガン守る」と息巻く。「早く魔法少女になっていたら、マミさんを助けられた」とも
願いにより腕が治った上条を屋上へ連れていき、家族からはバイオリンが手渡される。彼女はすべてが満たされたように思えた
しかしさやかまどかを連れて、夜のパトロールに向かうと、前回のラストに現れた魔法少女・佐倉杏子が登場。「魔女に成長する前の使い魔を斬ってもシードを落とさない」と、妨害してくるのだった

佐倉杏子魔法少女としてのエゴを全面に出したキャラクターで、自己犠牲的なさやかマミの行動を勘違いだと煽ってくる。ある部分でその認識はほむらとも近い
魔法少女としてソウルジェムを維持するには、グリーフシードを確保せねばならず、生きるために人助けだけしているわけにもいかないのだ
杏子にさやかが食い下がったことから、命のやり取りにまで発展する。そこできゅうべえは待っていたかのように、まどか魔法少女へ誘惑し、それを阻止するかのようにほむらが姿を現す


<第6話 こんなの絶対おかしいよ>

ほむらさやかを一瞬で気絶させ、佐倉杏子を引かせた。彼女はまどか「なんでまだ(魔法少女に)関わるのか」と怒りをにじませる
さやかきゅうべえと今後ことを相談。杏子に対抗するには、魔女狩りを続けてソウルジェムに余裕をもたせることが大事で、連続魔法が杏子の力の源という。そして、まどか魔法少女として即戦力かつ大物の素質があるとも。ピンチになったら、彼女を頼れとささやくが……
ほむら杏子と接触し、「街は任せるから、さやかのことを任せろ」と取引を持ち込む。ほむらが街に来た目的は、一週間後にやってくるというワルプルギスの夜を止めるためという

しかし、杏子さやかに直接の決着をつけにきた
まどか魔法少女同士の殺し合いを止めるため、さやかのソウルジェムを歩道橋の下の道路へ落としてしまう
すると、さやかは抜け殻のように倒れてしまう。魔法少女はきゅうべえと契約したときに、その魂をソウルジェムにこめており、それが100m以上離れると肉体が機能しなくなるのだ
その代わり、ソウルジェムさえ無事ならば、肉体はいくらでも再生する
それについて、佐倉杏子も知らなかったらしく、きゅうべえ「それじゃ、ゾンビにされたようなものじゃないか」と怒りをぶつけた
さやかのソウルジェムはトラックの上に乗っており、ほむらが拾い直して事なきを得た


敵役である魔女は、人型では描かれず、次々に姿を変えていく不定形な怪物となっている。“異界”と呼ばれる結界のなかに住んでおり、使い魔を放って人の魂を吸い取っていく
映像的には、いわゆる手描きのアニメではなく、背景である幻想的な異界と一体となっており、実写やCG画像などから起こしたもののようで、人間からはかけ離れた異物、非対称の敵として描かれている。常識の通用しない相手とひと目でわかるのだ
戦闘に下手な理屈が持ち込まれず、絵で爽快感を味あわせてくれるので、見やすく楽しめる!


次回 【配信】『魔法少女まどか☆マギカ』 第7話~第9話
前回 【配信】『魔法少女まどか☆マギカ』 第1話~第3話



【配信】『魔法少女まどか☆マジカ』 第1話~第3話

あんまりこの手のアニメには、まったく手を出して来なかったのだが、一種のチャレンジとして見てみた
『魔法少女まどか☆マギカ』は2011年に毎日系で放映された作品で、かなり反響になった作品と記憶している
なんの予備知識もなくも見たので、とっとと中身へ。どうやら、魔法少女物といっても、人助けというよりバトル物のようだが


<第1話 夢の中で遭った、ような……>

ヒロインの鹿目まどかは、白黒のオセロのような迷宮をかけていた。外へ出ると、そこはビルが崩れ世界が崩壊した世界で、謎の美少女が戦い力尽きようとしていた。そこに謎の猫(?)まどかに、「これが嫌なら僕と契約して…」と呼びかける
しかし、それは夢。優しい父親、仕事人間の母、幼い弟のいる平穏な日常に戻る
だが、中学校へ行くと、あの夢で見た美少女・暁美ほむらが転校生として同じクラスに入ってくるのだった

クライマックスのような激しい戦闘から始まるといった冒頭。そして、傷ついた美少女がいて、猫に戦いを迫られるなど、エヴァなどのロボットアニメと比較したくなる展開
それは未来の話と留保されたように、現実の世界に戻される
が、夢で見ただけの暁美ほむらには、それを見透かされたように「今と違う自分になろうとしないこと。でないと全てを失うことになる」と警告された
友達の美樹さやかと買い物(CD屋!)へ行くと、今度は夢で見た猫の声が響き、立入禁止のフロアへ駆け込むと、血まみれの猫と出会う
その“きゅうべえ”を抱いて、それを追ってきたほむらと対峙するが、そこへ違う“魔法少女”巴マミが現れて事なきを得るのだった
魔法少女ものだけど、第1話でヒロインが魔法を使わないというのも珍しい。ロボットアニメなら、スポンサーに乗せろと迫られるところだ


<第2話 それはとっても嬉しいなって>

謎の猫きゅうべえは、巴マミによって回復した。彼女はまどかと同じ見滝原中学校の3年生であり、きゅうべえと契約して魔法少女になったという
なぜか一人暮らしの彼女の家で、まどかさやか魔法少女の秘密を聞く。ソウルジェムがその力の源であり、きゅうべえとの契約で授かる。そして、願いをひとつ叶えるのと引き換えに、魔女と戦い続ける宿命を負うのだ
何でも願いが叶うというが、とりあえず満たされているまどかさやかは躊躇。マミの戦いを観戦していくことに

きゅうべえは不思議な存在で、普通の人間には見えないし、魔法少女の素質をもつ同士でテレパシーの媒介となる。異界での通話を可能にする設定なのだろう
彼はほむらがつけ狙う理由を「新しい魔法少女が生まれるの阻止するため」という
それを裏付けるのは、倒した魔女が落とすグリーフシードの存在で、ソウルジェムは魔法を使う度に消耗していき、グリーフシードを吸収しないと曇ってしまう
よって、魔法少女は魔女狩りを強いられ続け、ライバルを増やしたくないというのも分かる話だ


<第3話 もう何も恐くない>

巴マミとの魔法少女研修は続く。「願いごとは見つかった?」というマミに対して、満たされているまどかは答えられない。むしろ、魔法少女そのものが望みであり、他に執着がないのだ
ある日、まどかさやかは、建物にささるグリーフシードを発見。さやかきゅうべえとシードを見張ることにし、まどかマミを呼びに行くが、さやかは異界へと巻き込まれてしまって…

衝撃的な結末だが、細かい演出を積み重ねて破局を迎えており、不意打ちという感じではなかった。深夜放送のわりにグロテスクな表現もなく、配信時のことも考えられているようだ
巴マミ交通事故で助かるためにきゅうべえと契約を結んでおり、魔法少女という孤独な生き方を強いられている。そこにまどかという自分に憧れて肩を並べて戦ってくれそうな仲間を見つけ、タイトルどおりの精神で臨んだのだが……
友情パワーがマイナスになるというのが面白く、デレない強さをもつほむらがあっさり蹴りをつけるのは新鮮である
さて、この残酷な結末を見て、まどかさやかはどうする?


作品の舞台となる見滝原はなかなか不思議な街だ
いちおう、日本の地方都市(?)の体裁ながら、日本離れした広さをしている
主人公のまどかの家は、アメリカの大金持ちクラスの豪邸であり、4人家族にしては空間が有り余っている。さやかは中流以下くさいが、いわゆる貧乏人は出て来ない
また、学校のガラス張りの教室も近未来的で、屋上からはむしろ戦前の近代建築(というかバロック?)の外観を思わせる。ただの中学校が都庁よりもゴージャスに見える
魔法以上にそれが不思議で、バブルが弾けなければいつか到達した日本、物理的経済的限界を無視して描かれた理想郷が描かれているようにも感じた
こうした清浄すぎる現実(あるいは作品内でも架空か?)が作品のテーマに関わってくるかはは謎だけど、そういう世界観も楽しんでいきたいと思う


次回 【配信】『魔法少女まどか☆マギカ』 第4話~第6話



【プライム配信】『空母いぶき』

ネタにCGが追いつていない……


20XX年、日本は南海の島国カレドルフを中心とする「東亜連邦」から、波留間群島への相次ぐ領海侵犯を受けていた。クリスマスが迫る、12月23日午前1時、海上保安庁の巡視艇が東亜連邦の船舶から銃撃を受け、空母「いぶき」を含む第5護衛隊群を急遽、派遣する。その途中に潜水艦の攻撃を受け、群司令の涌井(=藤竜也)が負傷し、「いぶき」艦長の秋津竜太(=西島秀俊)に指揮権が移譲した
そんな「いぶき」には、見学に来ていたネットニュース記者・本多裕子(=本田翼)が乗り込んでいて……

かわぐちかいじの漫画『空母いぶき』の映画化作品
2019年公開で、原作の改変や垂水首相役の佐藤浩市のインタビューを巡り、いろいろ物議をかもしていたと記憶している
最大の改変は、相手国が原作の中国から、架空の国家「東亜連邦」にしたことで、そんなポッと出の国先進国と事を構えるのかが、まずおかしい。まして、金を食い人材の養成も必要な空母を運用できるかと、軍事考証のリアリティが大きく失われているのは確かだ
しかし改変の動機そのものは充分、理解できる。中国を仮想敵とする映画に、金を出すスポンサーもないだろうし、俳優を揃えるのも大変だったのだろう
それでも予算が足りなかったのか、夜間で見えにくい戦闘シーンが多く、海のバックに記者が動画を撮る場面では、いかにもCGを貼り合わせた感が露骨で辛かった

ただ構成、ドラマの演出は、悪くなかったと思う
秋津竜太と新波歳也(=佐々木蔵之介)の理と情を巡るぶつかり合いは原作さながらだし、遠い海の出来事を知らずに過ごすコンビニ店長(=中井貴一)ミリタリー物の空気をほっこり包んでくれる。そして、その戦場と日本的日常をつなぐジャーナリストと、登場人物の配置がよく考えられている
当時の安倍首相に似せたとされる垂水首相も、優柔不断に見せて日本をギリギリのラインで守るというスタンスで貫いており、当時叩かれたような姿ではなかった
西島秀俊の秋津は超然としたカリスマというより、非常時に普通の判断ができてしまう奇人と感じで、漫画に求められるヒーロー性を、映画の中で人間味のあるキャラクターに落とし込んでいた
ただ、最後に常任理事国の潜水艦が割って入る結末(『沈黙の艦隊』リスペクトか?)は、日米安保的にどうなのかと引っ掛かりはした
安全保障のリアルを啓蒙というより、有事に直面した際に起こる問題を普段、関心のない人に突きつける作品なのである


原作 『空母いぶき』 第1巻・第2巻



【プライム配信】『ククルス・ドアンの島』

『THE ORIGIN ククルス・ドアンの島』が原作ではない


宇宙世紀0079。地球連邦軍ジャブローへの奇襲を退け、ジオン公国の最重要拠点オデッサへの反攻を目指していた。しかしホワイトベースへは、カナリア諸島の無人島・アレグランサ島“残置諜者”の捜索を命じられる
灯台に向かったカイ・シデンたちは、灯台で暮らす子供たちを発見するが、クレーターを目指したアムロ・レイは、崖で不意を突かれ、ガンダムともに崖から落ちてしまい……

初代『機動戦士ガンダム』の第15話「ククルス・ドアンの島を元に、劇場版としてリメイクしたもの
もとがテレビシリーズの1話分であり、それを1時間49分の尺としたことから、ククルス・ドアンの前歴を付け加えたり、面倒を見る子供たちが4人から20人に増やすなど、設定の改変も多い
しかし、大まかなストーリーラインもテーマは同じであり、今どき珍しい手描きのアニメと当時の表現を引き継いでいて、40年余の月日を経て見事に蘇らせた
「ただサバイヴする以上の力を持ったときに、何のために振るうべきのか」「役割を終えた力をどうするべきなのか」。ひとつのエピソードに過ぎなかった第15話が選ばれたのは、ガンダムの持っているテーマが凝縮されていたからだと分かる

残置諜者とは、劇中でも説明があるが、味方の部隊が撤退したあとに工作員として残り、情報収集や破壊活動に従事する者。農作業をするドアンがヘルメットをかぶる様は、旧日本兵のごとしで、陸軍中野学校を出てフィリピンで敗戦後29年間潜伏した小和田寛郎を思い起こさせる
もっともドアン自身は脱走兵であり、“残置諜者”とすり替わった格好で居座ったようだが……
アムロが“ニュータイプ”のわりに察しが悪いのが、テレビ版かつ安彦良和の風味。MSで見せる才能を封印して、いかに現地の子供たちの信用を得るか、軍属の立場から離れた人間が試されるのだ

戦闘面では、連邦のジム、ガンキャノンの武装にバリエーションが見られるのが見どころの一つ。年表が「THE ORIGIN」にならって、ジャブロー奇襲作戦→オデッサ作戦の順に位置づけられているので、連邦にジムが続々と登場し、ホワイトベース隊でもスレッガーさんがジムに乗る

テレビ版は15話で、ランバ・ラル戦の直前。島の場所は違うだろうし、年代的にジムは出せない

ジオン側では、ドアンが隊長を務めていたサザンクロス隊が、ホバーで走行する地上型高機動型ザクがそれぞれカスタマイズされた形で、活躍する
ただ残念なのは、せっかく個性的なサザンクロス隊が、登場時のチームワークを活かさずに次々と倒されてしまうところ。特にドアンに3対1の状況にいて、簡単に各個撃破というか、一騎打ち三連戦となるのが、往年の不良映画の決闘のような風情なのである
また、ガンダムあるあるなのだが、子供たちが間近にいるところに核融合炉が爆発させるのには、ヤキモキしてしまう(苦笑)
途中までの盛り上げ方にしては肩透かしを食らったものの、本当に見せたいのは立場の違う人間の交流、交歓ということなのだろう。なんだかんだ、初代はいいよな、と思い起こさせてくれる映画だった




【プライム配信】『日本の夜と霧』

ジャケットの場面はない




60年安保闘争をきっかけに知り合った新聞記者・野沢(=渡辺文雄)女子学生・原田玲子(=桑野みゆき)の結婚式が行われていた。そこへ、同じ学生運動をしていた太田(=津川雅彦)が乱入。玲子と仲の良かった北見(=味岡亨)が、病院を飛び出してから行方不明だといい、なぜ気にしないのかとなじる
その事件に火がついたのか、野沢と同じ共産党系の学生組織にいた坂巻(=佐藤慶)宅見(=速水一郎)は、やはりある一件以来、行方をくらまして自殺した高尾(=左近充宏)のことを持ち出し、学生党員として寮を委員長として仕切っていた中山(吉沢京夫)に責任を迫るのだった

先日読み終わった『真説 日本左翼史』で取り上げられていたので
冒頭は60年安保闘争で知り合ったカップルの結婚式で始まるが、乱入者をきっかけに50年代の破防法闘争時代に遡るという重層的な構造になっている
野沢は学生時代に、今は中山の夫人である美佐子(=小山明子)と恋仲となるが、自殺した高尾もまた美佐子に気があるという3角関係があり、それは野沢と玲子、そして玲子に誘われて運動に出た北見との関係にも重なる
作品としては、これだけの役者が揃いながら、芝居臭すぎるというか文士劇のような調子で続く。しかし、これには事情がある
当時の松竹社長が政治色の強さから反対し、いつ制作中止になるか分からない状況で制作され、現に上映から4日間で打ち切られている。そうした事情のために短い製作期間で、長回しを多用役者が台詞を間違えても、そのままカメラを回したという
そうした過酷な環境が生んだ芝居臭さ、台詞を言えてない感が、革命気分の若者のリアリティを生んでいる
そして、学生運動全盛の時代なのに、BGMのギスギス感と暗さが、左翼運動の行く先を暗示しているようだった

公開が1960年10月とまさに60年代安保闘争直後に作られていて、俎上に上がっているのは、若者の首根っこを抑え続けて利用する“党”の体質
先日の記事に書いたように、1951年に共産党は武力闘争を開始し、学生ながら野沢たちも動員されて、学生寮も委員長の中山を中心に統制されていた
しかし、朝鮮戦争の終結と闘争の失敗を受けて、党は平和革命路線へ転換。学生に「歌と踊り」の“闘争”を命じ、女子学生を交えてダンスパーティとなる。その時流れるのが、「若者よ 体を鍛えておけ……」の『若者よ』の歌で、何度も繰り返し歌われる
体を鍛えるのは武装蜂起のためなのだが、やっていることは合コン三昧。真面目な坂巻宅見はこれについていけない
そうした時に起こったのが、スパイ脱走事件。忍び込んだ不審者を警察のスパイと見なして監禁していたところ、突然の警報に脱走されてしまう
もともとスパイと決めつける中山の判断へ疑義をもっていた高尾は、スパイを脱走させた罪を着せられて査問にかけられ、それが自殺の原因となるのだ
この査問の場面で、中山は中尾に反論を許さず断定し、組織を頼んでの陰険さが際立つ

*作中に何度も歌われる『若者よ』作詞は、「ぬやまひろし」こと西沢隆二司馬遼太郎とも親しく、『ひとびとの跫音』には正岡子規の研究に携わる主要人物として登場する

新左翼の太田にとって、こうした旧世代の行き詰まりは笑止千万。「ソ連のコミンフォルムの方針に振り回されて、スターリンの亡霊に怯えている」と一刀両断する
「既成の革新勢力はすでに前衛ではない」とまで言われると、非主流派の坂巻すら「党組織がないと、運動は継続しない」と反論するが迫力がない
むしろ、運動に熱心でなかった宅見が、「君は北見を利用して、俺たちに文句を言おうしている」「大きな政治もいいが、北見の問題のほうが大事なのではないかと太田の痛いところを突く。これが当時の学生たちに言いたかった、監督のメッセージではないだろうか
行方不明の北見は病院を抜け出して、再び国会へつめかけようとした。それを止めようとした玲子は、「なぜ行こうとしないのか」と言い返される。彼女はすでに学生運動の敗北を何度も経験していて、立ち上がる気力がない
そして、北見も現場の様子を見て玲子同様に無力感を味わう。結局、何も変わりはしない虚無が襲うのだ
一方で旧世代の野沢は安保闘争に昔の自分を取り戻し、中山と運動に参加しつつ途中で切り上げた美佐子はむしろ夫と党への幻滅を味わった
ネタバレしてしまうと、ラストは太田と玲子が北見のもとに戻ろうとしたところに、太田が警察に捕まる。そこで中山太田らを「極左冒険主義者」で革命の戦列を乱す者と見なし、自分と党を守るための空虚な演説を延々と続ける
言うことは代わっても指導者は変わらず、絶対に責任を取らない。日本の左翼運動はいまだに夜と霧に覆われているのだろうか


関連記事 『ひとびとの跫音』 上・下



【プライム配信】『ロード・オブ・ザ・リング 力の指輪』 第8話

さすがに年末までには見終わらないと


<第8話 合金>

エリュン・ガレン(緑森)を彷徨っていたよそびとは、ノーリを装った魔女たちに追いつかれる。彼女たちはひざまずいて、「お仕えするために参りました。サウロン様」
しかし、思ったとおりに動かない“よそびと”に、業を煮やした魔女たちは縛ろうとするが、そこをノーリたちが目撃。無謀にも助けようとしたところを、武闘派の魔女に長老サドクが重傷を負わせ、ノーリたちも危機に陥る
そこでようやく覚醒した“よそびと”は、月光蝶(である!)の魔法で、魔女三人をオーバーキル!
“よそびと”は、サウロンではなくリューンの魔法使い(イスタル)らしい
長老サドクの死で、ハーフットのリーダーはノーリの母マリゴールドが努め、ノーリは“よそびと”とリューンへと旅立つのだった

ガラドリエルは負傷したハルブランドを連れて、エルフの都市エレギオンにたどり着く。ミスリルの採掘に失敗した傷心のエルロンドと再会した
小さなミスリルでエルフの滅亡をどう防ぐか、苦心するケレブリンボール卿に、負傷から異様に回復の早いハルブランドが、合金にするように助言する
霧が晴れたように活発な行動をする彼を不審に思ったガラドリエルは、南方国の系譜を調べ直して、それが千年前に途絶えた家系と判明。ハルブランドを問い詰めるが、ここでサウロンとしての本性を露わにする
そして、サウロンの意図は中つ国に平和をもたらずことだと、幻術を弄し始めるのだ。からくもガラドリエルはそれを退け、ケレブリンボールに対してひとつの冠ではなく、3つの指輪を作ればいいとした。いわく「ひとつは腐敗を招き、ふたつは対立を生み、3つは調和を生む」

ヌーメノールへは、ようやく摂政女王と遠征軍が帰還。失明した女王と遠征の司令エレンディルは抱きしめて慰め合う
彼がガラドリエルを救ってしまったのは、エレンディルの名が「エルフの友」を意味するからで、「エルフに味方すると最後は報われる」と言われているが、最愛の息子イシルドゥルを失ったのは高すぎる代償だ
完全に目覚めたサウロンは、3つの指輪が作られたことを察しながら、影の国モルドールへ駆けていった


シーズン1の最終回にふさわしく、タイトルである「力の指輪」が生まれたところで終わった
名シーンが多いのだけど、ガラドリエルとサウロンが対峙する場面で、精神的な戦いに転じるところに、なんだか日本の漫画くささを感じたのは管理人だけだろうか。SF小説やおとぎ話に前例はありそうだけど、こういう使い方には既視感と親近感を覚えてしまった
“よそびと”が家族と離れるノーリに言う台詞「一人ではただの旅だが、仲間が入ればそれは冒険だ」は、ゲーム世代に向けたものに思える(アメリカだとゲーム世代=ほぼ全世代か)

シーズン1の総括としては、暴れん坊ガラドリエル、とでもいう他ない。視点キャラとして、アロンディルノーリはいるものの、紛うことなく彼女の物語なのである
構成では“よそびと”をサウロン第1候補に見せ続けて、最終話で魔女に「サウロン様」と念を押させるところが巧みだった
で、原作にハルブランドはいないから、オリジナルキャラと思わせて、実はサウロン。WIKIで人物名を確認している間に、正体を知ってしまったのだけど、それだけに演出の上手さが光って見えた
最終回の挙動が怪しすぎるのが、ラスボスにしては浅はかな気もするが、それが向こうの悪魔像なのだろう
この『ロード・オブ・ザ・リング 力の指輪』は、最低5シーズンが予定されている。「3つの指輪がエルフに、7つの指輪がドワーフに、9つの指輪が定命の人間に、ひとつの指輪が冥王に……」とエンディングテーマが流れて、今後の物語の流れを予告しているようでもあった
ノーリと“よそびと”の旅、3つの指輪の行方、沈没が予言されているヌーメノールと、気になることが盛りだくさんなので、シーズン2が楽しみでならない


前回 【プライム配信】『ロード・オブ・ザ・リング 力の指輪』 第7話



【プライム配信】『ロード・オブ・ザ・リング 力の指輪』 第7話

火砕流に巻き込まれても、ガラドリエルの白肌は健在


<第7話 目>

オロドルイン火山の火砕流に巻き込まれたガラドリエルは、灰まみれになりながら目覚める。そこに広がる光景は村は燃え崩れ、村人や兵士たちは生きながら焼かれる、まさに地獄絵図!
テオ母親ブロンウィンとはぐれて、ガラドリエルとその場を離れる
女王ミーリエルの一行は崩れた家に取り残された者を助けようとするが、それに巻き込まれてイシルドゥルが犠牲に(生死不明)。女王も失明してしまう
息子を失ったエレンディル「エルフを信じるんじゃなかった」と後悔するが、ガラドリエルと謁見した女王はすべての責任を引き受けるその態度に、「再び、ヌーメノールは帰ってくる」と宣言した

ドワーフの王国では、エルロンドミスリルの採掘と500年の森の産物を交換しようと、ドゥリンの父王(ドゥリン3世)と交渉するが、これを拒否される
ドゥリン王子に対して父王は「エルフの没落は宿命」と頑な。生まれたときの話まで持ち出して王子を懐柔しようとするが、こっそり坑道を掘り当てた息子と大喧嘩をして、最後には後継者の資格を剥奪してしまう

ハーフットの一行は目標だった“グローブ”(grove=林、木立)に到着するが、そこは火山の噴火の影響で噴石が落ち、灰に覆われていた
長老のサドクよそびと樹木の再生を頼むが、ハーフットの子供が下敷きになりそうになるアクシデントから、敬遠されて人間の村へ追い出すことに
しかし、ある夜に“よそびと”を追う白装束の女たちが忍び寄るが、ノーリは偽の方角を教える。ラルゴがノーリを守ろうと、松明をつきつけると、リーダー格の女が松明を手で消し、ハーフットの荷物車に燃え移らせた!
“よそびと”による豊作から一転、大被害を被った一行だが、ノーリは“よそびと”に注意を喚起しようと言い出し、その優しさに感じ入ったサドクは追い出した罪滅ぼしからか、率先して“よそびと”を探そうとするのだった

アダルは火山によって空が灰に覆われたので、「もうこの土地で太陽を恐れることはない」とオークたちに勝利宣言。もはや「南方国」ではなく、モルドール(影の王国)”と称するのだった


ガラドリエルたちは噴火による被害から逃れるのに精一杯で、話の歩みは緩やか
テオとの会話ガラドリエルは、「殺しを称賛しないで」「いつか闇に引き込まれてしまう」と、前回のアダルとのやり取りを反省するように、戒めの言葉を口にする。敵は我にありは、指輪物語のテーマ
“よそびと”が追っていた女たちが、その仲間ではなく刺客ぽいことにはびっくり。残り一話でどこまで進むのやら


次回 【プライム配信】『ロード・オブ・ザ・リング 力の指輪』 第8話
前回 【プライム配信】『ロード・オブ・ザ・リング 力の指輪』 第6話



【プライム配信】『ロード・オブ・ザ・リング 力の指輪』 第6話

長くなるので、1話ごとに


<第6話 奈落>

アダルはオークの前で演説し、物見の塔へ進軍開始。しかし、アロンディルたち物見の塔そのものを崩す壮大な罠を仕掛けて、オークたちに甚大な被害を与える
そして、その隙に村を奪還! 今度は村での待ち伏せをはかって準備する
アロンディルはブロンウィンに戦いの後に息子テオと三人で家庭を持とうと語り、庭に植える種を渡すのだった

次の夜、再びオークたちが夜襲をかけてくるが、燃えた荷車を突っ込ませて混乱させたところを、家の上から弓で斉射! 犠牲を出しながら勝利したかに思われた
が、倒したのはオークに降伏した村人たち。そのショックに打ちひしがれているうちに、アダル率いる本隊が突入して、戦えない者が隠れる酒場すら制圧してしまう
アダルは“鍵”を渡すように迫って、人質にした村人を次々に殺害、重傷を追ったブロンウィンの番に回ったところでテオが“鍵”の在り処を告げる

しかししかし、そこに現れたのがヌーメノールの騎兵隊!
現実の馬の能力を越える長距離の疾駆と、ご都合過ぎる展開により、オークたちは駆逐され、アダルも逃亡ガラドリエルハルブランドの追撃で、そのアダルをも囚えるのだった
ガラドリエルの尋問に、アダルサウロンは真の力を求めて北へ向かったが、「旅に疲れて自分が殺した」などと茶化す。自分がサウロンを追う旅で仲間に嫌われたことを思い出したのか、ガラドリエルは「オークは間違って生まれた出来損ない」「殺して尽くして、最後にあなたの耳に囁いてやる」とかコマンドーな暴言をしてしまう

テオアロンディルに“鍵”の場所を明かしてしまったことを謝るが、アロンディルは「俺でもそうする」。そして、テオが“鍵”の力に憧れをもったことを明かすと、「自分でヌーメノール軍に海で捨てるように頼め」と布に包まれた状態で渡す
えっ、彼に渡したら、闇落ちするのでは、と疑問に思ったが、布から出てきたのは、ただの斧!
アダルは事前にワルドレグへ“鍵”を渡していたのだ。彼が物見の塔にあった岩へと刺すと、ダムが決壊! オークたちの作ったトンネルに水流が流れ込み、火山のマグマの海へと落ちる
そこで水蒸気爆発が起こってオロドルイン火山が大噴火!!
村のガラドリエルやヌーメノール軍は火砕流に巻き込まれるのだった。(完)


今回はアクションシーンが満載。騎兵の長期疾駆は異常だが、やはりファンタジーや西部劇では窮地での騎兵隊は外せないところであろう
ドラマではガラドリエルとアダルの対話が面白く、アダルはモルゴスに捕まえられたエルフの末裔であり、その存在は歪められ、モリヨンドル、“闇の息子たち”“最初のオーク”と呼ばれる。アダル自身はウルクと誇る
ガラドリエルはオークの権利を主張するアダルに対して、「存在そのものが許されない」とオークスレイヤーな対応をとるが、アダルに「サウロンと戦ううちに闇に落ちたか」と嘲笑されてしまう
激怒した彼女は、「最後にすると言ったが、あれは嘘だ」とばかりに殺そうとするが、ハルブランドに制止される。数百年強気だったガラドリエルが、ハルブランドと支え合う雰囲気に。しかし、恋人未満という感じでもなく、どうなることやら


次回 【プライム配信】『ロード・オブ・ザ・リング 力の指輪』 第7話
前回 【プライム配信】『ロード・オブ・ザ・リング 力の指輪』 第4話・第5話



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