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ズィー・ジオンに誘われて宇宙に上がったアフランシ・シャア。サイド2ではマハの追跡を受けて、街中で空爆を受ける。一度は囚われて自白剤まで飲まされるものの、なんとか振り切って仲間の元へ。しかし、半ば囮を買って出たクリシュナ・パンデントがウル・ウリアンの手に捕まったのであった。アフランシの決断は……!?
宇宙においても、マンハンターことマハ(MHA, Man Hunting Agency)は牙をむきだした
本来は地球上の不法移民を宇宙へ送り出す部局のはずが、コロニーの反地球連邦運動の摘発にも乗り出し、アフランシとその関係者をあぶりだすために市街地の空爆までしてみせる
そこに採用されたウル・ウリアンは、ビジャ・ダーゴル大佐ともに内部から地球連邦政府を変革するという。面白いのは、宇宙の過酷な環境に鍛えられた人類がニュータイプになるという構図が否定されているところだろう
宇宙が過酷でも、スペースコロニー自体は人工物で天候などもコントロールされていて、そこの住人はしょせん温室育ち。むしろ生き物として退化、腐敗していく
逆に地球という重力下、予想できない自然環境のなかでこそ、人は鍛えられる。『Vガンダム』でフォンセ・カガチが唱えた「地球でこそ、ニュータイプが生まれる説」の始まりだろう
それはさておいて、第二巻で目を見張るのは、下剤を飲んだアフランシに対する描写である(笑)。発信機を吐き出すためなのだが、最初はおならしか出ない。二度目にだいぶ出ただろうと思いきや、捕まったクリシュナを追っているうちに第二波が(爆)。さらに敵のMSをかっぱらってから大噴射とやけに丹念である
こんなシャアは嫌だ、と思わなくもないが、上記の身体性の重視、自然回帰の一環と捉えられなくはない
第3巻において、アフランシは長く雌伏を続けていたズィー・ジオンを、「メタトロン」を命名。囚われたクリシュナ・パンデントを救うために、ガイア・ギアともに戦艦「三十一の二乗」(後にマザー・メタトロン)も発進させる
一人のクルーのために全精力を上げるという行動は無謀に見えて、眠って沈滞していた組織に喝を入れる。誰が危機に陥っても見捨てず、「メタトロン」は助けてくれるという前例を作れた
この戦いではほかの政治犯を釈放されて、コロニーでアフランシに因縁をつけてきたメッサー・メットの一党もメタトロンに採用される
そして、戦いは地球上にもおよび、ついにマハのビジャ・ダーゴルの構想が明らかになる
宇宙から地球への移民を掲げて、地球連邦の高官から末端までの支持を集めるとともに、いわばその居住権を振りかざすことによって、地球連邦政府全体の支配を確立する
まずはヨーロッパに白人中心の移民を認めて、そこにマハによる共和国を樹立。各コロニーでは地球への移民を匂わせて徴兵制を導入しており、大半は使い捨てるが生き残る資格があると見なした者をピックアップして、マハの一員とする
こうして選ばれた人間の帝国を作るのがダーゴルの狙いで、宇宙移民の歴史を反転させた構想なのだ。まるでナチスの再来であり、地球圏の人口調整を唱えたギレン・ザビを受け継ぐという意味ではティターンズのジャミトフに近いだろうか。身体性、自然回帰をテーマにしつつも、それに潜む危険性も視野に入れているのだから恐れいる
戦闘ではガンダムおなじみの大気圏突入を巡る熱い攻防が! 闖入者であるチンピラ出身のメッサーたちもいい味を出している
前巻 『ガイア・ギア』 第1巻





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