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【DVD】『仁義なき戦い』

ユーチューバーはやめえ、言うたやろ


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昭和20年代の広島・呉。終戦まもない混乱のなか、進駐軍とそのMP、警察、ヤクザが入り乱れる闇市で、若者たちは愚連隊を組んで身を守るしかなかった。日本刀で暴れる酔漢を射殺してしまった広能昌三(=菅原文太)は、刑務所に入りそこで土居組若頭・若杉寛(=梅宮辰夫)と兄弟杯を交わす。出所には山守組の組長・山守義雄(=金子信雄)の出迎えを受け、同じく山守組に入った坂井哲也(=松方弘樹)と組の問題の解決に乗り出すが……

アニメ『ポプテピピック』の影響で見直してしまった。同じことを考える御仁が多いのか、レンタルがなかなか借りれない(苦笑)
改めて見て驚くのは、昭和22年の闇市時代から、昭和29年の坂井の死までの七年間がたった1時間39分に凝縮されていることである
冒頭の闇市の喧騒から、主要人物にでかいテロップが入って情報量が多すぎて頭に入んないんじゃないかと心配されたが、その後はほどよいテンポで流れ、人間関係を見せられるので、まったく混乱しなかった
管理人はキャストと一部の名シーンしか覚えていなかったので、改めてインプットし直していく必要があったのだが、自然と頭にはいったのだ

中年のおっさんになって気づくのは、山守組長の狸ぶり。最初から金儲けしか興味がなく、極道のくせに喧嘩に弱い泣き虫なのだが、保身の才能だけはある
困ったことが起こると、力のある他人同士をぶつけて消耗させ、自分の優位を残そうとする。組が大きくなると、自分の子分同士を対立させてまで、利益を追い求める
そうした‟親”に広野も坂井も嫌気が差していて、その影響力から逃れようと坂井は山守組からの独立を策す。しかし、極道の世界の節度なのか、‟親殺し”までには至らず、逆に……
‟親殺し”のタブーに守られた長老たちが若い世代を利用するという構図は、鮮烈な世代交代を遂げる『ゴッドファーザー』とは対照的である
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【PS配信】『ヒミズ』

ヒミズとは、モグラの一種。浅い地中に住み、夜は地表を歩くこともあることから、日を見ない=「日見ず」と名付けられた


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震災から復興しつつある福島。大きな池で母親(=渡辺真起子)とボートハウスを営む住田祐一(=染谷将太)は、ただただ‟普通の人生”を望む変わった少年だった。しかし、借金を背負った父親(=光石研)と貸したヤクザに暴行され、ある日父親を殺してしまう。住田に片思いの茶沢景子(=二階堂ふみ)の心配をよそに、住田は包丁を片手に‟悪党”を探して街を彷徨する

この監督らしい(?)壮絶な作品だった
製作準備中に東北の震災があり、舞台が被災地に変更されていて、住田の友達が原作の同級生ではなく、家を失ってホームレス化した被災者となっている。住田と茶沢の家庭は崩壊しているが、そこに震災が加味されて親が子に「死んでほしい」という異様な状況を少し視聴者の側へ引き寄せられている
本来の作品のテーマは「普通に生きたい」と願ってそう生きられなくなった少年が、「せめて世の中の役に立って死にたい」と包丁を持って街をうろつくという彷徨える良心、正義。修羅場にかかるテレビで宮台真司氏が出演したのも、これが本題ゆえだろう
こうした重たい作品ながら、一点に陽気を背負うのが二階堂ふみ演じる茶沢さんの存在だ。到底、中学生とは思えない豊満な肉体と色気なのだが(笑)、彼女が動き回るだけで雰囲気が一変するのである。改めて、すごい女優さんだと思った
茶沢さんの死を望む両親がわざわざ苦労して赤い絞首台を作るとか、彼女におよそ中学生らしからぬ長台詞を吐かせるとか(Vガンのウッソかよ!)、演劇的な要素が目立つものの、長い尺が気にならない名作である

住田は父親を殺したことから「普通の人生」に戻れないとして、この先は「おまけ人生」と称し、せめて世の中の役に立とうと‟殺していいクズ”を探して街へ出る
が、実際に街には殺してよさそうな悪党にはなかなか出会えない
最初は親父の借金を取り立てた闇金融を尋ねるが、借金はすでにホームレスの夜野によって返済されていた。自分の計画をダメにした夜野に対して、住田はキレて絶交する
次は罪のない人を襲う通り魔を殺そうとするが、通り魔事件を防げただけで‟ただのいい人”に終わってしまう。そして、クズだと思った通り魔が、実は自分と同じく「何をやっていいか分からず、彷徨っている人間」だと気づいてしまう
同じような通り魔になるには、彼のプライドが許さない。結局彼は回り回って、ボートハウスへ帰ってくる
彼を自殺の衝動から救ったのは、ストーキングともいえる茶沢さんの愛。しかしこれ、裏を返すと、彼女ぐらい強く引き留める人間がいないと「普通の人生」に引き返せないということでもある
ホームレスのおっちゃんたちとの温かい宴会はともかく、彷徨える男たちがそうそう、そんな存在に出会えるはずもなく、希望あるラストの裏に絶望も感じてしまった


終わりなき日常を生きろ―オウム完全克服マニュアル (ちくま文庫)
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【DVD】『花と蛇』

年の瀬に何を観ているのかという(笑)


花と蛇 [DVD]
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政財界に隠然とした力を持つフィクサー・田所(=石橋蓮司)は、95歳になりながらもある美女にくぎ付けとなる。その美女は世界的なタンゴダンサーの遠山静子(=杉本彩)であり、若手実業家・遠山隆義(=野村宏伸)の令夫人だった。田所を親父と慕う組長・森田鉄造(=遠藤憲一)は、隆義の弱みを握って静子を田所へ差し出すように要求。謎の仮面舞踏会へと夫婦で参加するのだった

ジャンルはSMポルノだけど、それを越えた独特の世界が広がっていた
団鬼六の原作小説とは設定が異なるようで(管理人はちょっと触り読みしたのみだが)、静子は老体の田所を楽しませるために、閉鎖された会員制の会場へと連れ去られて淫靡なショーの主役にさせられる
冒頭から‟夢”や針治療という形で、あられもない恰好で登場し、メインのSMショーまでに夫との濡れ場など杉本彩のお色気シーンは文字通りの満載。静子のボディガード・野島京子(=日向)までが連れ去られての責め苦はもうエグくえろい
静子が観念した後は、着物に縄で縛るなどSMの伝統的な様式美、団鬼六の世界が展開されて、田所ならずとも「美しい」のだ

原作がどう展開されたかは読み切っていないのだが、映画では単なるポルノを越えた展開が待っている
静子は夫の借金のため、田所の意図どおりにショーに協力する。が、心の中までは屈服しない
むしろ、ショーの主役を務めきることで男たちを転がし、最後には復讐まで遂げてしまう。そしてよりを戻すと思いきや、あの結末!!
静子は主体的に新しく知ってしまった世界へと踏み込んで生きていくのだ。男たちの手にのって転がされたように見えて、男たちこそが転がされていき、女がその世界の主人となる。この逆転劇がこの作品の魅力なのである


関連記事 『ロマンポルノの時代』

花と蛇〈1〉誘拐の巻 (幻冬舎アウトロー文庫)
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【映画】『関ヶ原』

島津義弘「ワシの突貫はカット。訴訟」


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1595年、朝鮮の役が終わらぬうちに豊臣政権に激震が走る。秀吉(=滝藤賢一)が甥の秀次を謀反の罪で粛清したのだ。石田三成(=岡田准一)は三条河原において、連座した親族の処刑を執行していたが、一族に仕えていた忍びの娘・初芽(=有村架純)が暴れて騒動になる。石田屋敷に連れ帰った三成へ初芽は、短刀を首にあてるが、三成の愚直な性格にほれ込み「犬」として仕えることとなる。戦乱の空気が高まるなか、自らの半分の知行で島左近(=平岳大)を召し抱えて備えるが……

司馬遼太郎の歴史小説『関ケ原』の映画化である
かつて7時間の正月大河ドラマとなったほどの濃い題材であり、それが映画では二時間半ほどとなっている。原作どおり石田三成を主人公としつつも、カットが細かく切られ過ぎて、特に序盤は忙しい内容となっていた
それゆえ関ケ原前後の史実を知らないと理解しにくいかもしれない。尺の都合でシーンがカットされているのではなく、限られた時間に情報を詰めるために役者が早台詞を強いられていて、その映像や演技の質を減殺しているのが少し残念だった
が、今のNHK大河ドラマでは失われた重厚な空気に、多くのエキストラが動員された大合戦シーンは映画でしか見られない迫力があり、得難いものである

原作も西軍側に立って、徳川家康(=役所広司)と江戸幕府の政治をボロカスと毀誉褒貶がはっきりしていたが、基調としては「政治の世界に正義などというはっきりしたものはない」という大人の良識があった
映画でも融通の利かない三成を島左近がたしなめる場面はなんどもあったが、視聴者に政治の現実を突きつけるところはなく、「これが義だ」といって三成は死んでいく
三成の「義」は、自分を引き立ててくれた豊臣秀吉の遺児を守り天下人の地位を継がせることであり、豊臣家に対する御家意識である。「大一大万大吉」の精神は、まともな為政者なら持っている特別なものではないだろう
小早川秀秋(=東出昌大)が泣いて謝る「義」が視聴者にピンとこず、三成の死を「太閤殿下への良き手向けとなった」と官兵衛が総括した原作には達していないのだ
ともあれ繰り返しになるが、時代劇ファンをくすぐる重厚なドラマ大規模な合戦シーンは秀逸で、金を払って損はない大作映画である


原作小説 『関ヶ原』 上巻
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【DVD】『野獣死すべし』(1980年版)

忘年会後に風邪をひき、さらに寝てるうちに舌を噛んで流血という、多難
年末の予定が完全に狂ったわ


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都内で岡田警部補(=青木義郎)が刺殺されて、拳銃が奪われる事案が発生。その銃は警部補が関係するカジノバーの襲撃に使用された。犯人は元通信社で、今は翻訳を手がけながら、クラシックが趣味として悠々自適の生活を送る伊達邦彦(=松田優作)。伊達は次の標的に東洋銀行を定めるが、単独行動では成功は期しがたいと、荒々しい真田敏夫(=鹿賀丈史)を抱き込む。その伊達の後を、捜査一課の柏木(=室田日出男)が追いかける

『蘇る金狼』同じ作家の原作、同じ監督ながら、また一風変わった作品だった
題名にわりに、まず主役の伊達が“野獣”らしくない東大出の高学歴でクラシックが趣味、文学的教養もあると多趣味であり、表面的には現代人的頭でっかちである
元通信社での紛争地の経験と、学生時代に射撃部に属した銃の腕という背景はあるものの、ところどころでインテリ的な知識ひけらかしがあって、あくまで人に飼い馴らされない意味での“野獣”
むしろ、所構わず人を殴る真田のほうが野獣に相応しく、伊達も彼とつるみ、洗脳する過程で自らも本性に目覚めていく
映画の出来としては、展開のスムーズよりは俳優たちの見せ場重視で構成されており、優作の一人芝居は観ているだけで面白い。前野耀子が閉店したクラブで歌うなど、ちょい役でも豪華な場面が多い
頭を動かすよりも、気持ちのままノッて観る作品だ

詳しくしゃべると、ネタバレになってしまうのだが仕方ないと開き直ろう
伊達の“野獣”は、紛争地の経験から生まれた。紛争地の虐殺現場からこの世の真理を感じ取ってしまい、平和な暮らしが嘘としか思えなくなってしまった
ゆえに日本にいても、世の真実である修羅場を求めてしまい、自ら事件を起こしてしまう。一種の精神病なのである
一般の動物は自らが生きるともに、子孫を残そうとあくせくしているのだから、管理人は女を躊躇なく殺す伊達が“野獣”だと認めがたい(笑)
真田にその彼女(=根岸季衣)を殺させようとするところ、伊達にとっての“野獣”とは、「男だけの世界」なのだ
ラストシーンは映画史に残る謎エンドらしいが、あれだけ人を殺して無事に戻れるなんてありえないという、物語の力学が働いたように思える。あそこまでやって死ななきゃ、ただの悪人に終わってしまうだろう


関連記事 【DVD】『蘇る金狼』

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【DVD】『蘇る金狼』

今のドラマには、セックスとバイオレンスが足りない


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東亜油脂で働く平社員・朝倉哲也(=松田優作)には、裏の顔があった。プロ顔負けにまでボクシングで肉体を鍛え上げ、白バイ警官に扮して一億円を強奪。それを麻薬に変えるため、薬の売人であるヤクザや黒幕の市会議員までのしてしまう一匹狼の悪漢! 上司の経理部長(=成田美樹夫)愛人・京子(=風吹ジュン)を寝取り麻薬でたらしこみ、会社を巻き込む大汚職事件を嗅ぎつける

かなり乱暴な映画であった(苦笑)
冒頭から凄い。いきなり一億円を強奪して、そのトランクを会社に持ち込んで悠々と仕事をしているのである。見え見えのズラと、いかにもな大ぶちの眼鏡が、あまりに松田優作と不似合いで大笑いしてしまった
このヘボい扮装をした主人公が夜には好き放題に大暴れするので、只野係長が暗黒化したような感じなのだが、実際に漫画のほうでそういう影響を受けているのかもしれない。ちなみに原作小説には、ヘボく見せかける設定はなかったそうだ
作品としてはエピソードの繋ぎ方がかなり雑である。強奪した一億円のナンバーを控えられたから、麻薬に変えようというのだが、あまりに手法が乱暴で派手過ぎる。ボクサーとしての背景はあるにしても、ランボー顔負けの立ち回りはないだろうに(笑)。すべては松田優作だから許されるバランスである
リアリズムより鬱屈した会社員の願望を優先していて、山場で東亜油脂の経営陣を脅しつける場面にそれが象徴されている気がした

しかし、タイトルの『蘇る金狼』とはなんなのだろう
東京オリンピック直前の高度成長期で、社内の主人公のように人間が組織に飼い馴らされていく時代に、飼い馴らされない狼のようにということなのだろう
中盤以降、朝倉は表の世界で権力の階段を登ろうとする
会社の大株主となって社長の娘と婚約、ランボルギーニで朝の路上のど真ん中を走り抜ける。仮面のついた椅子に口づけする場面は、下克上を達成したと同時に体制に取り込まれることを意味していて、それは狼でなくなることでもあった
アウトローの世界に置いて行かれると思った女に刺されるラストは、整えられた社会では狼が存在しえないことを物語っているようだ。もっとも、男も狼に戻ろうと、海外への高飛びを考えていたのだが……
構成が残念で映画の出来としてはイマイチなのだが、風吹ジュンの、今では信じられないほど濃厚な濡れ場とか、役者さん的には非常に見所の多い作品だった


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【映画】『シン・ゴジラ』

落し物を受け取るついでに、観にいった。ネタバレ気味なので、観にいく予定の人はご注意を


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東京湾に一隻の漂流船があった。海上保安庁の船が調査したところ、遺書ともとれる書類と靴が並べられていたが、そこに水蒸気の噴射が隊員たちを襲う。東京湾で起きた異常現象に内閣官房副長官・矢口蘭堂(=長谷川博己)は、ネットの動画からUMO(未確認生物)の可能性を口にするが、会議では一笑に付される。しかし、巨大な尻尾がテレビ映像に流れるや、空気は一変。蘭堂は内閣総理大臣補佐官・赤坂秀樹(=竹野内豊)と連携し、巨大不明生物特設災害対策本部を立ち上げる

でこぼこしているものの、いい特撮映画だった
謎の怪物ゴジラに対して、日本人が存亡を賭けて立ち向かう内容であり、名高い初代への原点回帰といえる。主役は文句なしにゴジラで、この一作のなかで何段階も進化を遂げ、“新ゴジラ”に相応しい様々な驚異を見せてくれた
対する人間側は、政府要人、官僚、自衛隊といった上層部に焦点が当たっていて、前半は彼らの想定外の事態に対する形式的な対応、報告の繰りかえしに終始してしまって、主人公格の蘭堂はそうした群像の一人に隠れてしまうほど
しかし中盤以降、ゴジラが首都中枢への脅威となることで、蘭堂ら対策本部のチームが直接の被害者となり、ようやくギアが入る。アメリカが破局的な解決法を決めたことで、蘭堂たちが東京の、日本の命運を背負うこととなるのだ
最後の作戦に向けての、蘭堂の訓示は役者さんの演技もあってまさに迫真である

膨大な情報を2時間以内に収めるためか、ひとつひとつの場面が小さく刻まれ過ぎて、その消化に視聴者はけっこうな負担を強いられる。特に対策本部の尾頭ヒロミは短い尺の長台詞が多く、市川実日子の中の人も大変である(てっきり田畑智子だと思ってました)
監督が監督だけあってか、普通の民間人の視点が綺麗に欠けていて、前半は特に他人事のような距離感がある。ニコニコ動画やツイッターを通して把握するようなリアルさがある反面、蘭堂が守るとする「国民」の姿が見えないという難点もある
途中でアメリカの特命大使として石原さとみが出てきて、邦画特撮の伝統的な緩さ(!)を見せつつも、特に恋愛要素もなく終わるとか、自分の不得意な部分は徹底的にそぎ落としていくという潔さは、良くも悪くも監督の個性を感じさせる
第一形態の使徒のような暴れ方、ゴジラの背中から出る驚きの対空ビーム、切り裂かれる高層ビルに、張り飛ばされる電車と、映像的な見所満載であり、その点では劇場でこそ観るべき作品である
ラストには、ゴジラの尻尾に絡み合った異形の姿もあって、作品内で単性生殖の可能性に触れられるなど続編への伏線がたっぷり。このテンションで新エヴァも完結させて欲しいものだ


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【DVD】『デビルマン』

酷いもの見たさ その2


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不動明(=伊崎央登)は、科学者の息子・飛鳥了(=伊崎右典)と幼馴染。怪物好きの了はなにかと問題を起こし、明がかばう関係だった。ある日、了は科学者の父が死んだとして明を実験室へ呼ぶ。そこでは、了の父(=本田博太郎)が寄生生命体・デーモンに合体された異形の姿となっていた。了もデーモンと合体したという告白に驚くが、直後に明もデーモンの寄生体をその身に受ける。しかし、明はデーモンにならず、人の心を残したデビルマンとなる

たしかに噂に違わぬ、凄い出来だった(苦笑)
原作を短い尺に落とし込もうとした影響で、ぶつ切りのシーンが続いてしまい、特に序盤が意味不明。主演の双子を中心に演技が酷く(この時点で芝居未経験、それを補うような演出的な工夫もない
日本なのにボブ・サップのキャスターが英語のニュースを流し続ける、ジンメン(人間時は船木誠勝)固い甲羅の部分をパンチされて息絶える、銃口を向けた警官隊が日本刀で簡単にやられる、追い詰められたデーモンたちがわざわざ撃たれるように出てきて死亡する(コニシキが万歳してそのまま死ぬとは思わなかった)などなど、まさに失笑を禁じえない場面が多かった
宇崎竜童・阿木燿子夫妻に出番が多い反面、小林幸子、的場浩司、キタロウなどなんだか豪華なカメオ出演があって、演技力の不均衡が目立った。なぜにこういうキャスティングになったのだろう
いっそ、どこかの事務所がごり押しで介入したほうが良かったかもしれない。夫婦で監督と脚本とか、某ガンダムシリーズを思い出させるが、限られた尺で何を見せるのか、撮りきる環境があるのか、という今の実写映画に続く問題がある。この映画から10年経って、どれぐらいマシになったろうか

たしかに酷かったのだけど、原作の精神は比較的守られていたのではないか
デーモン狩りに乗り出す人間たちは、無実の同胞をも血祭りに上げていく。魔王ゼノンなどの強敵も出てこないので、後半は原作のテーマである人間の持つ暗黒面、醜悪さへと焦点が当たる
ヒロインの美樹(=酒井彩名)がしっかり生首になっていたのは評価したい


デビルマン BOX [DVD]
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【DVD】『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』

若松プロダクションのマークは、赤い星に銃がそそりたつ


実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 [DVD]
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安保反対、ベトナム戦争反対の学生運動がたけなわの1960年代、遠山美枝子(=坂井真紀)重信房子(=伴杏里)は共産主義者同盟(第二次ブント)へ共に参加する同志だった。ブントが解散後に赤軍派へ流れた二人だったが、重信房子は国外に拠点を作るべくレバノンへ出国する。赤軍では議長の塩見(=坂口拓)らが逮捕されたことで森恒夫(=地挽豪)が実権を握り、永田洋子(=並木愛枝)の革命左派と合流して連合赤軍が誕生する

連合赤軍の青年たちがなぜ、残酷な総括を行い、あさま山荘事件を起こしたのかを三時間に渡って追いかける
あくまで連合赤軍の視点なので、抑制が効きながらもシリアスでヒロイックに描かれる
前半は総括の犠牲者である遠山美枝子に焦点があたり、第二次ブントから塩見率いる赤軍派が生まれる経緯に始まって、当時の世相や国際情勢、学生運動の展開などが報道映像を交えて詳細に描かれていく。丁寧に触れてはいるが、若い世代からすると、なぜ当時の若者が共産主義に夢を託せたか、その大前提に触れてないので理解しにくいだろうか
中盤には、山岳キャンプにおける「総括を生々しく取り上げる。遠山の化粧・長髪問題から始まり、猟銃の傷、パンタロン、恋愛、妊娠と、様々なことが指弾の対象となって犠牲者が増えていく。木に縛られた同志に帰還した者が驚く様は、もはやホラー映画である
総括の口火を切るのは森と永田であり、永田はブサイクで嫉妬深い女性と通俗的に描かれている
クライマックスは遠山に対する総括であり、総括死した小嶋和子の死体を埋めさせるのみならず、自ら顔を殴ることを要求され、永田に鏡を突きつけられて腫れ上がった顔に号泣するのだった

ここで映画が終わればよかったが、さらに50分続く。「あさま山荘への道程」と言いながらも、山荘事件そのものも描いてしまうのだ
山岳ベース事件後は、永田の事実婚相手、坂口弘(=井浦新、ARATA名義)に焦点があたる。永田はキャンプから離脱する際に森との事実婚に踏み切り、坂口と別行動をとる
監督が自らの別荘を取り壊して、セットにするという肝いりの撮影である。山荘をめぐる攻防戦はたいへんな迫力で、「警察との殲滅戦」という彼らの本懐「警官を殺すために映画監督になった」という若松考二の思いが重なったようだ
ただし、坂口のイケメンな描かれぶりは危うく、未成年の加藤元久(=タモト清嵐)「僕たちに勇気が足りなかったんだ」と言わせる軌道修正も足りていない
森の自殺を潔さのように見せる演出といい、監督自身が当事者たち以上に事件を総括できていないのではないだろうか
三時間釘付けにさせる凄まじい絵力を持った作品だけに、イイハナシダナーに堕ちていく違和感がぬぐえなかった
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【BD】『ガッチャマン』

酷いもの観たさで


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世界は謎の機械軍団ギャラクターに襲われ、人類は危機に瀕していた。国際科学技術庁(ISO)の南郷博士(=岸谷五郎)は、ブルーストーンへの適合者がギャラクター兵士のバリアを破れることに着目。科学忍者隊ガッチャマンを組織する。リーダーの鷲尾健(=松坂桃李)たちは東京で開催されるISOの議場を防衛するが、そこへISOヨーロッパから移籍したジョージ浅倉(=綾野剛)が合流した。健とジョーには、かつて同じ女性を愛した因縁があった

巷間でささやかれるほどの酷さではなかった
野球に喩えると、序盤に大量失点してコールド負け同然、観る価値なしという酷さではなく、1回から9回まで細かく失点して33-4になるような酷さなのだ
なんだ、結局は酷いんじゃないか。まあ、ずるずるは観てしまえるのである
平和な世界をテロ組織から守るという原作アニメから、すでに欧州がギャラクターに占拠されるという世紀末的状況に世界観がアレンジされていて、かなりシリアスなストーリーとなっている。正直、ガッチャマンである必要がないといえば、ないのだ
CGを駆使した映像は迫力あるものの、主人公たちの行動とそこから生じる結果にズレがあってしっくりいかないところも多い
代表的なのが、冒頭に議場へと転がっていくタイヤ型鉄獣メカ(?)を巡るものだ。東京都心を壊滅させる爆弾が仕掛けられていて大月ジュン(=剛力彩芽)がギリギリ解除するお約束展開はともかくも、転がるタイヤそのものをどう止めるかという問題が放棄されている。物理法則はどこへ行ったのだろうか
壊滅的な駄作とまで言えないまでも、金を使ったわりに分かりやすいミスが多いことに非難が集まるのだろう

*ごり押しで有名な剛力ちゃんに関しては、演技がそれほど酷いとは思わない。パンチラキックなどのお色気が売りのジュンをあてること自体がミスキャスト(あまり胸がないのに、わざわざ前を開けたドレスを着せるとか)
元がボーイッシュなのに、事務所の上戸先輩の後釜にスライドさせられたところに、彼女の不幸がある


本作のガッチャマンはブルストーンの適合者を無理矢理、戦士に仕立て上げて戦わされている。南郷博士もただ立場の上から「犠牲になれ」と求めるだけで、健もまた仲間に「掟への服従」を唱えるのみだ。チームの空気は最悪である
「何のために戦うか」。この問題に対して、健は終盤において「一死多生」を認めないと言い出す。人類のために一人が死ぬのはおかしいというのだ。身近な仲間を救えずに人類が救えるかというなら分かるのだが……
ヒーローに自己犠牲を否定させたことが最大の原作ぶち壊しといえるだろう
そして、主人公が求めるエンディングへたどりつくために、やけに衛星レーザーの起動が遅いとか、都合よく敵要塞が衛星の近くに浮上するとか(普通、最初から圏外にいるものだろう。というかいつの間に宇宙へ上がったん!?)、香ばしいラストを迎えてしまった
それでいて続編含みのラストカットを入れるのだから、失笑物である
しかし、あまりにいい具合に突っ込み所が多いせいか、近場のTUTAYAではロングセラーSFコーナーに置かれていた。語り継がれる作品なのだ、悪い意味で


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